旧貴族生存観察記録 その四
多くの若き俊英たちが互いに会し、商売がかった褒め言葉を交わし終えたころ。
彼らはそれぞれ、自分の馬を選び始めた。
少年少女たちは馬を駆り、自ら進んで広場の前に整列した。
御苑家の執事が広場の中央に進み出て、今回の狩猟の規則を厳かに告げた。(具体的に何と連動するのか、秉核は聞き取れず、気にも留めなかったが、富裕な商人たちの表情から見て、利益に関わることに違いない。)
「一人三十本の矢を使い切ること。最後に各自の獲物の数と重量を集計する。成績優秀者はxxと連動する」
執事が旗を振ると、狩猟が始まった。
広場の若者たちはクロスボウを手に、必死で弦を目一杯まで引き絞った。そして空飛ぶ渡り鳥に向けて射ち始めた。
次々と空へ放たれる矢に、鳥たちは慌てふためき、四方へ散った。
出席した富裕な商人の子弟たちも、明らかに射術を鍛えていた。だが手にしているのは弩であってライフルではなく、強風の中では弩の矢は大きく逸れる。
ここにいる者のほとんどは職業者とは程遠く、一部がようやく下位職業者の入り口に達しているにすぎない。
それでも、三発に一発当てるのが精一杯だった。
しかしそれでも十分に優秀で、特に優れた数名の若者は、すぐに御苑家の令嬢や令息たちの傍らに立つ資格を得た。この社交の場で、綺絢は帝都の王女のように多くの人々に囲まれていた。
すべては地位の差から生じる。子爵の娘は、男爵や勲爵、富裕な商人の家の小貴族の子弟たちの間では、必然的に王女扱いを受ける。
……
しかし秉核が見た富裕な商人の少年は、身分の差を前にしても礼儀正しい振る舞いを崩さなかった。
むしろ自分自身のほうが、恥ずかしさのあまり苛立ち始めていた。
「試練の前にあの皇子と出会った」「試練の終わりに皇帝と対面した」――この二つの場面で、秉核が支離滅裂で前後の言葉が矛盾するような恥ずかしい態度を取っていた。それが今になって、当時の秉核の未熟さを浮き彫りにしている。
そう、比べなければ傷つくこともない。秉核はそんな嫌な思い出を辿りながら、思わず強く地面を蹴り、惨めな記憶を追い払おうとした。
……
狩猟場にて。
「綺絢様、今日のあなたのお姿は、まるでロガディ(この世界の吟遊詩人)の青い風(楽曲)が耳元でそよぐかのようです」
一人の青年が、懸命に教養をひけらかした。
しかし綺絢は軽く頷くだけで、冷たい表情を崩さなかった。
周囲の地元の若者たちが話題を広げようという企ては、それだけで頓挫した。
このとき、こうした社交の場で綺絢はひどく退屈していた。
文学や芸術といった話題は、毎年人々に囲まれて論じられるものだった。
なぜなら、こうした話題は貴族の気質に合うと考えられていたからだ。もちろん綺絢も貴族の立場上、これらの話題への嫌悪を表に出すわけにはいかない。
ただ冷ややかな態度で応じるしかなかった。
綺絢は、あれこれ思いを巡らせた。
「帝都の姫君たちは、こうした社交の場にどう対応しているのだろう」
退屈のあまり、彼女は突然、自分が呼び寄せた融鋼のことを思い出した。
「この狩猟会場に融鋼は招待されていたはずだが、今はどこにいるのだろう」
彼女はかすかに覚えていた。
綺絢は、探すような視線を周囲へ向けた。
しかし見回した先で、すぐにまた秉核が目に入った。会場の端で一人、秉核は地面を見下ろし、突然足を踏み鳴らした。革靴が哀れな芝生を踏みつけている。
これは本当に――愛らしい限りだ。
……
狩場の催しは、秉核が見るかぎり、生温いまま終わった。
富裕な商人の子供たち数人が、この狩猟射撃競技で優勝を収めた。
だから、この狩猟に参加した人々が優勝者へ送る祝福の拍手は、非常に整然としていた。そして、非常に虚偽に満ちていた。場にいた小貴族や富裕な商人たちの顔には、驚きも怪訝さもない。
明らかに、優勝者は当然のことだった。
この四人の若者の中に、ダークホースは一人もいなかった。
四人の若者は片膝をつき、子爵の激励と、他の富裕な商人たちの心にもない賞賛を受け入れた。
秉核は分析する。この四人の優勝者は、すでに地元で名の知れた傑物であると。
彼らを支える家族も何代も前からこの地に根を下ろし、地元の名族として御苑家を数世代にわたって支えてきた。互いに婚姻関係も結んでいる。
もちろん、御苑家とこうした小家族との婚姻は、庶子たちが結ぶのが一般的だ。
会場の端で焼きアヒルの腿を齧りながらこの様子を見ていた秉核は、思わず感慨深げに呟いた。「この世界で、一つの家系が成功を収めるのは容易ではないな」
……
戦争で能力を示して証明すること。そして貴族の女性を追いかけて階段を手に入れること。
この二つは、小家族が上流社会に入るために欠かせない。
秉核は、自分の銃焰家がかつて苦労して地位を築いた、その過程の暗い歴史を、ぼんやりとではあるが知っていた。
九百年前、銃焰家は東方の輕鈞家に仕え、当時まだ重要視されていなかった機械師の伝承を手に入れた。蒸気暦の最初の数百年間、最も重要な伝承は依然として騎士のものだった。主要な騎士伝承は古参の貴族家が厳重に守り、外部に漏れることはありえない。外に伝わる可能性があったのは、重要でない職業だけである。銃焰家が伝承を得たのは、まさにその時期だった。
もちろん現在では、産業革命の興隆に伴い、機械制御者という職業は重要な中位職業の伝承として、やはり厳重に守られている。
外部に伝わることは一切ない。
かつて銃焰家の先祖は、|聖ソーク家の征戦で、輕鈞家から伝わった機械術の一部を積極的に戦争へ応用し、今日の爵位を手に入れた。
銃焰家が貴族の仲間入りを果たせたのは、輕鈞が重要な橋渡し役を果たしたからである。銃焰家は今に至るまで、輕鈞と重要な婚姻関係を結び続けているようだ。
……
綺絢とその妹の周りでは、優秀な若者たちが忙しく取り入っていた。御苑空突の周りには、女性たちが群がっていた。
場の端にいた秉核は、かじり残した鴨の骨を手に、よだれを垂らしている犬たちをからかい始めた。




