【 Ep.3-023 マリーの意志 】
気が付いたら一月経っていただと…?!
外出規制だの連休突入だの言われる中、休みとか特にないのであまり変わらない日々。
さて今回はマリーがメインです。
シオンとリツが"体力ゲージ"と"マナゲージ"を見えるようにする手段を探している一方で、マリーとベネデクトは先んじてハルカニス東区へと足を運んでいた。
こちらはシオンとリツとは違ってまた別の理由ではあるが、内実はよく似た問題であったのは根本の部分が共通していたからなのかもしれない。
実際のところどうであるかは不明ではあるが、主にマリー主体で行動している二人の目的地は決まっていた。
――ハルカニス王立魔法学院。そこで教鞭をとっているというマルドゥクと名乗った老人こそが二人のお目当てだ。
ひょんな事から繋がりを持った一風変わった老人で、魔法学院に用があるならば自分を訪ねてこいと言っていたことを二人はしっかりと覚えていた。そんな変わった人物に一体どのような目的があって接触を図るのか。マリーもまた先のガラテア大迷宮での戦闘において自身の力不足を感じ始めていた。
現在のマリーの主力魔法は体内の魔力を火のエネルギーへと変換し、矢の形にして撃ち出す<火矢>、魔力を凝縮して一筋の焔として敵を穿つ<焔穿>、魔力の力で対象の周囲の魔素を集め、渦巻き状に展開させて相手を囲んだところで発火させて範囲内を焼き払う<炎陣>の三種類となっている。
火属性魔法は特性上強力な威力を誇るものが多いがその調整に関しては他の主要元素魔法の風、地、水に比べるとやや難があるという特徴がある。扱い方を間違えば敵のみならず味方すら巻き込みかねない危険性も持ち合わせた魔法なのだ。
そのような魔法ではあるものの、マリーは火属性魔法を人並み以上に使いこなしていると言えた。それはこれまでプレイしてきたゲームにおいてマリーは様々な魔法職を軒並み体験済みであり、その中でも殊更範囲攻撃や威力に特化する事の多い火属性魔法を得意とする魔法職を好んで使用していた経験が生きているからであろう事と、生来感覚型の人間であるという事も関与している。
そんなマリーでも己の力不足を感じるのには訳がある。これまで彼女が魔法職のエキスパートで居られたのは有体に言ってしまえば結局は"ゲームの世界"であった為だ。
ゲームであるが故に魔法のチャージタイムやリキャストタイム、それぞれの魔法に設定された熟練度による軽減割合などは数値で設定されていた為正確であり、一度感覚を掴んでさえいれば視界に表示されるアイコンも併せて見ていれば無駄なく魔法を回せたのだが、こちらの世界はすでに現実と化していてそういった類のものはどこかへ消し飛んでいる。
要はシオンやリツと同じようにそれまでの経験から確立してきたバトルスタンスをとる事ができず、この世界に順応した身体感覚と戦闘術がまだ身についていないのが一番の原因だと言えた。
この事実に関してはマリー自身もなんとなく認識しつつあるものの、さりとて何をどうすればいいのかがわからない上に、他の天兎メンバーに同じ攻撃魔法職がいない為相談をしたところで具体的な解決法が見つかるとは思えず、それならば折角できた縁を頼ってでも自身のこの問題を解決しようと行動に移したのだ。
*****
魔法学院の門をくぐると直ぐに、近くにいた少し高飛車そうな学院生が何用かと近づいてきたので"マルドゥクに面会にきた"旨を伝えると、血相を変えたその学院生は自分がマルドゥクの部屋の前まで案内すると申し出てきたのでマリーとベネデクトの両名はその後へとついていくことにした。
白を基調とした学院の校舎は華美ではないもののどことなくエレガントさを感じさせる装飾が施されており、元の世界では建築業を営んでいたベネデクトは視線だけをキョロキョロと動かしてはその造形に感心しきりであった。そうして校舎内を進んでいくと、"学院長室"の札が掛けられた一室の前へと案内された。
「失礼します!学院長、面会に来られた方を案内いたしました!」
