「追い払われた」 その一
秉核は知らなかった。
オーカ帝国上層部で、海軍と陸軍の乱闘が勃発していたことを。
塔視家の塔の中で
秉核は今、製作に追われていた。
自分の機械鳥と、アンテナシステム付きの電子リストバンドの。
遠隔操作の偵察機械鳥は、聖ソーク帝都時代に秉核が使いこなしていた機械人形だ。逃亡の際は条件が限られ、秉核は空を駆ける人形を一時失っていた。今は条件が整っている。当然、いくつも作るべきだった。
秉核の作業室には十体の機械鳥が並んでいた。一つは秉核自身が使うもの、残りは人を買収するためのものだった。
……
ガチャリと音を立てて塔の扉が開き、黒く痩せた少年が入ってきた。
机いっぱいに並んだ機械鳥を見た途端、少年の元々だらけた気質はすっかり消えた。
慣れた手つきで電子リストバンドを装着し、通信術で機械鳥を遠隔操作し始めた。
秉核は振り向きざま、得意気に言った。
「どうだい?俺の腕前、まあまあだろ?」
塔視ベリー(少年の名)は、小鳥が米をついばむように素早くうなずき、親指を立てた。
「さすが機械制御者だ。これは私が見た中で最も精密な機械の鳥だ」
ドサッと音を立て、機械の鳥は器用にベリーの腕に飛び移った。
ベリーは驚いて言った。
「こんなに敏感なのか?」
秉核は言った。続けて秉核は付け加えた。
「君が慣れている魔力通信の周波数帯に合わせて作ったんだ。操作しやすいようにね。でなければ、なぜ私が顕魔石で君の法脈の流れを見ていたと思う?」
「君の家系の伝承は本当に素晴らしい。私が見た機械師の法脈伝承の中では最高だ」
……
塔視一族の機械師法脈体系は、この蒸気機械の時代の要請によく合っている。機械制御者という水準で言えば、塔視一族の法脈は刃物安定術、不活性ガス制御術、温度安定術に特化している。伝統的な金属機械加工では、彼らは銃焰家よりも長けている。
一方、輕鈞と銃焰系の法脈は、微細な制御に優れている。この世界が電力の時代へ進めば、銃焰家の機械師法脈体系が優位に立つだろう。
……
秉核は二つの法脈体系を切り替えながら機械鳥を製造した。ジャイロスコープや部品を作る時は塔視一族の法脈体系を使い、制御回路を組む時は銃焰家の法脈体系を用いた。
両者の加工技術の長所を組み合わせたおかげで、この機械鳥の総合性能は大陸最高の製品となった。
……
ベリーは秉核が自分の家系を褒めた言葉を聞いて、とても嬉しそうだった。
二人の距離は一気に縮まった。
ベリーは続けて尋ねた。
「でも、君の興味は機械を作ることだけなの?」
塔視家のほとんどの子供たちは、銃焰秉核が毎日図書館で退屈な本ばかり読んでいることを理解できずにいた。
この質問を聞いて、秉核は首を傾げて考え込んだ。
「興味?たくさんあると思うよ」
ベリーが問いかけた。
「でも、どうしてみんなと一緒にいないの?自分が孤立していると思わない?実はみんな、君に興味を持ってるんだよ」
秉核は少し間を置いて言った。
「今はね、(法脈の昇級や機械工学といった)私にしかできないことがある。でも前世では、こういうことをやっている人たちを羨ましそうに見ているだけだった。今は与えられた機会を大切にしているんだ」
そう言いながら、秉核は我に返った。
困惑した表情のベリーを見て、軽く首を振って笑った。
秉核は心の中で自嘲した。
「身体の生理的な理由で心理的な性格が少年のようになってしまったが、価値観は……まあ、この子たちにどう説明すればわかるだろうか。仕方ない、彼らに理解できる言葉で話そう」
秉核は咳払いをし、腰に手を当てて自分を指差した。
生意気な口調で言った。
「天才には天才らしい生き方がある。難しいことじゃないと、俺はやらないんだ」
この言葉を聞いて、ベリーは顔を覆い、頭痛がするような仕草をした。
「馬鹿だな。自業自得だ、疲れ果てればいい」
……
それはまるで、ベリーの言葉を証明するかのようだった。
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