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第四話 魔法を習得しよう

「はいっ、これでもう大丈夫だと思うよ」


「あぁ、ありがとう」


数分後、小柄な男の協力もあり、俺は無事網から抜け出すが出来た。腕や足には跡も残っているが、そのうち消えるだろう。


「とりあえず、自己紹介をしておこう。俺はなぐ…いや、ソースケ・ナグモだ」


危ない危ない。つい、日本と同じように名乗るところだった。転生者だとバレるのはゴメンだな。


「僕はベルフェル。僕はこのへんに住んでるんだけど、ソースケはなんでこんなことにいるんだ?」


この男の名はベルフェルというらしい。身長は俺より少し低い…百六十センチくらいだろうか。黒髪でところどころ跳ねており、目は前髪で隠れて見えず、フードの付いた黒い外套(がいとう)を着ている。


俺がここにいる理由か…。転生してきた、なんて言えないしな…。どう言ったものか…。


「わからん」


「え?」


「わからないんだ。どうしてここにいるのか、どうやってここに来たのか、何も覚えてない」


この方法しかないか。相手に記憶喪失だと思ってもらう。それしかごまかす手段が思いつかない。


「えーっと、記憶喪失ってやつかい?それは大変だね…。そうだ、僕の家に来ないかい?そこで今後どうするかを考えればいい」


それはありがたいな。初めて会った人が良い人でよかった。これが極悪人だったら、俺は人間不信になっていたかもしれない。


「そうだな…。お言葉に甘えさせてもらおう」


「決まりだね。案内するよ」


          ◇ ◇ ◇


数分後、


「着いたよ。ようこそ、我が家へ。歓迎するよ」


ベルフェルに色々なことを聞きながら歩いていると、目の前には一軒の家が建っていた。ザ・山奥の小屋という外見で木造のようだが、あちこちが傷んでいる。よくこの状態で建ってるな。


ちなみにベルフェルによるとこの森はオウル大森林といい、別名『魔の森』と呼ばれる危険地帯らしい。そんなところで暮らしているベルフェルのステータスが気になったので、調べてみると、


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

名前:ベルフェル

種族:魔族

職業:呪術師

Lv:63

HP:3594/3594

MP:5628/5628

攻撃:2181

耐久:1162

敏捷:1378

持久:1259

器用:2563

魔法:3721

幸運:67

‹スキル›

【闇属性魔法Lv8】【呪術Lv6】【無属性魔法Lv6】

【魔力感知Lv7】【魔力操作Lv7】【身体強化Lv6】

【短剣術Lv8】【格闘術Lv5】【思考加速Lv5】

【並列思考Lv4】【五感強化Lv6】

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


こんな感じだった。…やばいな、これ。高いのかはよくわからないがかなり強い部類に入るんじゃないか?あと、ステータスに魔法の項目があるがこれはなんだ?


そう考えていると、ベルフェルから鑑定したことに対して怒られた。理由を聞いてみると、「ステータスは個人情報だから勝手に見るのはマナー違反」なのだそうだ。なんで鑑定したことがわかったのかと聞くと、「鑑定されると妙な不快感がある」と、言っていた。今度から気をつけよう。


ベルフェルの誘いを受け、小屋の中に入ると、


「うわぁ…」


「他人の家に入った第一声がそれって、ひどくない?」


そうなるのも仕方無いだろう。ベルフェルの小屋は━━━ゴミ屋敷だった。あたり一面にものが散乱しており、足のふみ場もない状態である。本当にここで生活しているのか…?


「ここで何年生活しているんだ?」


「僕が十五のときからだから…七年かな?」


七年もこんな状態なのか…。ていうか、ベルフェルって二十二歳なのかよ。年上じゃねぇか。


「まぁ、いいじゃないか。そんなことより、君のことについて話そう。そこの椅子に座ってくれ。物は適当にどかしていいよ」


そう言うと、ベルフェルは、散乱した物を手でどかしながら机と椅子を出した。


「さて、君のことについて話そうと思うけど、その為には今の君について知らなければならない。これからステータスを測ろうと思うけど…ソースケは魔法使える?」


「いや、あるのは知ってるが使えない」


正確に言えば、存在を知ったのは今だがな。しかし、ステータスを測るのに魔法が必要なのか?


「あー、やっぱりかー…。いや、ステータスを測るのには必要ないんだけど、魔法が使えないとステータスの魔法の項目が出ないんだよ」


なるほど…。俺のステータスを出したときに魔法の項目が無かったのはそのせいか。


「どうすればいい?」


「しょうがないね…。僕が魔法を教えてあげよう!外に出てくれ」


「いいのか?」


「いいよ!元はといえば僕が言い出したことだしね!」


本当に優しいな。教えてくれるのならば教わっておくほうがいいだろう。俺とベルフェルは外に出た。


「まず魔法は魔力を感知することから始まる。目を瞑って集中するんだ。体に流れているのがわかると思うよ」


ベルフェルの言う通りにすると、今までわからなかった何かが流れているのを感じられるようになった。これが魔力か…?


[条件を達成しました。【魔力感知Lv1】を獲得しました]


どうやら当たっているようだ。


「掴めたみたいだね。次にその魔力の流れを速くしたり、遅くしたりするんだ。それが魔力操作の基本だよ」


俺は魔力の流れを速くすることをイメージする。すると、魔力の流れが速くなった。遅くするのも同じ要領ですることが出来た。


[条件を達成しました。【魔力操作Lv1】を獲得しました]


「飲み込み早いなぁ。まぁ、いいや。次は魔力を一箇所に集めるんだ。指先でも手のひらでもいいよ」


言われた通り魔力を手のひらに集める。そうすると、白い光の球みたいなのが出てきた。


「そして、それをまっすぐ…放て!」


それを放つとあたった木の幹が凹んだ。


[条件を達成しました。【無属性魔法Lv1】を獲得しました]


「おめでとう!これで君も魔法が使えるようになったよ!」


これが魔法か…!今は無属性魔法だけだが、他の属性魔法や創造魔法も使いこなせるようになれば大魔法使いも夢じゃないんじゃないか?こうして俺はさらなる魔法の習得を誓ったのだった。








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