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ミーアはまるで離れようとしないし、距離が近いため彼女の息が普通にかかっている。
「お兄ちゃんはエロい話が嫌いなの?」
「僕は君の兄になった覚えはないけどさ。君だって今日会った人間とそこまで仲良くなれるタイプじゃないだろう?」
「まぁ、私に欲情した人間は皆残らず射殺しているけれど。でもナガトお兄ちゃんに関しては、特別な欲情は許してあげなくもないわね。」
本当に射殺しているかどうかはともかく、その男性たちには同情してしまう。
「別に私たちは貴方に危害を加えない、むしろ貴方の力が必要になるかもしれないし。」
「何を言ってるんだ?」
「だって、よく知らない武器を使って、無能力者であるにも関わらずフェリペと相対したんでしょう?それってつまり、弱者でありながら強者と同等の価値を持ったことになる。これは凄いことだよ。」
「そうなのか・・?」
「ん?知らないの?」
「あぁ。無能力者でも努力すれば、魔法は使えるんじゃないのか?」
「んん?これはまた世間知らずな人ね・・。」
アリシアは殆ど仕事か、あるいは夜にしでかした変態行為に夢中になっていたので魔法に関することはあまり教えてくれなかった。
むしろ説明してくれる気配がないのだから、肝心な所はずっと無知なままである。
「貴方、奴隷みたいだけど。もしかしてそういう趣味?」
「僕は知らない奴に会うたびにそういう事言われなくちゃいけないのか・・。違うって、僕はアリシア程変態じゃないからな。」
「そう。いつかはそうなると。」
「違うって。大体、こんな事をしている君こそ駄目な奴なんじゃないか?こういう事を他の男にもやっているんだろう?」
「人は選んでるし、私が一番興味のある男性を探し続けた結果が今の貴方なの。」
ちょっと背筋に悪寒が走ったのだけれど、果たして僕は大丈夫だろうか。
「色欲・・・君が持っている武器は別に感情の強さで威力は変わったりしないはずだけど。君はどちらかといえば旺盛な方だね。」
「うん。七つの大罪は基本的には感情の強さではなく、業の深さによって変わるというのが私たちの見解かな。だからって全て分かったわけじゃないけど、そういう意味では一番威力の増減が激しいのがテレジアちゃんとなる。」
「あの斧をもった子が?」
「うん。照れ屋さんだからじゃない?キレやすいだけでは、大罪に匹敵する業の深さは得られない。もっと何かを持った人間であるからこそ威力を発揮する。そういう意味では、七つの大罪は物凄く扱いづらくてね。貪欲を持っている人なんかは、研究するって言って行方不明なんだよ。」
「君たちの目的ってなんだ?」
「んちゅ」
は???ともし自分が見ている側だったら疑問にあふれる行為をミーアはしていた。
とつぜん、ミーアは僕に対してキスをする。その明らかに何かがおかしい行為を突然したわけだが、僕の脳みそはストップしてしまっている。
「難しい話なんてしないでよ。貴方は私とエロいことして、皆と一緒にいよう?」
完全に色仕掛けだったが、しかしそこで終わるわけにはいかない。
「お前は馬鹿なのか!?」
「うーん。獣人だからね。知識なんて無くても、気合と根性で野宿できるし。」
「お前に貞操観念はないのか・・?」
「もう、お兄ちゃんのためにとっておいたファーストキスなのに!!」
「いや、何で僕をお兄ちゃんって言うんだ?」
「ん?あぁ。ナガトお兄ちゃんだったんだ。」
「素で間違えられても困るんだけど、君にお兄ちゃんっているのか。」
「うん。もう居ないけどね。」
どうやら割と結構重い子だったようだ。確かに業が深いという意味では彼女は大罪の一つを持つにふさわしい人間ではあるかもしれない。
「何か、物凄くドキドキしちゃった。ねぇ、もう一回いい?」
「物凄く怖いから拒否するよ。」
「えぇ?舌とか噛まないでよ。」
「別にそこまでしないけど、男女逆だったら問題行為だ。」
「大丈夫だって。」
「何でさ!?」
「私が男で貴方が女の子だったらそれこそヤバイ状態じゃない。」
「・・・・・・。」
エクレールよりも酷い意味で馬鹿だこの子。
早く助けてくれ!と心の中で叫ぶが、彼女は今すぐには来てくれないだろうか。
正直、こんな子に素直に捕まってしまった僕もかなり馬鹿な範疇には入ると思うけれど。




