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栄冠は君に輝く  作者: konatsu


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54/65

エース

九回裏。


石破の打球は――。


右中間スタンドへ消えた。


ホームラン。


島大松江 5

星承高校 5


甲子園まで。


あと一つ。


その土壇場で。


星承高校が追いついた。


          ◇


星承高校ベンチ。


泣いていた。


選手たちは。


泣いていた。


拳を突き上げる者。


仲間と抱き合う者。


顔を覆う者。


そして。


ダイヤモンドを一周し。


ホームベースを踏んだ石破も。


泣いていた。


涙を拭うこともなく。


ベンチへ戻る。


そこに。


石川監督が立っていた。


何も言わず。


右手を差し出す。


石破が。


その手を握った。


石川監督も。


強く握り返した。


「よく打った」


「……はい」


石川監督は。


少し笑った。


「正直――」


一呼吸。


「震えたよ」


石破の目から。


また涙が落ちた。


だが。


石川監督はすぐに。


選手たちへ向き直った。


「さあ!」


「みんな、石破に続け!」


そして。


グラウンドを指さす。


「目指すは甲子園だ!」


「この回で――決着をつけよう!」


「はい!」


その時。


小林が。


水木が。


川口が。


そして。


ベンチの選手たちが。


石破を見る。


全員が。


一礼した。


「ありがとう」


石破が。


目を見開く。


次の瞬間。


一斉に。


飛びついてきた。


「ありがとう!」


「石破!」


「ありがとう!」


「ありがとう!」


何度も。


何度も。


その言葉が飛び交う。


石破は。


仲間にもみくちゃにされながら。


空を見上げた。


――神様って。


――いるのかもしれない。


打った瞬間。


こなつが。


大和が。


必死に追っていた。


それでも。


白球は伸びた。


さらに。


伸びた。


――俺の力だけじゃない。


――みんなの声が。


――あの打球を押してくれた。


石破は。


静かに。


空へ向かって。


頭を下げた。


――ありがとうございます。


          ◇


実況席。


神谷誠一の声が響く。


「いやあ――!」


「すごい試合です!」


「九回裏、ツーアウト!」


「甲子園まであと一つという土壇場で、石破君の同点ホームラン!」


そして。


「しかし――」


「まだ勝負は続きます!」


場内アナウンス。


「六番、センター――米田君」


星承高校応援席。


「行けぇぇ!」


「この回で決めろ!」


一方。


島大松江応援席からも。


声が飛ぶ。


「玉木ぃぃ!」


「負けるな!」


「ここからだぞ!」


ホーム。


さおりは。


もう。


石破のホームランを考えていなかった。


――終わった一球。


――もう取り戻せない。


見るのは。


次の一球だけ。


マウンド。


玉木を見る。


そして。


強気に。


内角のカットボールを要求した。


――逃げるな。


――玉木。


――腕を振れ。


神谷。


「さあ玉木君!」


「米田君に――投げた!」


その瞬間。


米田が。


バットを寝かせた。


「えっ!?」


コンッ!


