生態圏、蔑みの連鎖 その二
秉核は裸足で枝の上に立ち、伸びをしながら、ふくらはぎで枝を揺らしていた。
揺れる枝。揺り木の上は、難易度が高い。しかし秉核はしっかりと立ち、まるで足の裏が枝に張り付いているかのようだった。
秉核の両手は他の枝を掴んではいなかった。秉核は何度か揺れたあと、枝が十分な弾力を蓄えたところで別の枝へ飛び移り、また跳んだ。秉核はまるで平地を走り跳ねているかのようで、この移動は飛ぶよりもほんの少し遅いだけだった。
定体術の練習も、秉核は変わらず続けていた。手首のターゲットマーキング用魔石を四肢と腰に固定すると、身体はより精密な方向へと調整されていった。五、六メートル先への跳躍でも、秉核は誤差一ミリ未満の精度で着地できるようになっていた。
……
木の葉が秉核の周りを飛び交う中、彼の空中跳躍は大胆でありながら、一点の狂いもなかった。
その姿は、古の吟遊詩人が詠った森のレンジャーそのものだった。
秉核は余裕綽々で、跳躍しながらも手が止まらない。
指先で軽くつまんで枝の上の蛇の急所を押さえ、さりげなく枝から落としていった。
しかし数分後、秉核は頭を上げて空を見上げ、旋回する鷹を見つけた。その鷹が自分を凝視し、急降下して細かく観察しようとしているように感じられた。秉核は心の中で「羽毛の獣の目は本当に鋭い」と呟いた。
秉核は島の縁にある大木に飛び乗り、身を躍らせて湖の中へ飛び込んだ。秉核が水しぶきの中に消えると、この訓練された鷹は湖面を素早く掠め、そして空へ舞い上がり、その水域を数分間、注意深く旋回した。
……
十分後。
場所は、秉核がさきほどぶらついていた川の中州から七キロ離れた、小さな丘の上の屋敷である。
この御苑家の屋敷は、青白い上質の煉瓦で造られていた。
各区画には花が飾られ、澄んだ泉が小石の池から流れ出している。
色とりどりの鳥たちが屋敷の中を飛び回っていた。
ここは非常に風変わりで美しい屋敷で、御苑家の所有物であった。ふんわりとしたドレスを着た綺絢が大理石のテーブルの前に正座し、茶器を弄っている。
お嬢様が必ず身につけるべき一連の振る舞いである。
……
注。帝都での秉核の経験では、璃韻もコフィーも、貴族の礼儀作法にはあまりこだわらないように見えた。
これらの帝都の大貴族の令嬢たちは、普段はとても気楽に振る舞っていた。
しかし実際には、正式な場では誰もが完璧な礼儀作法をこなすのだった。
上流の宴席では、令嬢として立ち居振る舞いに節度があった。
しかし秉核は上流階級のパーティーにはほとんど顔を出さなかった。秉核が正式な場でコフィーと会ったのは、列車での初めての出会いのときだけである。そのとき、コフィーはすでに公爵令嬢の気質を見せていたが、秉核は中二病で雰囲気を台無しにしてしまった。それ以降、秉核は淑女らしいコフィーを見ることはなかった。
現在、この御園家の貴族令嬢が見せている上品な振る舞いは、帝都の上流階級の宴における標準的なものだ。
御園家の子爵は、子供たちに家の中でも適切な振る舞いを保つよう求めている。
……
帝都の貴族たちの洒脱さとは対照的に、御園家は貴族の気質にひどくこだわっている。
真っ白な帽子をかぶった綺絢は、非常に端正で丁寧に一連の所作をこなした。
白い指は蘭の花のように花瓶へ花を挿していく。
一挙手一投足が優雅さに満ちていた。
すると突然、空から鷹の鳴き声が響いてきた。瞬間、御苑・綺絢の気質が激変し、彼女は腕を上げて鷹を降ろさせた。巨鷹が降りる衝撃は、まるで米袋が突然肩に乗ったかのようだったが、綺絢の腕は非常に安定して下がり、鷹の衝撃を緩和した。
この老鷹が降り立つと、すぐにキーキーと鳴き始めた。御苑・綺絢はしばらく待ってから、ハンドバッグから地図を取り出す。老鷹はくちばしで、地図上の江心島の位置を三回つついた。
綺絢は蒼鷹に向かって、まるで子供に尋ねるように問いかけた。
「人間か、それとも何か」
そして彼女の法脈が、耳で音調分析を開始する。——これは獣使い職業の能力である。
老鷹はまた数回鳴いた。
綺絢は言った。
「木の中?怪物か?」
鷹がキュッと鳴いた。
綺絢は驚いて尋ねた。
「区別がつかない?」
鷹は頭を下げた。綺絢は鷹の爪を撫でる。
懐から小さな瓶を取り出し、小さな丸薬をつまんで鷹の嘴のそばへ差し出すと、鷹は一口で飲み込み、嬉しそうに一声鳴いた。
綺絢は鷹を、傍らで金糸木(一本の木片)の鳥かごを提げている使用人に渡した。同時に駆けつけてきた執事に言う。
「南に人を連れさせて、北13号区を調べさせろ。あちらに、何か訪問者がいないか確認せよ!」




