帝都に着いたばかり その二
上層部へ続く橋のたもとでは、多くの使用人を従えた家の者たちが、着飾った子供たちをプラットフォームへ送り届けていた。
大人たちはプラットフォームの憲兵と言葉を交わし、こっそり握手をし、袖の下で賄賂を渡していた。
これらの富裕層は小市民から成り上がった商業階級で、金銭には不自由しない。貨物の転売や奴隷売買を手がける商人グループのなかには、驚くべき財力を持つ者もいる。しかし、この世界では意味がない。権力階級に足を踏み入れることはできないのだ。
貨物の転売や奴隷売買を手がける商人グループのなかには、驚くべき財力を持つ者もいる。
しかし、この世界では意味がない。
権力階級に足を踏み入れることはできないのだ。
……
実際、地球でも同じことが言える。最上級の階層では、もはや金銭の多寡ではなく、どの重要な産業を支配しているかが問われるのだ。
最上級の階層では、もはや金銭の多寡ではなく、どの重要な産業を支配しているかが問われるのだ。
重要ではないが巨額の資金を吸い上げる産業――たとえば贅沢品産業や五つ星ホテルのサービス業――は、多くの富豪を生み出してきた。
しかし、これらの名門企業も目に見えない危機に直面しており、一度経済が揺らげば破産の危機に瀕する。一方、軍事や農業に関連する産業にはこの心配がない。技術的に代替不可能な役割さえあれば、それは免死金牌のようなものだ。
一度経済が揺らげば破産の危機に瀕する。
一方、軍事や農業に関連する産業にはこの心配がない。
技術的に代替不可能な役割さえあれば、それは免死金牌のようなものだ。
そのため多くの大企業は、利益が少なくても政府との共同プロジェクトに参加する。支配体系に組み込まれてこそ安全と言えるからだ。支配体系から外れれば、金は単なる数字にすぎない。金を持って国外へ逃げるなどという愚かな行為は、庶民の妄想でしかない。
外国でも富は憎まれ、排斥される。そのうえ外国の政府はより醜い顔を見せるし、彼らを抑える世論もさらに弱い。
支配体系に組み込まれてこそ安全と言えるからだ。
支配体系から外れれば、金は単なる数字にすぎない。
金を持って国外へ逃げるなどという愚かな行為は、庶民の妄想でしかない。
外国でも富は憎まれ、排斥される。そのうえ外国の政府はより醜い顔を見せ、彼らを抑える世論もさらに弱い。
……
地球で商業活動に携わる富豪は、メディアを利用して政府を痛烈に批判することができる。
しかし、この世界には存在しない。貴族は絶対的な生殺与奪の権を握っている。帝国貴族は軍需産業体系を掌握し、食糧体系を掌握し、国家の交通体系まで掌握している。そして大貴族たちは帝国皇帝と安定した政治ルールを形づくり、ともに独占している。
いったん財政危機が起きれば、底辺の平民たちの喝采のなか、富裕層の一部を粛清するのだ。
貴族は絶対的な生殺与奪の権を握っている。
帝国貴族は軍需産業体系を掌握し、食糧体系を掌握し、国家の交通体系まで掌握している。
そして大貴族たちは帝国皇帝と安定した政治ルールを形づくり、ともに独占している。
いったん財政危機が起きれば、底辺の平民たちの喝采のなか、富裕層の一部を粛清するのだ。
それゆえ、銃焰秉核が立体交差橋で見かけたような、身なりの良い富裕層でさえ、自分たち一行の前ではおどおどした様子を見せていた。
……
そして、この世界で上流階級に上がるには、二つの道がある。
第一条。軍功を積み上げること。銃焰家は七百年前に軍功を積んで上流階級に入り、さらに二百年前にもう一度功績を重ねて、現在は帝国北方の軍需生産を支配する重要な地位を得ている。
軍功を積み上げること。
銃焰家は七百年前に軍功を積んで上流階級に入り、さらに二百年前にもう一度功績を重ねて、現在は帝国北方の軍需生産を支配する重要な地位を得ている。
第二条は、新しい魔法体系の確立である。新しい魔法体系はこの一万年近く絶えず改良されてきたが、下層での探求でも、下位職業者の伝承が蓄積されるには二、三世代かかる。しかしより高位の伝承体系は、家学の深い貴族たちだけが掌握している。
これには非常に多くの世代を要する蓄積が必要だった。
新しい魔法体系はこの一万年近く絶えず改良されてきたが、下層での探求でも、下位職業者の伝承が蓄積されるには二、三世代かかる。
しかしより高位の伝承体系は、家学の深い貴族たちだけが掌握している。
これには非常に多くの世代を要する蓄積が必要だった。
平民が貴族になるには、この二つの道を同時に発展させ、少なくとも十世代以上の努力が必要である。
……
立体交差橋に着いた途端、憲兵隊長が風のように駆け寄り、恭しく囁くように言った。「高貴なる|コフィー様《コフィー様》、慈悲深き秉核様、お二方の馬車は最前列にございます。どうか私にご案内させてください」
「高貴なるコフィー様、慈悲深き秉核様、お二方の馬車は最前列にございます。どうか私にご案内させてください」
この憲兵は数十キロはある金属鎧を身にまとい、缶詰のように包まれていた。お辞儀をするのも難儀だったろう。
お辞儀をするのも難儀だったろう。
しかし秉核は気づいた。彼が歩くあいだ、鎧は一切の衝突音を立てず、ネジのような機械システムで固定されたパワードスーツのように安定していた。
彼が歩くあいだ、鎧は一切の衝突音を立てず、ネジのような機械システムで固定されたパワードスーツのように安定していた。
この憲兵隊長は下位中級職業者に属する。すでに複数の魔法を鎧システムに作用させることができ、軍隊では下士官クラスに位置づけられ、都市の交通管制に配属されていた。
この憲兵は、さっき下で秩序を維持していたときには威張り散らしていた。だが今は龍・コフィと秉核を前に、すっかり謙虚になっている。秉核とコフィの貴族としての身分が、彼を屈服させたのだ。
だが今は龍・コフィと秉核を前に、すっかり謙虚になっている。
秉核とコフィの貴族としての身分が、彼を屈服させたのだ。




