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帰向  作者: 凛光穂
第二巻 機械師の心

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根骨、誘導ロケット弾、体術 その三

 注1。帝国民間には職業を持つ者がおり、魔法通信も珍しい魔法ではない。視界内で誘導可能で、かつ一定量の炸薬を搭載した弾頭を、帝国は必ず規制する。傭兵協会も誘導弾頭には厳格な管理規定を設けている。下層地区から大砲を撃って上層地区を攻撃することは不可能だが、誘導弾頭を持ち込めば簡単に潜入でき、攻撃後も素早く離脱できるからだ。


 注2。帝国は体制内の機械技師による誘導弾頭の生産を禁じていない。買い手も売り手も、体制内の者である。

 帝国軍事区の学生は、帝国機械区の学生の間で特殊な武器弾薬の流通経路を広げることができる。

 帝国の監督下にある限りにおいてである。


  ……


 世子の要請に対し、秉核(ヘイカク)は少し考えてから答えた。

「帰って試してみます。主な難点は発射薬にあると思います。従来の火薬では推進力が足りず、射程を支えるには不十分です。もう少し実験が必要かもしれません」


 ――機械技術に比べ、この世界の化学工業は遅れている。

 化学工業技術の規模化には多くの高スキル労働力が必要で、機械技師だけでは補えない。

 現在の機械技師の化学調製技術も、ほとんどが実験室レベルにとどまり、工場レベルまで拡大されていない。

 そのため、多くの兵器技術は大規模量産化へ進むのが難しい。


  ……


 誘導弾の取引が決まると、双方の関係は大幅に近づき、秉核(ヘイカク)は彼らに溶け込めたように感じた。

(彼らに武器を売ることは、すでに軍事学院の学生派閥の争いに加担することであり、カジェットらから仲間と見なされるのも当然だった)


 一行はしばらく他の話題を話した。


 たとえば、上流貴族の中で最近どのお嬢様が嫁ぐ予定か、など。


 帝都で流行っている幸運の色、空に輝く星空。


 神々の星が噴き出す光の筋が、別の星へと飛んでいく様子。


 大陸の南に住む海人族が、遠南の海岸線を襲撃する戦艦部隊の編成。


 さまざまな話題に、秉核(ヘイカク)は感心した。

 これらの貴族子弟たちの知識の広さに。


 三十分後。


 ついに、秉核(ヘイカク)が聞きたかった話題に移った。


 談話に夢中のカジェットに向かって、秉核(ヘイカク)は探るように尋ねた。

「世子閣下、身体を鍛えるコツはありますか?」


 傍らにいた雲嵐(ユンラン)が言った。

「兵士として健康を保つコツは、訓練して汗を流すことです」


「秉核(ヘイカク)、しっかり休めば病気にはならないよ」

 カジェットは仲間の冗談に笑いながら言った。


 秉核(ヘイカク)は笑って答えた。

「ええ、私はしっかり休んでいます。


 秉核(ヘイカク)はそう言いながら、目の前の貴族たちの表情を観察し、有用な情報を探そうとしていた。

「半月前に奇妙な本を見つけたんです。そこには骨と筋肉の緊密な調和についての理論が書かれていて、体の調和が高精度に達すると、法脈の生成がより正確になるとも書かれていました」


 傍らの雲嵐(ユンラン)は笑いながら否定した。

「そんな理論はないよ。騎士階位の要点は、法脈で体を完全に制御し、人間の身体の限界に達することだ」


「待って、秉核(ヘイカク)。君が読んだ本は一体何だ?タイトルは覚えているか?」

 カジェットは手を挙げた。


 カジェットの反応を見て、秉核(ヘイカク)は心の中で叫んだ。

「当たりだ」


 秉核(ヘイカク)は感情を抑え、平静な口調で首を振った。

「学院の図書館で見かけたのですが、表紙がなくて、二度目に見ようとした時にはもう見つかりませんでした」


 カジェットは秉核(ヘイカク)を真剣に見つめた。

「理論は間違っていない。だが、君が見たその本はおそらく演脈法の序章だったのだろう」


 カジェットは一同の好奇の眼差しを見回して言った。「雲嵐(ユンラン)の言う通り、中位の道が求めるのは法脈を全身に蔓延させることだ。自分の肉体を限界まで高める。考古学の資料によれば、一万八千年前には、騎士や医牧師といった現代と非常に近い中位職業がすでに存在していた。神賜時代が終わった後、長い長い間、人類は中位職業に満足し、中位職業こそが新魔法体系の限界だと考えていた。それ以上進めば、柔軟性を重視せず威力に偏った古魔法体系になってしまうからだ。


 しかし八千年前、宗教紀元の末年に、上古の領域魔導師の概念を参考にして、人類は最初の上位職業――要塞を進化させた。


 そしてその後千年以内に、上古の旧魔法の一部の考え方を深く参考にして、他の二大上位職業も現れた。それぞれ権杖と将軍である」


 ここまで話して、カジェットは遠方に聳える天体塔を仰ぎ見た。

 やや荘重な口調だった。

「帝国皇室は権杖の家系である。


 権柄は、あなたが既に形成した法脈を基盤として、下位や中位の職業者の法脈の一部の紋様を測定したり、一部の紋様をわずかに拡張したり、別の部分に細かい支流を派生させたりすることができる。

 要するに、あなたの法脈をバランス調整し、最適化するのだ。

 これにより、職業者は異なる魔法を放出する際の切り替えが容易になる。最適化後は、複数の魔法を同時に効果的に放出することさえ可能になる」


「それじゃ中位職業者になってしまうんじゃないか?」

 傍らにいた小貴族出身の士官が小声で叫んだ。


「そうだ、一部の人々を中位職業者に変えることができる。ただし、あくまで『一部の人々』が中位職業者になれるということを覚えておいてくれ。ある者たちの法脈構成は粗雑で、権柄も調整できない。現在の陛下には二十~三十人の近衛中位職業者がいるが、騎士もいれば、医牧師も、機械制御者もおり、全て厳選された者たちだ」

 カジェットは言った。

(注。権柄で調整された中位職業者には小さな欠点があるが、カジェットは情報不足のため言及しなかった)


 カジェットが『機械制御者』と言った時、秉核(ヘイカク)はハッと自分の師匠であるスゴット(スゴット)のことを思い浮かべた。


  ……

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