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カナイチ・ホームズの好奇心ー冒険者ギルドの小さな名探偵ー  作者: 才練人
〜令嬢婚約パーティー殺人事件〜 第1章 現世に蘇った爆弾魔

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第25話 ヘブンズ・シルバーホール爆破事件

〜令嬢婚約パーティー殺人事件〜

 アドランの友人で先輩でもある【ミレイ・ハルトマン】はハルトマン財閥の一人娘である。

 彼女の十八歳の誕生日兼婚約パーティーで殺人事件が起きてしまった!!

 その事件の背後には亡くなった筈の爆弾魔の【サトシ・ボーマン】の影が……

 事件は何故起きてしまったのか、そして、犯人は一体誰なんだ!?

 今回、『令嬢婚約パーティー殺人事件』を始まる上で、

 読者に前もって知っておきたい事件がある。

 『ヘブンズ・シルバーホール爆破事件』である。


 ヘブンズ・シルバーホール爆破事件が起きたのは、

 四十八年前の五月六日、十六時であった。


 ハルトマン財閥の創設者であり、

 社長でもあった【ゴンゾウ・ハルトマン】が、

 ヘブンズ・シルバーホールでパーティーを開いていた。

 パーティーは豪華な料理がたくさんあり、

 参加者も貴族が多く、

 相応に賑わっていた。


 貴族も自分達の近況を話していたり、

 更なる発展を胸に他の参加者に気に入られようとする者もいた。

 まさか、パーティーが始まる十六時に、

 あのような凄惨な運命が待っていようとは夢にも知らず、

 地獄絵図が繰り広げられたのである。


 だが、パーティーに呼ばれるのは何も貴族だけではなかった。

 まずは彼らに仕えている執事やメイド。

 次に料理を作る最高峰のシェフ達。

 料理を並べる人達やソムリエ、貴族達をここまで運ぶ馭者達。

 そして、ヘブンズ・シルバーホールを清掃するための人。

 清掃するための人に爆弾魔が紛れ込んでいたのである。


 清掃活動をする裏で、

 様々な場所強力な時限爆弾が何個も設置されていた。

 ゴンゾウが華やかなパーティーを開始する乾杯をしたと、

 同時に会場は爆破され、火の海に包まれた。


 ゴンゾウは絶望と苦しみの中、

 炎に包まれて絶叫をあげて焼死した。

 他の参加者も爆破に巻き込まれて亡くなったり、

 貴重品を捨てて逃げることができずに瓦礫に押し潰されたりなど、

 会場は完全にパニックに陥っていた。


 しばらくして、ギルドが総出になって調査を開始した。

 爆弾魔は組織で、

 表向きには善人を振る舞っていたが、

 目撃証言や爆弾の設置場所などから組織を一網打尽にして捕まえた。

 ただ一人を除いて。


 一人だけ逃げ切った人物こそが、

 今回の事件で重要な役割を担うことになる人物【サトシ・ボーマン】。


 サトシ・ボーマンだけは、

 ギルドの追跡を振り切り、

 雲隠れをしていたのである。

 ついに時効まで捕まらず、

 どこにいるのかわからず仕舞いであった。

 だが、サトシ・ボーマンは意外な場所で、

 事件発生から四十六年後に見つかることになった。


 病院で一人の老人が寿命間近だった。

 老人は病院で名前を呼ばれていたが、

 死ぬ間際で以下のことを言ったのである。


「……最後に……

 二つのことを告白したい……」


 内容は以下の通りである。


「一つは……

 私の名前は【サトシ・ボーマン】……

 もう一つは……

 リュウスイアパート近くの地面を……

 掘ってほしい……

 死体がある筈だ……

 私が殺して……

 埋めた……

 殺してしまったんだ……」


 当然、医者達は驚き、呼びかけるが、

 寿命がつき、サトシ・ボーマンの死亡は確認された。

 後日、彼の言葉通りリュウスイアパート周辺の地面を調べると、

 彼の言った鳥に死体があった。

 地面深くに埋められたためか、

 死体は白骨化していたのである。


 誰だったのかギルドは分からなかったが、

 四十六年前に失踪して行方知らずだった、

 【メラカ・エーマン】ではないかと目されていた。


 そして、二年後……

 『令嬢婚約パーティー殺人事件』が起きてしまったのである。

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