表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤモリの排泄哲学 Yamori no Haisetsu Tetsugaku   作者: trowysan
第五章 下宿四天王筆頭 大家ヨシキを撃墜せよ
27/34

第27話 残り38秒!ノラ『四万十の沈黙』vs改造玉鋼、ミコ『冷蔵庫』!ヨシキ、ウンコロケットで成層圏へ『きもちぃぃぃ』

「ワンソードスタイル」

「50ポンドモード」

ノラは足と、サブローの刀を握る尻尾に力を集中させた。

竜巻のように速く、だが静かにヨシキへ向かう。斬撃は美しい川の流れの如く、だが川底の流れは地獄の如く!キリキリキリ!ヨシキの鎧がノラの新しい刀の斬撃で裂け始める音がした。

「四万十の沈黙」

ズバッ!ドシャア!ヨシキの血が噴き出した。

シャン!シャン!ノラは刀を振り、鞘に納めた。

ズドン!ヨシキが倒れた。ヨシキの目は白目を剥き、鎧はノラの刀の斬撃で大きく口を開けていた。

「ハァッ!ハァッ!」ノラは疲れたように深く息をついた。赤かった目が、紫に戻り始めた。


酒壺のタイマー:38秒。スガちゃんが作った神酒の残り時間。

「よかった」石のように固まっていたミコが、今は普通に動けるようになって呟いた。

エンプリートが飛んでミコの元へ来た。「おい、ミコ。さっきお前、上から見ててすげえ怯えてたぞ」

「まだあの女の拳がトラウマなの、エンプリートさん」

「お、そうだ。お前の武器だ。ノラを助ける前に中へ取りに行ってた」エンプリートは小さなリュックを投げた。中には戦闘で使いやすいように抽出された有機物の錠剤が入っていた。


ドクン!ドクン!ミコ達の勝利の中、小さな鼓動の音がした。持ち主にしか聞こえない音。

糞の哲学の決意は確かに闘志の炎を燃え上がらせる。だがそれはミコの陣営からではなかった。

崩れ落ちたはずの堅い崖、白目を剥いて意識のなかった瞳に、今、製鉄所の炉より熱い怒りの火が灯った。

「くたばれえええ!」ヨシキが叫んで再び立ち上がった。

「もうこの腹痛に耐えられん。くそ、リチャードの便秘薬のためにロジャリを連れて行かねえと」

賢者ケフィリトスの言葉は本当だった。「排便は怒りを鎮める、だが排便は問題も作る。故に、排便は定期的にせよ」


ミコは左右を見た。仲間はもう誰も戦えなかった。顔に再びパニックが浮かんだ。

「まずい、まだエンハンスド・プープエナジーを最高レベルまで会得できてない」

「あと少しでスガさんの神酒を飲んで、このプープスキルを強化できるのに」

酒壺のタイマーは残り20秒を指していた。

「死なんてクソ食らえ!もう2回死にかけた。3回目だって構うもんか」

「エンプリートさん、私をヨシキに向かって飛ばして。新しい技で動きを止めたい。今の力じゃ、絶対に外せない」

「わかった、ミコ。勝利を掴みに行こうぜ」

ゴクッ!ゴクッ!ミコは何口か水を飲んだ。

「喉乾いたのか、相棒?」エンプリートが聞いた。

「違う。これが私の奥の手」

「エンハンスド・プープエナジー」

「効果100倍」

「うぐぅぅ、腹が攣りそう。エンプリートさん、後で私を空中からヨシキの頭めがけて投げてね」

二人は時速80kmでヨシキへ向かって飛んだ。

ベチャ!「ん?頭の上にあるこの柔らけえのは何だ?」ヨシキは頭を触った。


「プープスキル」

「冷蔵庫」

瞬間、ヨシキが凍りついた。

「うぎゃあああ、いてえええ!」ミコは新しい技を使ったせいで腹が攣り、のたうち回った。


酒壺のタイマー:10秒。

10、9、8、7。パキッ!パキッ!バリィン!ヨシキを包んでいた氷が砕けた。顔を真っ赤にして、ヨシキはさらに怒りを露わにした。


「この女は化け物だ」ミコが途切れ途切れに言った。

エンプリートは鉄の嘴がヨシキの頭に突き刺さる事を願い、時速120kmでヨシキに体当たりした。

カキィン!エンプリートの攻撃はヨシキの拳で弾かれ、ミコの方へ弾き飛ばされた。ズドォォン!


