表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
第十章 地の力 爆散!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

206/207

199 空回りする怜奈

なんとかしようと焦る怜奈ですが……。

『レナ、僕が護りを維持できるかやってみるよ。船の操縦をしながらだと爆散に協力するよりはそっちの方が向いてると思うんだ。その間に君が爆散を試してみたらいいんじゃないかな』


 しーちゃんがパンと手を合わせて言った。


「それ、いいじゃん。ねえ、れーちゃん。あたしの受容体から新しいのを作ったらいいんじゃない?」


 けれども私は首を振った。


「ううん。私、ここからやってみようと思うの」


 そう言って自分の額を指差した。ミシェルさんとしーちゃんが大きな声を出した。


「『その手があったか!』」


 ミシェルさんが頷いて言った。


『なるほどね。確かに僕たちの額にあるのも受容体だよね。うわぁ、なんで今まで思いつかなかったんだろうー!』

「盲点だったよ! ずーっとあったのに! なんで気が付かなかったんだろう。なんかくやしいーっ!」


 しーちゃんが足をバタバタさせながら言った。


「私もさっき思いついたの。みんな一生懸命がんばってるから、何か他に方法ないかなって必死に考えていたら、()()に思念波が流れ込んでいくから思いついたんだよ」


 私はスマホの思念石を指差して言った。


「れーちゃん、ナイスだよ!」

「とりあえずやってみるね」


 私は額の受容体が分かれるところを想像する。出来上がった映像はすぐに受容体に届き、ふわんと新しい受容体が目の前に浮かび上がった。新しい受容体に、思念石から思念波をまとわせている間にミシェルさんが、


『よし。じゃぁ僕も試してみるね』


 と言って『風と水の護り』に思念波を送れるか試す。しばらくすると、


『うん。僕の受容体を通して送れるみたいだ。レナ、こっちは大丈夫だから、やってみて』


 と言ってくれた。


 しーちゃんはまだ爆散に必要な思念波を集められずに苦戦している。


「しーちゃん、思念石の中のを使ったら?」

「え? あ、そうか。わかった、やってみるよ」


 地の力を削るのに、どれくらい思念波が必要なのかわからない。


「しーちゃん、これくらい削ったら大丈夫だと思うんだけど、思念波の量ってどれくらい必要かな?」


 手を動かして大体のイメージを伝えると、しーちゃんが私の受容体を見てアドバイスをくれる。


 私たちが作業している間に、どんどん雨は強くなっていた。甲板に叩きつけられる音がうるさいくらいに響いている。けれども、受容体は風の影響を受けないみたいで、船体が揺れても動く様子はない。 


「うん、れーちゃん。それくらいでいいんじゃないかな」

「わかった。ありがとう、しーちゃん」


 私はサラに呼びかけた。


『サラ、お願いしたいことがあるから一度戻ってきて』


 戻ってきたサラは、元の薄紫色の透ける姿に戻っていた。


「サラ……」


 心配して声をかけようとすると、


『問題ありません、マスター。いただいた力を使い切っただけです。何かご用でしょうか?』

「この受容体で海の底にある地の力を爆散したいの」

『まだ固まっていない微精霊たちをですか? 地上ほどの効果はありませんが、よろしいのですか?』

「わかってる。でも、固まるのを少しでも遅らせたいの」

「レナ、それは無茶だ」


 上からソルの声がした。中へ入ってきたソルが言った。


「下を削ったらそんだけ上の部分が沈む。下手すりゃくっついてしまうぞ。サラ、お前が見てきた地の力の様子をレナに伝えろ」

『かしこまりました。マスター、失礼します』


 サラが私の額に触れた。


 海の底の映像が送られてくる。


「しーちゃん、来て。記憶を渡すから、ミシェルさんにも伝えてくれる?」

「わかった」


 サラが見せてくれた映像は、想像以上に厳しい状態だった。次々と海の底から地の力があふれ出している。吹雪が吹き付けるように地の力の塊にぶつかり、少しずつ同化していく様子が見えた。サラはその中心の部分に何度も力をぶつけては、太くなるのを防いでくれていた。


『中心部分を全て取り除いてしまうと、バランスが崩れて上の部分が沈み、出口を塞いでしまうでしょう。マスター、私が何度でも崩します。その力、私に預けていただけませんか?』

「サラの言う通りだぞ、レナ。焦る気持ちはわかるけど、今は少しでも小さくすることを考えた方がいい」

『レナ、急ぎすぎると目標が見えなくなるよ。日本語ではなんていうのかな』

「いそがば回れ、ってやつ?」

『それだよ、シイナ。僕たちが今することは、姫様たちが戻ってくるまでなんとか持ちこたえる事だと思う。もう一度思念波をサラに渡して任せようよ』

「……わかりました」


 サラに思念波を渡し、私は船の中でぼんやりしていた。


「れーちゃん、ドンマイ。あたしも頑張るからさ」

「うん……」


 ── 今の私にできることってなんだろう?


 しーちゃんはまた爆散するために受容体を飛ばした。


「ミシェルさん、穴開けられる?」

『やってみるよ。……できた! 僕にもできたよ!』


 ミシェルさんのはしゃぐ声が聞こえる。


 ── ミシェルさんができるなら、私の出番はないよね……。


 それぞれができることをしている中で、私だけ途方にくれていた……。

 怜奈はいい方法を思いつくでしょうか。

続きは2週間後に。

皆様に、風の守りが共にあらんことをお祈りいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