セーフティーバント。


一塁方向。


島大松江は。


誰一人として。


予想していなかった。


ファースト。


塙が。


懸命にダッシュする。


一方。


米田も。


一塁へ全力疾走。


「慎之介!」


セカンド。


慎之介が。


一塁ベースカバーへ走る。


塙。


白球をつかんだ。


そのまま。


慎之介へ。


送球。


慎之介が捕った。


だが。


ほぼ同時。


米田が。


頭から一塁へ滑り込む。


土煙。


一塁塁審。


両腕を。


横へ広げた。


「セーフ!」


「うおおおおおお――!」


星承高校応援席が。


再び。


沸騰した。


同点ホームラン。


そして。


セーフティーバント。


完全に。


流れが。


星承高校へ傾き始めていた。


          ◇


島大松江ベンチ。


鈴木監督が。


振り返る。


「大野」


「はい」


「体調は大丈夫か」


大野は。


頷いた。


「はい。大丈夫です」


鈴木は。


その顔を見た。


「伝令を頼む」


「えっ?」


大野が。


目を丸くする。


「僕ですか?」


「そうだ」


「大野。お前だ」


「わ、分かりました」


だが。


戸惑う。


「何を……伝えれば」


鈴木は。


マウンドを見る。


「俺の言葉じゃない」


「え?」


「お前の気持ちを伝えてこい」


大野は。


黙った。


「投手の孤独を」


「お前なら分かっている」


一呼吸。


「どうすれば、この流れを止められるのか」


「どうすれば、玉木がもう一度腕を振れるのか」


「お前が考えろ」


そして。


静かに言った。


「玉木を――鼓舞してこい」


大野は。


鈴木を見た。


静かに。


頷いた。


「はい」


          ◇


大野が。


グラウンドへ出る。


球場が。


ざわついた。


「あれ……」


「大野君だ」


「さっき倒れた投手じゃないか?」


体調不良で。


マウンドを降りた大野。


その大野が。


今。


仲間のために。


再びグラウンドを走っている。


一人の観客が。


拍手した。


それが。


広がっていく。


島大松江側から。


そして。


星承高校側からも。


やがて。


球場全体から。


拍手。


大野は。


その拍手の中。


マウンドへたどり着いた。


「玉木」


「……大野先輩」


大野が。


笑った。


「すごいぞ」


「え?」


「あの星承高校を」


「ここまで抑えてきたんだぞ」


そして。


少し苦笑する。


「俺は――」


「抑えられなかったのに」


「そんな……」


横から。


太一が口を挟んだ。


「僕だってそうですよ」


全員が。


太一を見る。


「僕なんて」


笑う。


「登板して、いきなりホームラン打たれましたから」


そして。


玉木を見る。


「だから玉木先輩」


「マジですごいっすよ」


玉木は。


二人を見る。


今日。


このマウンドで。


自分より先に戦った投手たち。


その時。


さおりが。


静かに。


玉木の右肩へ。


手を置いた。


「大丈夫」


玉木が。


振り返る。


「球は走ってる」


「カットボールも、まだ切れてる」


そして。


まっすぐに。


玉木を見る。


「抑えられる」


「だから――」


「腕を思いっきり振りなさい」


大野の顔が。


引き締まる。


「玉木」


「はい」


「いいか」


「自分一人の投球をするな」


玉木が。


大野を見る。


「お前は――」


「一人じゃない」


グラウンドを指さした。


「八人の仲間が守ってる」


ベンチを見る。


スタンドを見る。


「俺たちがいる」


「応援団がいる」


「みんな」


「お前を信じてる」


そして。


強く言った。


「自分の球を投げろ」


玉木が。


拳の中の白球を。


強く握った。


「はい!」


          ◇


島大松江。


再び。


守備につく。


星承高校ベンチ。


石川監督が。


次の打者へ。


指を一本立てた。


――初球から行け。


場内アナウンス。


「七番、レフト・松本君に代わりまして――」


「代打、加藤君」


神谷。


「星承高校!」


「ここで代打です!」


「加藤君!」


資料を見る。


「今大会!」


「代打で四打数三安打!」


桑原修司。


「代打の切り札ですね」


「非常に調子がいいですから、ここは注意ですよ」


さおりは。


加藤を見る。


頭の中に。


データがある。


――この打者。


――インコースに弱い。


ミットを構える。


――さあ来い。


――玉木。


――インコースのストレートだ。


玉木。


投げた。


だが。


「……!」


要求した内角ではない。


ボールは。


外角へ。


ストレート。


加藤は。


初球から。


迷わず振り抜いた。


カキィィン!


神谷。


「打った!」


「加藤君!」


「見事に三遊間を破った!」


レフト前ヒット。


米田は二塁へ。


加藤も一塁へ。


「ツーアウト一、二塁!」


「星承高校!」


「まだ攻撃が続きます!」


          ◇


――頑張れ。


――玉木。


さおりは。


マウンドへ行くことはできない。


ベンチを見る。


伝令も。


用意されていない。


スタンド。


玉木の父と母が。


祈っている。


マウンド。


玉木が。


唇を噛んだ。


「大野先輩……」


小さく。


「すみません」


ベンチを見る。


大野がいた。


体調が。


完全に戻ったわけではない。


それでも。


立って。


必死に声を出している。


そして。


何度も。


何度も。


頷いている。


――大丈夫。


――投げろ。


――お前ならできる。


玉木には。


そう見えた。


さおりは。


拳を握る。


――玉木に懸ける。


センター。


こなつも。


大声を張り上げた。


「玉木ぃ!」


玉木が。


振り返る。


「センター方向に打たせろ!」


こなつが。


両腕を広げた。


「全部――」


「捕ってみせるよ!」


玉木の口元が。


わずかに緩む。


――落ち着け。


――落ち着け。


自分に。


言い聞かせる。


しかし。


さおりには。


分かっていた。


――制球が。


――崩れてきてる。


あれほど。


安定していた玉木のコントロール。


石破のホームラン以降。


確実に。


腕が振れなくなっている。


だが。


次は。


八番。


セカンド。


青山拓海。


この夏。


打率一割五分。


――普段の玉木なら。


――抑えられる。


――頼む。


――玉木。


青山が。


右打席に立った。


第一球。


ストレート。


真ん中。


ブンッ!