「おや、それはご苦労様。鍵は掛かっていないからどうぞ入って頂いて下さい」
「は、はい。……どうぞ中へお入り下さい。――では私は失礼します!」
背筋をピンと伸ばし、よく通る声で中にいるであろうマルドゥクに来客の案内を告げると、返ってきた朗らかな言葉を受けて案内を務めた学院生は元いた方向へと戻っていった。
マリーとベネデクトの二人は扉を開けて中へ入ると多くの魔法書やそれらに関連していると思われる書籍がギッシリと並べられた本棚に囲まれたやや手狭な部屋の奥の椅子に座ったマルドゥクがそこにいた。
「これはこれは……先日ご一緒になられた冒険者の方ではないですか。本日はどういったご用件でしょう?」
落ち着いた声で訪問の意図を尋ねてくるマルドゥクの姿は先日乗合馬車で見たややくたびれた濃緑色のローブの下に見え隠れしていた仕立ての良さそうな衣服といういで立ちではなく、きちんと仕立て上げられた魔法学院の生徒達が着用している制服を基にした上位モデルともいうべき質の良い衣服を着ている。正しく品の良い老紳士と言っても差し支えのない格好だと言える。
「いやぁ……じーさんがまさかここの学院長だったなんて驚きやわぁ」
「お、おいマリー!失礼だぞ」
「ハハハ。なに、気にしませんよ。実際相応の年月は重ねてはいますからね。とは言ってもエルフ族やアンヴァル達に比べればまだまだ私も坊やだなんだと言われたりしますよ」
「うちらはどう見えてるかわからへんけど、うちは30代で旦那は40入ったとこやで?ってそんなんどうでもええねん!じーさんに頼みたいことあってうちら来たんよ」
ノリツッコミを挟みつつこの学院を訪れた理由について切り出すマリーの話を聞き、少しの間思案したマルドゥクは二人に対し一つの提案をすることにした。
「ふむ……。お二人とも冒険者でしたね?本来であれば学院に通って頂くカリキュラムを組みたいところですがそうもいきませんねえ」
「せやねん。うちら冒険者やっとるから不定期にしかこここれんと思うんよ。せやからなんかええ方法ないかなぁって」
「一応そういう方向けの試験的なカリキュラムを考えてはいたのですが今まで実証する機会がなくてですね……。どうでしょう、この機会にあなた方がそのテストケースになってはみませんか?」
「つまりは俺達冒険者でも暇を見て通える定時制みたいな感じか?それなら都合はつきそうだが……」
「冒険者業しながらここにも通えて実力つけれるんならうちは文句ないし望むとこやね!」
「であれば話は早いですね。いいでしょう、早速お二人共私についてきて下さい」
大して迷う事なく即決した二人に対しマルドゥクは頷くと席を立ち上がり二人を連れて学院の奥の方へと向かった。
*****
マルドゥクが案内した先にあった部屋へと入るとそこにはすこし長めの朱色の髪に切れ長の耳、その上から前へと捻れながら伸びた角を生やし、見た目麗しい魔族らしいイケメンの男が優雅に椅子に足を組んで腰かけカップを右手に持ち読書に耽っているところであった。
「おやマルドゥク、ここに直接顔を見せるだなんて珍しい事もあるものだね?」
「ハハハ、一応私も"学院長"として忙しい身でね?私と違って暇を持て余している君に朗報を持ってきたんだよラース」
「おいおい、その呼び方はよしてくれたまえ。今の私の名は"ニコラス"だよ?マルドゥク。とはいえ今のは先に揶揄った私が悪いね、すまない少し気が緩んでいたようだ。――ところでその朗報というのはそこの二人が関係しているのかな?」
「ええそうです。以前話していた特別カリキュラム、あれのテストケースとしてこのお二方が協力して頂ける事になりましてね。とは言え貴方に任せたいのはこちらのドーンエルフのマリーさんになります。マリーさん、こちらが特別講師のニコラス・レッドライアー。火属性魔法についてはこのハルキニア国内においては彼が間違いなく頂点であると私が太鼓判を押しますよ」
