一つの扉 その二
秉核は二人を機械倉庫に案内しながら言った。
「ほら、潜水服と水中釘打ち銃です。あなたたちの団長が注文した品です」
炎日が歩み寄り、銃器と水中防護服をじっくりと見て言った。
「粗末だが、実用的な設計だ」
「粗末」という評価を聞いて、秉核は内心おもしろくなかった。だがすぐに感情を抑え、考え直した。
この二人の身分は明らかに並大抵ではない。もっと優れた作品を見たことがあるのかもしれない。
さらに優れた作品とは何かと考えた秉核は、顔を上げて言った。
「安物買いの銭失いだ。もっと高い金を出せるなら、防護服に動力タービンを追加したり、銃弾に遅延爆発装置を付けたりもできる」
炎日は興味深そうに振り返り、「ほう、高等戦械もここで作れるのか?」と尋ねた。
秉核は手を広げて言った。
「いや、今は高精度の単兵製品を作る時間がありません」
炎日が言った。
「水中用の服にタービンを追加するなんて、普通の機械技師は知らないですね。あなたは機械制御者の一族の方ですか?」
秉核は厳しい表情で言った。
「お答えできません」
炎日は笑いながら言った。
「聞いたんですが、ここでは割引があるんですよね?」
秉核は頷いた。
「新規客割引です。ただし、法脈を検査する必要があります」
皎月が言った。
「なぜ法脈をテストする必要があるの?術を発動すれば、証明できるでしょう?」
秉核が言った。
「私は機械技師です。あなた方の職業の術の効果はわかりません。異なる職業者でも、新しい術を披露するとなれば上手に演じられます」
……
秉核は女性を見て言った。
「お姉さん、最近雑誌で見たんですが、女性の化粧術はすごいですね。醜女も別人のように変身できるそうです」
皎月は不満そうに言った。
「お姉さんはすっぴんよ。生まれつきの美人なの」
秉核は傍らの炎日を見て言った。
「さあね。最近は騙される男の子が特に多いからね。」
皎月は笑みを浮かべ、目は三日月のように弧を描いていたが、握りしめた拳は、表情と心情が明らかに同期していないことを示していた。
……
炎日は女性を傍らに引き寄せ、二人は何か相談しているようだった。どうやら今回の外出の金銭問題らしい。音を遮断して言い争う二人の表情からは、十分な金を持っておらず、現実に迫られていることがうかがえた。
二分後、男性が近づいてきて短剣を取り出し、秉核に言った。
「坊や、我々は全額購入することに決めた。これで勘定に当てるのはどうだ。」
その時、秉核は短剣を一目見て、深く息を吸った。
この時代を遥かに超えた技術の産物だが、内部にはボタン電池ほどの大きさの空洞があり、エネルギー源がないことが分かる。
一体何が、こんなに小さな体積でこれほど大きなエネルギーを供給できるのか。神賜時代のエネルギー部品か、それとも古の魔法使いが直接この武器にエネルギーを注いだのか。
——とにかく、これほどのコレクションは、非常に長い歴史を持つ家系しか持てないものだ。
……
秉核は短剣を見て言った。
「古の魔法の道具で、高級な骨董品だ。市場価格は非常に高い。しかし」
秉核は炎日を見て言った。
「お兄さん、これは見なかったことにしてください。あの……あなたたちは身分を隠して外出しているんでしょう?傭兵の規則に従えば、私はあなたたちの素性や任務を詮索すべきではありません。でも今、あなたたちに物を売るのはリスクがあるように思えます。」
「この取引を続けるなら、取引情報の秘密を保つための相応の保証が必要だ」
……
炎日は笑って言った。
「どういうことですか?」
秉核は言った。「あなたたちがどんな身分かは、本来私には関係ない。だが、もしあなたたちが何かをして現場に痕跡を残したら……つまり私が作った機械の痕跡が残ったら、それは私にとって面倒なことになる。
あなたたちが何かをする際に、私と接触した痕跡も消せると保証してくれたら、私のリスクは減るだろう」
炎日は秉核を見て言った。
「どうやって保証しろというんだ?」
秉核は「あなたたちには保証できないでしょう」と答え、秉核は心のなかで呟いた。
「あなたたちはすぐに場所を変えるだろうし、私の死活なんて気にしないだろう」
秉核が言った。
「あなたたちを尾行していた調査員は、私からあなたたちの一部の情報しか得られません。そうすれば、あなたたちが行動する際に、私に関連する痕跡を意識的に消すことができるのです」
秉核は流れに乗じて顕魔石を取り出した。
……