空振り。


完全に。


振り遅れている。


――よし。


――いける。


さおりは。


ストレート主体へ。


配球を切り替える。


第二球。


内角。


ストレート。


青山。


動かない。


「ストライク!」


ツーストライク。


玉木の顔にも。


少しだけ。


安心感が戻る。


第三球。


外角。


スライダー。


「ボール!」


惜しい。


ボール一個分。


外れた。


――次。


――内角ストレート。


――ここで決める。


さおりが。


サインを送る。


玉木。


頷く。


神谷。


「さあ玉木君!」


「第四球――投げた!」


内角。


ストレート。


青山。


身体をひねった。


だが。


ボールが。


ユニフォームを。


かすめた。


球審。


「デッドボール!」


玉木の顔が。


固まった。


神谷。


「デッドボール!」


「満塁です!」


「星承高校!」


「ツーアウト満塁!」


スタンドが。


揺れる。


「ツーアウト、ランナーなしから!」


「石破君のホームラン!」


「そして今――」


「サヨナラのランナーが三塁!」


「星承高校!」


「一打サヨナラの大チャンスです!」


          ◇


「鈴木監督!」


声がした。


八雲だった。


立ち上がっている。


「伝令に行かせてください」


鈴木が。


八雲を見る。


「八雲」


その時。


大野が。


叫んだ。


「八雲!」


八雲が。


振り返る。


そして。


大野を見る。


「大野」


一呼吸。


「お前が伝令で」


「投手の気持ちを説いた」


そして。


笑った。


「今度は俺が――」


「投手の素晴らしさを教えてくる」


鈴木監督が。


笑った。


「行ってこい」


そして。


「素晴らしさを――伝えてこい」


「はい!」


          ◇


八雲が。


グラウンドへ向かう。


球場が。


再び。


ざわついた。


そして。


大きな拍手。


頭部に死球を受け。


この試合。


マウンドを降りた。


エース。


和田八雲。


その八雲が。


今。


伝令として。


グラウンドへ戻ってきた。


拍手。


声援。


敵味方を越えて。


球場全体を包む。


八雲が。


マウンドへ。


内野陣が。


集まる。


玉木を見る。


八雲が。


いきなり言った。


「玉木」


「はい」


「お前――」


一呼吸。


「バカか」


「……え?」


八雲が。


笑った。


「こんな興奮する舞台で」


「抑えてみろ」


玉木を。


指さした。


「めちゃくちゃ――」


「かっこいいぞ」


玉木が。


目を見開く。


「相手だって緊張してる」


八雲は。


さっきの青山を見る。


「今の死球」


「避けられたかもしれない」


「当たりにいったわけじゃない」


一呼吸。


「身体が動かなかったんだ」


そして。


玉木を見る。


「それだけ」


「お前はいい球を投げてる」


だが。


表情を引き締めた。


「ただ」


「投げるリズムが悪い」


「焦ってる」


八雲。


「一呼吸」


「目を閉じてみろ」


玉木。


「……目を?」


「忘れたのか」


八雲が。


自分の胸を指した。


「心眼」


玉木が。


ゆっくり。


目を閉じる。


大歓声。


応援。


仲間の声。


足音。


さおりが。


ミットを叩く音。


全部が。


聞こえてくる。


八雲が。


静かに言った。


「一つだけ」


「言っておく」


玉木が。


目を開く。


八雲は。


まっすぐ。


玉木を見る。


「今」


「島大松江高校のエースは――」


一呼吸。


「俺じゃない」


そして。


玉木を指さした。


「お前だ」


玉木。


息を呑む。


「背番号20番」


「玉木」


「お前がエースだ」


誰も。


何も言わなかった。


八雲。


「恐れるな」


「打たれても」


グラウンドを見る。


「こいつらが」


「必ず守ってくれる」


慎之介。


太一。


塙。


全員が。


黙って。


頷いた。


さおりも。


頷いた。


八雲。


「頼んだぞ」


一呼吸。


「エース」


そして。


マウンドを降りる前。


八雲は。


投手板のそばへ。


しゃがんだ。


利き腕。


左手。


そっと。


マウンドの土に触れる。


「玉木」


「託したぞ」


そして。


マウンドへ。


深く。


一礼した。


          ◇


八雲が。


ベンチへ戻る。


鈴木監督が。


尋ねた。


「八雲」


「はい」


「プレート――」


少し笑った。


「いや」


「マウンドの神様に」


「何をお願いしてきた?」


八雲は。


玉木を見る。


そして。


静かに答えた。


「俺の大事な後輩を」


一呼吸。


「大好きな島大松江高校を」


「守ってください」


鈴木を見る。


「ただ――」


「それだけです」


鈴木監督は。


何も言わなかった。


静かに。


目を閉じた。


          ◇


ホーム。


さおりが。


玉木を見る。


「玉木」


「はい」


「悔いのない球を」


「思いっきり投げてこい」


ミットを。


強く叩いた。


「絶対の自信を持て」


さおりには。


分かっていた。


玉木の球威は。


確実に。


落ち始めている。


それでも。


信じていた。


一度。


退部した。


それでも。


戻ってきた。


玉木の。


精神力を。


――ピンチになれば。


――こいつは。


――思ってもみない力を出す。


神谷。


「さあ!」


「星承高校が!」


「ここでサヨナラを決めるのか!」


「それとも!」


「島大松江が!」


「この絶体絶命のピンチを乗り切るのか!」


場内アナウンス。


「九番、サード――瀧本君」


瀧本悠斗。


右打席。


二死満塁。


一打。


サヨナラ。


玉木。


第一球。


外角いっぱい。


ストレート。


ズバンッ!


