マカロン主任と遠征
「ユーリ。明日第一と遠征にいってもらうわ」
午後お昼ご飯のたまごサンドをモクモク食べ終わって、カズとジンさんとマカロンをデザートに食べていた時⋯⋯
席を外していたリキさんが戻ってきて、第一声がそれ。
え?!
遠征?!びっくり。
第三の私達は外に出ることはほとんどないから⋯⋯遠征だなんて⋯⋯
「なにか手が足りないことがあったんですか?第一にはたくさん人がいるかと思うんですけど⋯⋯」
第一も私達第三と同じで何班かに分かれてチームで動いている。
人数も第三よりも多い。
第三の私の力を借りたいなんて不思議だった。
「この間から噂になっている場所の結界の再付与になるの。ユーリの力を貸してほしいそうなの。ユズ様からのご指名」
え?私の?
「でも⋯⋯私程度の力なら他にも⋯⋯」
私が尋ねると
「あなたの付与の確実さと的確さを見込んで、ぜひ協力してほしいとのことよ。だからお願いね?この後説明を聞きに行ってね。1人では不安だろうから、もう1人第三から来てくれっていうから⋯⋯」
リキさんはそう言って私達を見回す。
「あ。じゃあ⋯⋯」
カズが口をひらこうとした瞬間
「あー俺行くっす〜。マカロン主任のとこっすよね?」
ジンさんがマカロンを口にパクパク入れながら、手を挙げた。
「あらジンが?まぁ⋯⋯問題はないけど?明日は絶対に遅刻しないようにね!」
リキさんはそう言ってジンさんを見た。
「任せてくださーい!」
ジンさんはマカロンをもぐもぐ食べながら頷いた。
ジンさんは⋯⋯いまいちよくわからない人。
見た目はとてつもなく強い魔力でもないけど弱くもない。
でも⋯⋯ジンさんの魔力は⋯⋯
ちょっと何かちがうの。
うまく言葉にできないけれど⋯⋯
本当はもっと強いのをしまってあるような⋯⋯
見た目には分からないけど。なんか匂う⋯⋯
匂いを感じる魔力⋯⋯
魔力は無臭なんだけどねっ。
でも彼の魔力は匂いがなんかするの⋯⋯
不思議な魔力⋯⋯
別に嫌な匂いではないの⋯⋯
なんか懐かしい匂い⋯⋯
うーん
まぁ、私は嫌いではないけどね!
でも、カズよりもよっぽど強い魔力のジンさんが一緒に来てくれるのは心強い。
ただ、遅刻しなければ⋯⋯
ん?ちょっとまって?
私はふっと思い出した。
「ジンさん?今マカロン主任って言ってました?」
私が聞くと
「うんうん。このおいしいやつくれた主任だろ?うまいなぁ〜もっとほしいなぁ。おねだりしよう!さて、遠征の支度だなぁ」
ジンさんはそう言ってマカロンを口に入れた。
⋯⋯食べすぎだよぉ⋯⋯
さて、私も支度をしなきゃ。
第一の前にジンさんと一緒に立つ。
「じゃ、ユーリちゃん行こうか」
ジンさんと第一のドアを開ける
「失礼します」
私とジンさんと部屋の中へ入ると
「お!ユーリ!待っていたぞ!あともうひとり⋯⋯ん?お前は!ジンか!遅刻のジンだな?!リキから聞いてるぞ!」
ローリンソン主任がズカズカと歩み寄ってくる。
「おぉ!マカロン主任!!マカロン!マジうまかったっす!またよろしくお願いします!」
ジンさんはそう言ってローリンソン主任に会釈をする。
「む?!マカロン主任だとぉ?!」
ローリンソン主任は目を見開いてジンさんをみる。
ここここれは⋯⋯
ヤバいんじゃないの?!
失礼すぎたのでは⋯⋯
「かっかっか。いい!すばらしい!!ジン!ナイスセンスだ!マカロン主任と呼ぶことを許可しよう!ユーリお前にも許可する!
うむ!遠征が終わったらさらにうまいマカロンをプレゼントしよう!はっはっは!」
ローリンソン主任は⋯⋯
ちょっと⋯⋯かなり面白いかも⋯⋯
「マカロン主任!パネェっす!一生ついていきます!」
ジンさんはそう言ってローリンソン主任の前で敬礼した。
えーええっ。
「うむ!いつでもついてこい!さぁ。遠征の説明をする!こっちへ!」
ローリンソン主任⋯⋯マカロン主任はそう言って私達を奥の部屋へ案内した。




