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ヤモリの排泄哲学 Yamori no Haisetsu Tetsugaku   作者: trowysan
第五章 下宿四天王筆頭 大家ヨシキを撃墜せよ
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第24話 危篤!ミコ生死の境、平安の神酒復活!「これは我が祖先の秘伝だ」

ピッ…ピッ…ピッ…心電図モニターがミコの危険な心拍を刻んでいた。

「リチャードの野郎、依存性の副作用を持つ薬を作りやがった。この薬は腸の動きを遅くする。飲まなければ便秘になる。腸に無理やり便の水分を吸わせるから、便秘が悪化するんだ」ヨシキさんが依存症になったのも道理だ、とロジャリ先生は毛沢山とミコが持ち帰った薬の成分を調べながら言った。

「ロジャリ先生、ミコはまだ意識が戻りません。どんどん危篤状態です。心拍が弱まってます」スズカが心配そうに言った。

「心配するな、スズカ。ミコは既にエンハンスド・プープエナジーLv.1を会得している。胃に直接タンパク質とカルシウムを注入しろ。砕けた細胞と骨の再生のためだ」

「プープスキルの使い手の胃は、普通の生き物より吸収が早い」

「プープスキルの使い手は、胃の臓器さえ無事なら、どうとでもなる」

「はい、先生」スズカは答えた。


「リチャードの薬の化学構造は実に複雑だ。**Schatz**さえあれば、リチャードの下剤にある危険な化学構造を再構築できるんだがな」

「昔、イヴォクコジさんも偶然エンハンスド・プープエナジーを会得した。彼は名も知らぬ旅人から酒をよく貰って飲んでいた。その旅人は、冬の空に赤い三日月が輝く時だけ現れるそうだ」

「私はイヴォクコジが飲んだ残りの酒を一杯分、研究した事がある。しかしハーバードで研究を続ける時、リチャードが研究途中の酒を盗んだ。そして恐ろしい事件が起きた。それ以来、私たちは袂を分かち、違う道を歩んだ」


「あのマンドラノキミという旅人が富士山にまだ現れるなら、エンハンスド・プープエナジーの研究はもっと簡単なんだが、ぐあああ」ロジャリ先生は頭をガリガリ掻きながら愚痴った。

スガちゃんはロジャリ先生の話を聞いて、目をカッと見開いた。「すみません、ロジャリ先生、その旅人の名前をもう一度言って貰えますか?」

「マンドラノキミ……イヴォクコジさんがそう呼んでいた」

「いや!そんなはずない。あれは私の先祖です。平安時代に亡くなっているはずです」

「これが祖母の遺したレシピです。祖母はこれがキモチ一族で一番の宝だと言っていました」キモチは古い和紙の巻物を取り出した。

「私はこの酒のレシピを暗記していて、11歳から作れました。でも、この酒がそんなに特別だとは全く知りませんでした」

「祖母からは悪い効果しか聞いてなかったので、作るのが怖かったんです。でも祖母が言うには、正しい量で使えば、この酒は消化を良くして便通を整えるそうです」

「酒造りを引退した後、祖母たちは下剤の販売に集中したと言っていました。でも技術が進むにつれて、私たちの便通を良くする酒は廃れ、キモチ一族は忘れられていきました」

「もしよければ、私がその酒を作ります。でも最速でも7日かかりますし、出来るのは最低品質の酒です」


「ただ材料を見つけるのが少し難しいんです、ロジャリ先生。材料はハトムギという穀物です。昔、先祖が箱根の谷で栽培していました。祖母が言うには、そこのハトムギでないとこの酒は作れないそうです」

「どうぞロジャリ先生、私の先祖のこの秘伝のレシピを読んでください」スガちゃんは一族に伝わる古い巻物を渡した。

秘宝 四霊の崑崙酒

記録 キモチノマンダラ、曼荼羅の主


「我が子孫よ、聞け。これがマンドラ酒のレシピだ。これを飲んだ私は神と呼ばれた」

1. 酒の体 ハコネの鳩麦 箱根の硫黄の谷に自生する鳩麦を取れ。粒は石のように硬いが、地熱を宿す。これが酒の体だ。これがあれば千年保つ。

2. 酒の命 芦ノ湖の水 夜明けの芦ノ湖の水を汲め。その水は澄んでいるが、温かい。底に龍が眠る。これが酒の命だ。これがあれば酒は生き、物を見る。

3. 酒の火 崑崙の唐辛子七本 南の商人から唐辛子を七本摘め。枝を捨てるな。そこに小さな火が宿る。これが酒の火だ。これがあれば腹が温まり、邪気を祓う。

4. 酒の霊 崑崙の白蓮三輪 霊を呼ぶ香りの白い花を三輪、乾かせ。南の国の、海からの贈り物だ。これが酒の霊だ。これを飲めば、我が声が聞こえる。


「この四霊が壺で一つになれば、曼荼羅は姿を現す。飲め、そして神と語る味を知れ」


— 署名、**キモチノマンダラ**、民に呼ばれし名 マンダラノキミ


ロジャリ先生は古い秘伝の酒の巻物をパタンと閉じた。「よし、それならチームを組もう。そして各チームに分かれて、この神酒の材料を探すんだ」


「私とストレージは芦ノ湖の水と箱根の谷のハトムギを取りに行く」

「スガちゃんとデニスさんは、伝統市場へ行って、南のコミュニティでは珍しい崑崙の唐辛子と花を探してくれ」

「スズカ、アキオ、毛沢山はミコの容態を監視しろ」


「さあ、出発だ」ロジャリ先生が指示を出した。

24話、投稿しました。


崑崙白檀酒について書いていたら、無性に本物の酒が飲みたくなってしまいました……。お酒自体、もう長いこと飲んでいません。ビールですら、最後に飲んだのは去年のクリスマス前です(笑)作者の喉はカラです。


ですので、皆様の応援が心の支えです! ブックマーク、コメント、そして評価をいただけると、執筆のガソリンになります。いつか本物の日本酒が買える日を夢見て……。ちなみに今の執筆料は、日給250円です。飴玉一個分ですね(笑)


あと、第一巻ですが、少し話数を増やすかもしれません。30話で綺麗に終わらせるつもりでしたが、もう少しだけお付き合いください。ミコのPUMP BELTもまだまだ元気です。


近況はTwitter/Threadsで呟いています:**@trowysan**

中身は酒とPUMP BELTへの愚痴ばかりです。


それでは、25話でまたお会いしましょう!

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。


trowysan

「曼陀羅の子孫、喉からから」

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