酒壺のタイマー:5秒。

ヨシキはロジャリへ歩いていく。5、4、3、2、1、ピィーーー!タイマーの音が鳴った。キモチ・スガが作った神酒の7日間の発酵が完了した合図だ。

「おいロジャリ、一緒に来い」ヨシキは神酒の壺を抱きしめるロジャリの前に、脅すように立った。

「それはなんだ?」ヨシキが聞いた。

神酒、壺に書かれた漢字。ヨシキは目を細めた。「はぁ、神酒?オカルトくせえな、ハハ!こっちによこせ。さっきから戦いっぱなしで喉が渇いてんだ」


躊躇なくヨシキは壺を奪い取った。戦闘者じゃないロジャリは、ヨシキのボディブロー一発で気絶した。

ゴクッ!ゴクッ!ゴクッ!「あ゛あ゛あ゛あ゛、こいつはうめえな」ヨシキはスガが作った神酒を飲み干した。

「うぐぉぉぉ、おぉぉ、何が起きてる?」

ヨシキは腹を押さえた。ポコッ!ポコッ!やかんが沸騰するような音がした。


ヨシキは何かを探すように走り回った。「やべえ、もう我慢できねえ」

彼は戦闘でボロボロになった闘技場の真ん中で立ち止まった。まだ何かを探すようにキョロキョロとパニックになっていた。

ポコッ!ポコッ!ポコッ!音はどんどん大きくなった。

「うお゛お゛お゛お゛、きゃあああああ!」

ズゾゾゾゾ!恐ろしい音がヨシキの排泄孔から響いた。吐き気を催す腐敗臭が、意識を取り戻し始めたミコ達の鼻を強烈に刺した。

ミコは目を開けて言った。「何この臭い?何があったの?」彼女はヨシキの方を見た。

ゴォォォォォォォ!ブロロロ!ヒュゴォォォォ!ヨシキは排泄孔から噴射される糞を推進剤にして空へ飛び立った。


一瞬、ヨシキの目が嬉し涙を流しているようにミコには見えた。一言、ヨシキの口から漏れた。「き...も...ち...ぃ...」

「2週間の便秘を我慢して、やっと出た...最高だ」ヨシキは心の中で呟いた。

ヒュゴォォォ!キラッ!ヨシキはロジャリの基地から飛び去り、消えていった。これがミコ達の勝利と言えるのか、それとも糞の神が与えた幸運なのかは分からない。


「いてて!腰が痛え」サブローがヨシキに投げられた大岩の下敷きになった木から這い出てきた。

「うっ、何だこの臭いは?」

「マエデさんはどこだ?もう負けちまったのか?」

第27話、更新しました。


気づけば27話目です。今日まで1日1話更新を続けてこられました。ここまで読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。


個人的な目標は300話まで書き続けることです。でも正直、少し不安もあります……最後まで走り切れるだろうか、と。


実は、ブックマークがまだ1つしかありません。第1話から増えていないんです。


恥ずかしい話ですが、皆さんからの応援が本当に必要です。もし他の仕事の給料がまともなら、こんな風にお願いすることもないんですが……w日給250円だと、正直へこみます。


だから、皆さんからのブックマーク、コメント、評価が、私の執筆の原動力になります。


どうか、よろしくお願いします。皆さんのブックマーク1つが、私にとって大きな励みになります。


第28話でまたお会いしましょう。


Threads / X / IG : @trowysan

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