何かしら因縁めいたものを感じさせる二人のやり取りに若干の引っ掛かりを感じつつ、キザな仕草を決めるニコラスと紹介された魔族はここの学院長が国内トップと断言するほどの火属性魔法の使い手だという。言われた当の本人は謙遜するわけでもなくさりとて自慢をするでもなく、ごく自然な態度でそれが事実で当然であろうという表情をしている。
「うちがマリーや、よろしゅーな!」
「ニコラスだ、よろしく」
マリーが快活に挨拶をするとニコラスも立ち上がり名を告げ二人を握手をした。椅子から立ったことで改めて分かったことではあるが、ニコラスは身長も高く肩幅もそこまで広くはないせいか余計に整ったイケメンアイドルの様に見える。何よりも二人とも赤系の綺麗な頭髪が共通していて、窓から差し込む光がより一層二人を引き立てているように見えた。
面白くないのはベネデクトである。男の嫉妬はみっともない事だと自認していながらも、自身の妻が若く格好の良い男とサマになった光景を至近距離で見せられているのだ。若いといってもあくまで見た目だけで魔族をはじめ、エルフやドーンエルフは外見から実年齢が判別しにくいという事は頭で理解していても目の前の光景はそういう事情を余裕ですっ飛ばしてしまうほどのシチュエーションだった。
「おい、人のカミさんに手ェ出すんじゃねぇぞ?」
思わず口に出たその台詞に言った当人のベネデクトはしまったという表情を浮かべた。
「なんや~?うちの事で妬いてんの~?かわいいとこあるやん」
「フフ。彼女の言うとおり君はかわいいね。心配しなくても君の大切な伴侶に手を出したりはしないさ。私にしてみれば子供に手を出すようなものなのだからね」
ベネデクトの口から出た言葉にマリーはニヤリと笑って揶揄い、言われたニコラスはニコリと優しく微笑んであろうことかベネデクトの事をかわいいとまで言い放った。見た目はいかつい牛獣人のマッチョなのだが……もちろんベネにもニコラスにもその気はない。
「まあそんな心配しないでくれたまえ。久方ぶりに私が受け持つ大事な生徒なのだから悪いようにはしないとこの角にかけて誓うよ」
マリーとベネデクトの二人には理解出来なかったが、この世界の魔族において自身の血統や力量を象徴する頭部の角はある種神聖視されている。それにかけて誓うなどと言うのは最上位の誓約であり、プライド問題でもあった。
その畏った誠実さを感じさせる言葉と仕草に流石にベネデクトも見苦しい言い訳など立てずに素直に自分の非を認めざるを得なかった。
「すまねぇ、少し頭に血が上ってたみたいだ。マリーの希望をどうかかなえてやってくれ、この通りだ!」
そう言うとベネデクトは深々と首を垂れた。
「フフ。別に気にはしないさ。それに元より私は原石を磨く事が好きでね、彼女がどこまでその内に秘めた輝きを放てるようになるのか楽しみで仕方がないだけだよ。だから君は君でなすべき事をなせるように頑張ってくると良い。大切な伴侶の尻に敷かれない程度にはね?」
「さあ、ではベネデクトさんは私と一緒に貴方の講師が待つ部屋へと向かいましょう」
「ああ、よろしく頼む」
そういうとマルドゥクとベネデクトの二人は部屋から出ていき、マリーとニコラスの二人だけが残された。
「さて、早速だけど私達も部屋を移動しよう。ここで魔法を放つわけにはいかないしね」
「せやね。……部屋を移動って室内で魔法が撃てる場所があるん?冒険者ギルドの施設は外に設営されとったけど」
「一般的にはそれが普通だろうね。だがここは仮にも王国一の魔法教育機関らしくてね?それ用の施設も用意されているんだよ。……まぁ一部は私自身が手を入れてたりするのだけど」
会話を交わしながらニコラスについて行くとそこは学院の地下にあたる場所であり、大凡平均的な体育館ほどの広さを誇る空間へと案内された。それぞれの壁面には恐らく防護用の魔法が発動するように魔法陣やそれに付随する紋様が刻み込まれている。
やや殺風景ではあるものの、これほどの広さがあれば大規模魔法は無理としても一定レベルまでの魔法であれば余裕を持って実戦訓練できそうである。
