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しかし、誰かの奴隷で居る事はむしろ気にしてくれていたぐらいだから普通は忘れないのだが。
「村の方で一度会っただろ。目の前で自分の剣を折っておいて。」
「え?あぁ。そういえば、そんな事あったような。」
「本当に忘れたのか?」
「私、誰かに強烈な魔法をくらったみたいで。何だかその辺りの記憶無いんですよね。」
「最悪だ・・。」
いくら何でもアリシアは容赦が無さすぎる気はしていた。
いくら突然突撃してきたからって、エクレール事魔法で吹き飛ばすのは鬼畜の所業だった。
「ん、そういえば、誰かに会ったような・・。」
「そう。思い出せたか?」
「えぇと。あ、ノナカさん!」
「誰だよそれ・・。」
全然あっていないし、もはや記憶喪失と断定したほうがいいのかもしれない。
「えぇと。ナ・・」
「その調子だエクレール。」
「ナオコさん。」
「僕は男だよ。」
絶望的になってきているが、そもそもエクレールに罪は無いだろう。アリシアがどれぐらい強力な雷撃魔法を放ったかは後で聞きだすとしよう。
「うーん。お腹がすいてきました。」
「大丈夫だ。いくら君がアホな女の子でも昨日の事は思い出せる。」
「って誰がアホな子ですか!あれ?貴方屋敷の方で見ませんでしたか?」
「それが僕だよ・・・!!!」
段々変な汗が出てくるのは気のせいだろうか。
いいところまで行ったのはいいが、僕は冷静に考えるとある結論に出ていた。
アリシアの奴、エクレールが魔物に追いかけられていた事にびっくりして雷撃魔法を間違って強く彼女ごと吹き飛ばしたと仮定する。
そして、気絶したエクレールに多少回復はさせたが、状況的にかなりやばかったのは事実かもしれない。
その後、僕に対してエクレールは忘れているかもしれないと言ったのは確信犯だからだ。
「ところでエクレール。アリシアに対して強い恨みとか感じていないか?」
「そんなのあるわけないじゃないですか。彼女はちょっと乱暴なだけの可愛い女の子ですよ?」
「そうか。」
友人?に恵まれているのはいいことだけど。
「ん?その首輪・・貴方、誰かの奴隷なんですか?」
「同じ話をまた蒸し返す気か?その前に僕の名前を思い出せ。」
「え?貴方は、えぇと・・」
今度こそ思い出してくれるだろうか。
「あ、アリシアの奴隷さん!」
「ほう。」
とりあえず僕はエクレールと一緒に夕飯をとることに決定した。
時間もかなりあるだろうし、ちゃんと話し合う必要性は十分あるだろう。




