現代の工場と兵器供給 その四
試験場では、軽い音とともに、教官の肩のロケットランチャーからロケットが吐き出された。むせるような白煙を引きずる。この白い霧は、強力な酸化剤が燃焼した後に生じた塩化水素と空気が凝結してできたものだ。秉核は双眼鏡でその武器を観察した。
地球の基準で言えば、この種の武器の有効射程は四百メートルである。
地球の兵士がロケットランチャーを使うときは、直射で移動目標を狙うからだ。
地球人も、ロケットランチャーをこう扱うしかない。
しかし、この世界の職業者たちは、ロケットランチャーをいきなり三十度の角度で発射する。
発射後、職業者たちは自分に集中術と動体視力をかけ、同時に誘導魔法でロケットの弾道を制御した。秉核の予測では、この世界の職業者なら、地球上の同種の兵器で千五百メートルの有効射程を達成できる。あまりにも強力だ。このデータを見て、秉核はこの世界の鉄のカメたちを心配し始めた。(秉核が開発したのは成形炸薬弾で、ロケット弾の着弾姿勢はトップアタックである。)
……
秉核は遠くで閃光を放つ大爆発の地点を見て、試験場のテスト将校たちに尋ねた。
「私の仕事はまずまずですか?」
しかし、褒め言葉を期待していた秉核が振り返ると、カジェットとテスト将校たちはまだ遠望術を解いていなかった。
彼らの表情は、驚きで強張っていた。
「ロケットの全ロットを抜き取り検査し、フルテストを実施せよ」
遠望術を解いたあと、カジェットと同行した帝国将校は、すぐさま検査担当の将校に指示を出した。
そして秉核とカジェットに向き直り、厳しい表情で言った。
「この兵器を軍事学院の一連の訓練に流出させてはならない。軍はこの兵器を封印する」
秉核は我慢できずに問い返した。「なぜだ?」(この兵器を作るのに、秉核は多額の費用をつぎ込んでいた。没収されると言われても納得できなかった。)
将校は秉核に笑いかけながら答えた。「銃焰氏、君が作ったこの誘導ロケットは、帝国の規制基準を超えている。今後もこの性能のロケットを供給できるなら、帝国は適正価格で買い取ろう。だが軍事学院にとっては威力が過剰だ。試験場にこの種の兵器が現れることは許されない」
「没収されなかったのか」秉核はほっと一息ついた。だが次の瞬間、カジェットの落胆した表情に気づく。秉核はすかさず追い打ちをかけた。
「あの、基準を緩めれば、軍事学院の試験に使えるでしょうか」
教官はカジェットを一瞥し、こう言った。
「射程を現在の三分の一に縮め、威力は半径七メートルまで小さくすることだ」
秉核は頷いた。
「それは簡単です。発射薬を減らして、炸薬部に石灰を混ぜればいい」
教官は秉核を見て、もっともらしい口調で言った。
「君の自由な選択に私は口を挟めないが、個人的にはこうすることを勧めない。武器は確かに重要だが(ここで教官はカジェットをちらりと見た)、学院の候補生たちは自らの戦技を鍛える必要がある。先進的な誘導兵器は、正規軍の手に渡ってこそ効果を発揮するのだ」
そう言うと教官は別の場所へ移り、秉核とカジェットに二人きりで話せる場を残した。
……
秉核はカジェットの前に来て、こっそり指で数字を示した。
月に五十発。
カジェットはため息をついた。
「いや、三十発で十分だ。毎月供給する必要もない。重要な試験のときに準備しておいてくれればいい」
(もし毎月の訓練でコフィの騎兵隊に三十発も撃ち込んだら、カジェットはそれは行き過ぎだと感じた。)
来月には試験が控えており、この三十発を撃つだけで、カジェットはコフィが激怒するかもしれないと考えていた。ひとたびコフィが激怒すれば、秉核は耐えられないだろうとも思った。だからカジェットは、ほとんどの貴族の目に正当で安定した協定を秉核と結んでおくことが重要だと考えた。
その後、カジェットは笑顔を見せて言った。「おめでとう。私が正式に服役したあとは、これらの物資を絶やさないでくれよ」注。これはカジェットが重視する実利的な利益である。学院で格好をつけるためにコフィを苦しめ、秉核との今後の関係を台無しにするのは、カジェットにとって割に合わない。
……
(二十世紀後半、工業チェーンが完備した某大国の軍需工場が、年に数千万発も生産していたのに比べれば、秉核の月産千発近い量は哀れなほど少ない。
しかし、誘導兵器の戦闘効果から見れば、この千発も、熟練した兵士の手にかかれば対戦車ミサイルと同様の効果を発揮する。
千五百メートル以上の射程があり、さらに遠隔誘導も可能。
――これはまさに対戦車ミサイルの戦闘能力だ。
そして単兵の負荷という点でも、質的な差がある。)
単兵が四キロのロケットを携行するのと、数十キロの対戦車ミサイルを携行するのとでは、まったく次元が違う。
分かりやすく言えば、この単兵の負荷量の差は、独身男性が自分でバッグを背負って街を歩くのと、恋人が女友達のバッグを代わりに持って歩くのとの違いのようなものだ。
二千十七年、南アジアの某大国が北方の紛争に対処するため、急遽八千発のスパイク対戦車ミサイルを発注し、戦車の圧力を相殺しようとした事例がある。当時のミサイル一発の価格は十五万ドルだった(もちろん軍需業者が値上げした分も含む)。この比較から見ても、秉核のこの武器取引は、実は小さくない規模だった。
……
帝国内では、武器の供給は本来帝国後方支援部の管轄である。
各軍団は帝国から基本的な弾薬と火砲を支給されるが、特殊な武器については独自の調達ルートも持っていた。
このロケット弾は、帝国が大量生産して供給できる範疇には属していない。
機械師たちの供給意欲を確保し、各軍団の特殊な武器の要求を満たすためである。
帝国は、貴族と機械師たちが自分たちで協議して解決することを認めている。
ただし、すべての軍団の取引状況は監視している。
そして帝国は間に立って、四%から十五%の仲介手数料を徴収する。
この手数料の上下によって、各軍団の貴族たちを牽制することができる。
……
カジェットと軍の教官が去った後、ロケット弾を積んだ木箱を載せた馬車が、コンクリートの道路に沿って遠ざかっていく。
あたりに、再び静けさが戻ってきた。
工場の大きな鉄の門にもたれかかり、秉核はコートの内側に手を伸ばしてノートを取り出した。
ノートには、自分がやるべき大量の事項が記録されていた。
短期事項の区分をめくると、誘導武器の供給に関する記録に丸を付けた。もちろん、この事項も秉核の小さなノートに記された数多くの計画の一つに過ぎない。