「はぁ~……ここ学院の地下やんな?こんだけの広さがあるんやったら外じゃなくても魔法は使えそうやけど大丈夫なんこれ?」
「ああ、何も問題はないさ。少なくとも中級魔法程度ではビクともしない程度の強固な保護魔法がかかっているからね。それにここでなら今の君の実力を測るには丁度良い。上でやったら他の学院生もいる分面倒ごとが増えるだろう?」
ニコラスが言うように自身の実力を測る為だとは言え、衆人注目環境でやられる場面を想像するとそこから発生するであろう面倒ごとは容易に想像できた。
マリー自身ここの生徒との実力差がどんなものなのかはわからないものの、自身がドーンエルフである事を鑑みた場合先日見た生徒の中に同じ種族の姿が見えなかった事から考えれば嫌でも注目の的になるのは確実だろう。そしてそこからの流れをいくつか想像してみたところ、どれもこれもマリーには煩わしい流れになりそうなものばかりだった。
「確かにあんだけ数の学院生おるところで測定なんてされたらやいのやいのうざそうやね。ほんでここでうちは何をしたらええん?」
「やる事はとてもシンプルさ。まずはここで今の君の実力を私が見させてもらう。その上で君に与えるカリキュラムを考える。というわけで、現時点で君が使える魔法を私に見せてくれ」
ニコラスの言葉を受け、マリーは自身が使える主要な攻撃魔法である<火矢>、<焔穿>、<炎陣>の三種を順に放って見せた。そのどれもが威力やコントロール、使用した魔力の変換効率も並みの魔法職よりも優れているものであり、実際にそれらを目にしたニコラスはその目を細めてマリーの非凡なる才能を認めた。
「なるほど君の今の実力についてはおおよそ把握した。威力やコントロールだけでなく魔力配分も悪くない。惜しむらくはまだ三種類しか習得していないというところではあるけれども、そんな事は些細な問題だろうね。その腕で自身に不満を覚えるというのも贅沢な悩みだと言いたいところではあるけれど……。マリー、君の火属性魔法の操作能力は他人のそれと比べると頭一つ以上は抜けていると言っていいだろう。が、体内での魔素の流れが少し詰まっているように見える。――私が感じた事を言わせてもらうと君のその類稀なる魔力操作の能力を底上げし、魔素の流れを改善することができれば恐らく君が望むような動きができるようにはなるだろう」
「ほんまに?」
「私の見立てではね。さて、では君の実力も見たところだしカリキュラムにとりかかろうと――」
「ちょい待ってくれん?」
マリーが成長するために必要な事を彼女が魔法を使う動きから体に流れる魔力を見抜いてアドバイスをしたニコラスは、マリー用のカリキュラムを即時に組み立てて早速とりかかろうとしたところマリーから待ったがかかった。既にカリキュラムに取り掛かろうと意識が向いていたニコラスはその待ったに機先を制され一体何だという感じでマリーの顔を見やった。
「どうかしたのかい?今の説明に何か問題でもあったのかな?」
「いや、そういうん違うくて。あのじーさんがアンタの事国で一番言うてたのを疑うわけやないんやけど、うちはアンタの魔法の腕を知っとるわけやないからいっぺん見てみたいなぁって」
「ああ、なるほど。確かに言葉だけの評価では不安に思うのは当然だろうね。そういう事であればここの施設を破壊してしまわないレベルの魔法を披露してあげよう。それを見て君が私のカリキュラムを受けるかどうか判断してくれればいい」
コクリと頷いたマリーを横目にニコラスは特設の魔法修練場の中央寄りに少し進むとフゥと一息ついて静かに呼吸を整えた。
落ち着いた雰囲気に見えたニコラスだったが、次の瞬間彼の周囲に赤色のオーラが滲み出てきたかと思うと次々に"無詠唱"で連続魔法を繰り出して見せた。
最初に放ったのは初級魔法である<火玉>だが、マリーの放つそれとは全く別物だと言える程度には異質で、込められている魔力の違いか火球の色は白に近い色をしておりその温度が非常に高温であることが推察できる。そしてその火球はまったブレることなく修練場の中央へと進んだかと思うとその場で静止した。