「ストライク!」


その瞬間。


スコアボード。


145km/h


神谷。


「えっ!?」


「145キロ!」


「玉木君!」


「本日最速です!」


八雲が。


ベンチで。


笑った。


第二球。


カーブ。


瀧本。


見送る。


「ストライク!」


神谷。


「追い込みました!」


第三球。


スプリット。


低い。


さらに。


落ちる。


ワンバウンド。


さおりが。


身体を入れた。


バンッ!


前へ。


落とさない。


桑原。


「いやあ!」


「竹内さん、よく止めました」


「満塁ですから」


「一球たりとも後ろへ逸らせません」


第四球。


カットボール。


外角。


「ボール!」


わずかに。


外れた。


第五球。


スライダー。


瀧本。


見送る。


球審の右手が。


上がりかける。


だが。


止まった。


「ボール!」


神谷。


「わずかに外れた!」


「フルカウント!」


二死。


満塁。


三ボール。


二ストライク。


玉木。


第六球。


ストレート。


瀧本。


振った。


カキィィン!


一塁側。


スタンドへ。


「ファウル!」


両ベンチ。


全員が。


大きく息を吐いた。


桑原が。


落ち着いた口調で言う。


「両校――」


「緊張していますね」


一呼吸。


「でも」


「同時に」


「ものすごく集中しています」


          ◇


さおりが。


ベンチを見る。


鈴木監督と。


目が合う。


さおりは。


内野陣へ。


サインを送った。


慎之介。


太一。


塙。


守備位置を。


前へ。


内野前進守備。


瀧本が。


それを見る。


そして。


考えた。


――次は。


――変化球。


――たぶんカットボール。


だが。


すぐに。


疑った。


――いや。


――待て。


――そんな簡単な配球を。


ここまで。


星承打線を読み続けてきた。


島大松江。


竹内さおりが。


するのか?


――罠だ。


瀧本の目が。


鋭くなる。


――ストレート。


――さっき。


――今日最速の145キロが出た。


決めた。


――ストレートのタイミングで待つ。


――変化球なら。


――あとは対応する。


ホーム。


さおりが。


サインを出す。


玉木が。


頷いた。


神谷。


「さあ!」


「注目の第七球!」


「ツーアウト満塁!」


「玉木君――」


「投げたぁぁぁ!」


瀧本。


――ストレート!


バットが。


出る。


だが。


白球は。


その軌道から。


外へ。


逃げた。


「なに!?」


132キロ。


外角。


カットボール。


瀧本のバットが。


空を切った。


バンッ!


さおりのミットに。


白球が収まる。


球審。


右腕を。


力強く上げた。


「ストライク!」


「バッターアウト!」


一瞬。


静寂。


そして。


球場が。


爆発した。


「うおおおおおおおお――!」


神谷。


「空振り三振!」


「玉木君!」


「満塁の大ピンチを――」


「抑えましたぁぁぁ!」


マウンド。


玉木は。


何も叫ばなかった。


ただ。


守ってくれた仲間へ。


静かに。


頭を下げた。


そして。


マウンドにも。


一礼した。


          ◇


ベンチへ戻る。


その瞬間。


何本もの手が。


玉木の前に伸びた。


大野。


八雲。


太一。


そして。


仲間たち。


「ナイスピッチ!」


「玉木!」


「エース!」


玉木が。


一人。


一人。


ハイタッチしていく。


スタンド。


玉木の父親が。


泣きながら。


叫んだ。


「すごいぞぉぉぉ!」


「玉木ぃぃ!」


そして。


頭のネクタイを。


振り回した。


「お前は――!」


「わが社のエースだぁぁぁ!」


隣。


母親が。


泣きながら笑った。


玉木も。


その声が聞こえたのか。


思わず。


笑った。


九回終了。


島大松江 5

星承高校 5


神谷。


「九回で――」


「決着はつきません!」


桑原。


「本当に」


「すごい試合です」


神谷が。


声を張り上げる。


「夏の島根大会決勝!」


「勝負は――」


「十回タイブレークへ!」


誰一人。


座らない。


誰一人。


帰らない。


島大松江。


星承高校。


二つのチームの夏は。


まだ――。


終わらない。

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