第12話:ツキだけ弁護士と、10万円で質に入れられたヤモリ
プルルルル!プルルルル!
スズカのスマホが鳴った。「はい、お母さん。うん、今すぐ帰るね」
「ごめん、デニス!母が40度の熱なの!私が行ったら、饅頭にされちゃう!」スズカが叫んだ。
「はあ、饅頭?旨そうだな。お前が饅頭になったら、俺が食ってやるよ」デニスは舌なめずりしながら、アキオの方をチラッと見た。
続けてデニスは言う。「ま、いいさスズカ。俺は新入りと二人で行ける」デニスの顔には、何か悪巧みをしているような笑みが浮かんでいた。
「お前はここで大人しくしてろ、新入り。俺はちょっくらロジャリ先生に会ってくるだけだ」デニスはそう言って車のドアを閉めた。
東京拘置所・小菅。
空気は重く、威圧感が漂っている。だが、デニスは全く意に介さない。
「被告人ロジャリに接見したい。俺は弁護士だ」デニスは受付の職員に告げた。
「少々お待ちください」職員が答える。
「接見時間は15分です」職員が付け加えた。
「よう!ロジャリ先生、数日ぶち込まれただけで、随分と顔色が悪いじゃねえか」デニスはロジャリに声をかけた。
「取調官共の追及にはうんざりだ。質問がルーレットの如く堂々巡りでな」ロジャリ先生が吐き捨てる。
「まあ落ち着けって、先生。俺が誰だか分かってんだろ?」デニスは片眉を上げて笑う。
『あのロジャリの野郎、昔オヤジを無罪にしやがった。借りは返すのが筋ってもんだ』デニスは心の中で呟いた。
「接見時間、終了です」職員の声が響いた。
デニスは東京拘置所・小菅を後にした。
「ロジャリ先生の様子はどうでした、デニスさん?」ミコがデニスに尋ねる。
※出発前、ミコにはアキオとマオゼウ、二人の天才が作った動物言語リアルタイム翻訳機が取り付けられていた。
「顔色が悪かっただけだ。取り調べで疲れてるんだろ」デニスが答えた。
「お前、ロジャリ先生をここから出したいか?」デニスが聞く。
「出したいです、デニスさん!何だってします!」ミコが答えた。
「本当か?」デニスは運転しながら尋ねた。
「本当に本当です!」ミコが答える。
「本当に本当に本当か?」デニスはさらに重ねる。
「本当に本当に本当に本当です!」ミコは目をキラキラさせて答えた。
「はっはっは、よかろう。まずはロジャリ先生のアパートへ行くぞ」デニスが誘った。
ロジャリ先生のアパートに着くと、デニスは20分ほど歩き回った。上下左右を見回し、煙草をふかしながら。ふと、一本の木を見て立ち止まると、こう言った。「よし新入り、帰るぞ。解決策が見つかった」
「ところでお前、本気でロジャリ先生のために犠牲になる覚悟はあるんだろうな?」デニスが再びミコに問う。
「本気です、デニスさん」ミコが答える。
「結構、それがお前の望みならな。へへ」デニスの顔に、邪悪な笑みが浮かぶ。
煌めくネオン、甘い香水、そして借金の匂いが混ざり合う。
歌舞伎町が、デニスとミコを出迎えた。
「アニキ、お元気でしたか?昨夜はお楽しみでしたね?儲かってるんじゃないですか、勝訴祝いで」デニスの知り合いが声をかけてくる。かつての舎弟、ヤクザの健だ。
「金?あるわけねえだろ。10万貸せ」デニスは煙草をふかしながら言う。そう言うと、籠に入ったミコを差し出した。
「こいつを担保だ」
「な、なんだってぇぇぇ!?」
ミコの絶叫は、スロットマシンの轟音に掻き消された。
第12話、公開しました。
日給250円の力で、まだ元気に毎日1話執筆を続けています。
第30話までには倒れないようにしたいですが……
でも大丈夫。ここのカップ麺には「マナ」が豊富に含まれているので、
私のHPはまだ満タンです(自分でブレインストーミングしてみました)wkwkwk
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私も第30話で皆さんとまた会えます。
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では、第13話でお会いしましょう。
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Trowy-San