中空に浮いて静止していた火球はニコラスが手を握ると同時にその姿を一点に凝縮し始めピンポン玉程度の大きさまで圧縮されると周囲に光を漏らしつつ辺り一面の空気を激しく熱し、マリーから見ても周囲の床からは陽炎が立ち上っている。続いてニコラスが指を鳴らすと圧縮されていた火球は激しい光を放射するとそこを基点にして周囲に様々な爆発が発生した。
威力は通常のそれらと比較するべくもなく高い事が伺えるが中級魔法の<爆炎>である。無詠唱かつこの様な繊細なコントロールをやって見せ、途中から同属性ではあるものの別の魔法へと変化させるなど普通の魔法職につく者では本当に限られた一握りしかできない芸当だ。
これだけでも十分に凄いと言えるのだが、ニコラスは更に魔法を無詠唱で放った。
チッと左手で指を鳴らすと修練場中央部に<炎陣>が出現した。その練度はマリーと比べても凄まじく、基点とする中央部を取り囲む炎の勢いは強く高さも倍以上だ。
続いてニコラスが手を少し回転させると、それに連動するかのようにフレイムサークルは渦を巻き始め、気づけばそこには炎で形作られた竜巻である中級魔法の<炎嵐>が存在していた。燃え盛り渦を巻く生きているかの様なその魔法から発せられる熱波でマリーの頬を汗が伝う。
「さて、次だ」
ニコラスがそう告げて腕を前に出し手のひらを広げて前へ押し出す様な動作をとると、<炎陣>は渦を巻くのを停止して横に広がっていき二人の前に炎の壁が出来上がっていく。
<炎壁>と呼ばれるこの魔法は炎で構成された障壁を作り出し、それを押し出したりする事で広範囲の敵を殲滅したり、一時的な障壁として防御に使ったりもする中級魔法の中では<爆炎>と並び立つ威力を誇る魔法だ。
「最後の仕上げといこうか――……<怒れる炎神の激流>」
掌から更なる魔力を発したニコラスにより<炎壁>は炎の津波となり全てを飲み込み焼き尽くさんと膨大な熱量を放ちながら轟きうねり前方の全ての物を飲み込んでいく。その勢いはとどまることを知らず、魔法修練場の中央から端まで流れ込んで半面一帯は灼熱の火の海と化した。その圧倒的な光景にマリーは息を飲むことしかできず、改めて目の前に立ついまだ涼しい顔を崩さないこの男の底知れぬ実力に畏怖の念を覚え、開いた口が塞がらない折角の美人が台無しな表情になっていた。
「さて、これ以上はここが持たなくなるね」
そう独り言ちて前方へ突き出していた手のひらを握りしめて腕を引っ込めると眼前に広がっていた灼熱の海は音もなく、跡形もなく消え去っていった。
「これで私の実力については信用を得たと思いたいのだが……どうだろう?」
「信用も何も、目の前でここまでどえらいもん見せられたら文句のつけようがないやん……。なんやキザったらしいだけのええとこのボンボンみたいやなって思ってたんが一気に吹っ飛んだわ」
「君は独特な表現をするんだね?実に興味深いが一応誉め言葉だと受け取っておくことにするよ」
ともすれば悪口にも受け取られかねないマリーの感想にも眉一つ動かさず、賛辞と受け取るニコラスは口元を緩めて薄っすらとほほ笑んだ。
マリーは直情的で感情型の天才タイプ。シオンは論理的な思考型で努力タイプではありますが二人の仲は決して悪くないです。互いに互いの良さを分かっている感じでしょうかね。
ベネとマリーの関係性ですが、当初付き合う切っ掛けはマリーからの告白でしたが今現在はベネの方がマリーに首ったけな状態です。
そしてまた新しいキャラクターのニコラス。無詠唱で数多の火属性魔法を使いこなし、次々とその魔法を変化させていく"アルターマジック"などその実力はまだまだ底知れないレベルにあります。
彼の使った<怒れる炎神の激流>は彼独自のアレンジ魔法です。
良ければ評価を入れていただけるとモチベに繋がるので更新速度が向上する可能性が増えます( ˘ω˘ )
まだ少し先ですが100,000PVが見えてきたので引き続き無理のない範囲で投稿していこうと思います。




