いわゆる天才 その四
試練場の要塞、片面観察ガラスの向こう。帝国の皇帝は、試練場で惨憺たる有様の蒸気自動車が震えながら進む様子を見つめていた。
その表情には称賛もなく、失望も後悔も読み取れない。機械学院の教官たちは困惑し、不安を覚えた。
秉核たちの代の試練は、大当たりを引いたようなものだった。だが機械学院の教官たちにとっては、大当たりもいいところだった。
これまでの淘汰率の低い試練では、学院の教官たちが主導権を握っていた。試験内容を決め、テスト条件を設定し、採点まで行っていたのだ。
そして今年のこの試練は、最初からすべて軍部が主導している。学院のテスト工場区域の手配も、試験監督も。
学生たちがこの数日のテストで何を作ったのか、指導教官たちはまったく知らない。
そして今や、帝国の二人の大物がこの試練を視察に来ている。
皇帝と、南方軍団の元帥だ。
この二人の大物の前で、試験場にあのような穴だらけの蒸気機械が現れた。
機械区域学院の指導教官たちは、かなり赤面した。
スハ元帥と帝国皇帝は、観察窓の前に並んで立った。
試練場のあの見るに堪えない蒸気機械について、二人の帝国の大物は心の準備ができていた。ただ少しがっかりしただけだった。
……
一年生の新入生が初めての試練で、これほど高難度の試練に遭遇した。実はこれは、上層部の小さなテストだった。
歴史上、ほぼすべての帝国は、前線の軍事的圧力が増大すると徴兵年齢の基準を引き下げる。
しかし上層部は皆、知っている。年齢基準の引き下げは極めて危険な賭けだ。
青年と少年の境界線で、年齢を一層下げれば、兵士の質は急激に落ちる。
子供兵を軍隊に投入しても、前線部隊が必要とする人員の素養は満たせない。
北方のヘイラ人は寒さのために後退したが、戦争の脅威は依然として消えていない。
そのためここ数年、帝都の各学院の試験には難易度が上乗せされている。しかも試験は、軍部が直接主宰する形で行われる。
……
第二組の蒸気自動車が水たまりで立ち往生するのを見て、皇帝陛下は視線を第三試験車組の学生たちが待機する区域へ向けた。そこでぼんやりと、何度も首を垂れたり上げたりしている秉核の姿。目に面白そうな色を浮かべた。
皇帝の背後にいた人々がその視線を追うと、機械学院の指導者たちは第三車組の学生の中で居眠りする秉核の姿に顔をしかめた。
傍らにいた機械学院の総指導者エイボーーが言った。
「陛下、今期の試験生は若く、正式な場での振る舞いを知りません。どうか若者の未熟さをお許しください」
国王は笑いながら言った。「大戦前に安心して眠れるとは、きっと胸に成算があるのだろう」(実際、秉核はただ眠すぎただけで、観測要塞に帝国の主宰者が到着したことなどまったく知らなかった。秉核はあの六皇子がいるだけだと思い、もう六皇子には報告できると思って、どうにでもなれと開き直っていた。)
……
テストの過程は三つの段階に分かれる。
機動性、障害物通過性、そして装甲防御性である。
最後のテストでは、学生が作った戦車を機械傀儡で操作し、帝国現役の二足装甲と対抗試験を行う。
この対抗試験では、学生作品が帝国装甲に与えたダメージと、帝国装甲に破壊されるまでの距離を測定する。そして総合評価を行う。
第一グループの学生は、なんとか車両をテスト場に乗り入れた。
だが二つ目の工程ででこぼこ道にやられ、機械故障を起こした。
運搬車両に牽引され、別の車両に乗り換えて最後の工程に挑んだ。
二メートルも進まないうちに、機甲に粉砕される間もなく再び機械故障。
(これがサスペンションを設計しない末路だ。)
……
第一試練グループが惨憺たる結果に終わったあと、第二試練グループは少し安心した様子だった。
前例があったおかげである。
第二グループの蒸気自動車は、このときカイスが慎重に運転していた。
二メートルもある金属製の煙突が、車体の揺れに合わせてぐらぐらと揺れていた。
車体は斜面を登り切ると
急降下し、突き出た岩の上に乗り上げた。
数十メートル離れていても、魔法を使わず肉眼で金属煙突の振動が確認できるほどだった。
カイスは自分の蒸気自動車で、一連の障害物を懸命に走り抜けた。
最後の段階に来て、車内の傀儡を自動モードに切り替える。
ドアを押し開け、後部から車を飛び降りた。
この蒸気自動車は、こうして二キロメートル先の帝国の現役二足装甲へ向かって進んでいった。
誰もが予想したとおり、これは必然的に無謀な戦いとなる運命だった。
五分後、
「ドカン」という大きな音が響いた。まるで大きなハンマーで壊れた鐘を叩いたようだった。まず弾頭と鋼鉄の装甲が衝突して鈍い金属音が走り、続いて内部爆発型弾頭が車内で炸裂する。鋼鉄の外殻が内側から裂ける鋭い破砕音とともに、この蒸気自動車は五百メートル先で帝国装甲の三十七ミリ砲に粉々に打ち砕かれた。遠くからこの光景を見ていたカイスの顔には、言葉もなかった。




