旧貴族生存観察記録 その三
御苑家の子爵の下では、息子や娘たちの派閥同士が、知恵を使いながらもどこか滑稽な争いを繰り広げている。
秉核はその三分の注意力を割いて、自分が巻き込まれないようにしていた。今、狩場の端で秉核は馬から飛び降り、獲物を狩場内の料理人に渡した。
数分後には、中年のメイドたちが沸騰した湯でアヒルの羽根をむしり取り、甘いソースを塗り、臭み消しのハーブを詰めてオーブンへ送り込む。
良質の木炭で三十分ほど焼き上げれば、アヒルは黄金色に仕上がる。
そしてその間、秉核は狩場の端でのんびり眺めているだけでよい。
御園家の日常の営みは、銃焰秉核にとって非常に興味深い観察対象だった。
……
忙しい御園家の子女たちは、ちょうどこのとき狩りの会を開いていた。
狩りの会とは、その名のとおり、狩りを名目に親交を深める会合である。
狩猟場の正門が騒がしい声に包まれる中、裕福な装いの人々が馬で狩猟場に入ってきた。
態度は謙虚だが、礼儀作法は上流社会のマナーをわざとらしく真似た、ぎこちないものだった。
しかし実際のところ、帝国で秉核が見てきた上流階級の礼儀作法では、名家の貴族の子弟たちは決してこんなに堅苦しくはなかった。
たとえばカジェットやコフィーは、最も適切なタイミングで貴族らしい動作を見せ、優雅さを表す。
すべての動作を貴族の礼儀に合わせるわけではないが、会話の中で礼儀を示すときは、いつも最もふさわしい瞬間を選ぶ。
だからこそ、非常に流暢で自然なのだ。
ナレーション。もし大貴族の子女たちが、誰かの前で優雅に振る舞っても全く意味がないと感じたら……咳、その時は――
たとえば璃韻は、秉核の前で貴族の淑女らしさを見せることはほとんどなかった。帝都の上流婦人たちの間では、秉核は人選に恵まれないといった雰囲気を漂わせていた。
……
こうした上流階級の礼儀作法を懸命に真似ているのは、地元の小貴族や富裕な商人、そしてその子女たちだった。
彼らは御苑家から招待状を受け取ると、この狩猟会に参加した。
今は一人残らず招待状を手に、御苑家の門番の前を通り抜けている。
そして地元の名士たちは、華やかな衣装をまとった少年少女たちを連れて狩猟場に入ると、一団となって互いに交流を始めた。
秉核はやや珍しそうな様子で、この人々を観察していた。秉核の記憶では、自分の家が地元の富裕層とこうした交流の催しを開いたことはなかったようだ。
……
実はこの種の『親睦会』を、銃焰家も毎年開いている。ただし家族の荘園のような場所では行わない。秉核は幼い頃かなり間が抜けていたため、家の運営に関わるこうした催しのことを、誰も秉核に教えなかった。
銃焰家は都市のある会議ビルで似た集まりを開く。だが思芬伯爵がその場に顔を出さないことさえある。代わりに機械制御者が銃焰家を代表し、領地の富裕な商人たちにいくつかの事項を伝える。
銃焰家が領地の富裕な商人たちと会談するのは、原材料の供給や領地内の道路交通計画を話し合うためだ。
領地の商人たちに、道路整備の資金を出すべきときは出させ、特定の原材料を仕入れるべきときは早めに準備させるためである。
では御園家の今回の狩猟会はどうか。本質的には、領地の商人たちから上納金を徴収するもので、いわば保護料である。
今、御苑家の狩猟場に集まっている大富豪たちは、それぞれ分厚い礼金を持参して人脈づくりに来ている。
これらの大富豪にとって、多額の金を出して地元の貴族サークルに入り込むことは、必要な投資である。
……
狩猟場の端。
秉核は料理人から小さな腰掛けを借りて座り込んだ。富豪たちとその子女が狩猟場で見せる様子を、興味深そうに眺めていた。
そして思わず小さな手帳を取り出し、メモを書き始めた。
貴族や富豪の子弟たちがこうした場で流暢に話す姿を目にして、秉核は自分より少し年上の若者たちを感心した様子で見つめた。
秉核は少年少女たちが流暢に交流する様子に、思わず感嘆の声を漏らした。
「すごいな、緊張しないんだ。天体塔での僕の日々を思い出すと、ああ、本当に不器用だったよ」
秉核は昔の記憶を思い起こした。
秉核は気づいた。自分とカジェットの会話はいつもカジェット主導で進み、彼が話題に満足して秉核の承諾を得たとき、初めて自分は要望を口にできたのだと。コフィーやポーレン・航從、璃韻との交流も、ほぼ同じだった。
秉核は突然、貴族の社交界で自分がどれほど失敗していたかに気づいた。そこは政治家のような話術を要する場所だった。
……




