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幼馴染が悪役令嬢の為に王太子殿下になってくれました  作者: みずきあきら


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第50話 学園でアルと遭遇す

 アルは、溜まってる仕事を片付けないと、と帰国してからも1週間ほど学園には来られなかった。


 そして今日から来られるとのことで、2階の教室の窓からぼんやりと外を眺めていると、ちょうどアルが登校して来るところを目撃した。もう1限目も終わったと言うのに、重役出勤すごいね。

 やっぱり制服姿のアルはとても素敵で「レアール様……」と、うっとりと見惚れてしまう。後ろにクリス様を従え、颯爽と歩く姿はまるで王子様みたい。(王子様だけど)


 ふと立ち止まり、こちらに目を向けたので、私は軽く手を振ろうとした。その時、

「キャー! 王太子殿下よ!!」

と、思い切り突き飛ばされ、それは叶わなかった。


 黄色い悲鳴が教室中、いや、校舎中に響き渡る。震度3くらいは揺れたんじゃないのってくらい。王太子殿下の人気恐るべし。




 次の授業の為、ココルさんとレイナさんと一緒に渡り廊下を歩いていた時、少し離れたところでアルが多くの女子生徒に取り囲まれているのが視界に入った。

 アルはちょっと不機嫌そうにしていて、クリス様が彼女たちを手で制している。久々に姿を見せた王太子殿下に、そりゃご令嬢たちもテンション上がりますよね。おモテになってなによりです。ちょっと面白くない。なにさ。


「凄い人気ですね……」

と、ココルさん。


「ヴィアンカさん、よろしいの?」

と、レイナさん。


「いいのいいの。行きましょう」

 私はそう答え、通り過ぎようとした。


 だから、背後で呼び止められた時は、ビックリして30センチくらい跳び上がったかもね。


「ヴィー! 良かった、会えて」


 満面の笑みでアルがこちらに向かってくる。あわわ。


「殿下、ご無沙汰しております」

 私は軽く会釈した。


「ご無沙汰って。今朝まで一緒だったじゃないか」


 ……言うなよ。


「何か御用ですか?」

「あらら、なにか怒ってる?」


 そう言って、私の腰に手を回してくる。

 うわぁ、近い近い!

 少しでも遠ざけようとモゾモゾ身悶えてみるが、アルはびくともしない。ひぇぇ。


「怒った顔も可愛いね」


 そう耳元で囁いて、まさか!あろうことか!あるまじきことに!よりによって! 頬にキ、キ、キスしてきた。


 そんな私たちをたくさんのご令嬢がポカンとして眺めているんですけど。


 ニッコニコのアル。笑顔が眩しッ

 そうでしょうそうでしょう。王太子殿下のこんな表情、拝見したことないですよねー。いつも無表情ですもんねー。この人、私のこと大好きなんですよー。だから仕方ないんです。私を見るといつも破顔しちゃうみたいです。私のこと好きすぎて、重くて重くてペシャンコになっちゃうくらいの行き過ぎた愛情を向けてくるんです。だから仕方ないんです。すぐに私に触りたくなっちゃうみたいです。人前ではやめろって言うのにちっともわかってくれないんです。だから仕方ないんですって。皆様、そんな目でこちらをご覧にならないで。


「お昼、一緒にとろうね。サロンで待ってるから。場所はわかる? 迎えに行こうか?」

「サロンわかる。わかります。むかえにこなくてだいじょーぶ」


 目を白黒させ、しどろもどろで答える私を可笑しそうに見つめながら、

「じゃあ、また後でね」

と言って、アルは颯爽と去って行った。


 私はしばらく頬を押さえ呆然としていると、ご令嬢たちは耳をつんざく悲鳴を上げたのだった……






 歩きながら、クリスが苦言を呈す。

「殿下、少しやり過ぎでは?」

「いいんだよ、やり過ぎなくらいで。そうすれば彼女に余計な手出しをする(やから)も少しは減るだろ」

 アルベルトは真顔で答えた。

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