わたしと幼馴染み
よろしくお願いします。
新キャラ登場です。
幼馴染みの如月 凌空はわたしの隣の家ということもあり、生まれた頃からの仲だ。
まず、さっと幼馴染みの自慢をしよう。
凌空は端正な顔立ちですらっとした183センチの高身長の持ち主だ。なんといっても黒髪が似合う。
野球部にエースで頭もいい。頼りになる。
そして…わたしの誤魔化しが一切効かない。
だから、ラスト1日までこの問題を残した。
いざ、出陣。
「お邪魔します。」
わたしは、顔パスだけど、親しき仲にも礼儀あり。いつも挨拶はする。
凌空の部屋に着いた。ノックをする。
「凌空、いる?入るよ。」
「うん。ちょっと待って。」
凌空は何かを急いで片付けている。
彼が片付けが苦手ってことくらい知っているのに、いつもわたしが来たら押し入れの中に物を入れて、部屋が綺麗なフリをする。
ちなみに凌空のママ情報。
「いいよ。」
凌空がドアを開けた。
とりあえず、軽く世間話からしとこう。
「最近部活はどう?」
「良い調子だよ。次の大会も応援に来てくれよな。」
うーん。それは約束できないな……
「頑張ってね。応援しているよ。」
凌空は、ん?と私を探るような顔をしてきた。
これはさっさと話して、撤収するべきだ!!
よし、本題に入ろう!!
「あのさ、人って、急に記憶を無くしたり、性格が変わったりするじゃん。
明日がいつもどおりとは限らないじゃない。なにか変わるかもしれないし。」
「いやいや、急にどうした?
まあ、確かにそうだけど、何かあったのか???」
凌空な元々大きい目を、さらに大きくして、眉尻が下がった。
ああ。凌空の心配している表情だ。
なんか罪悪感がすごいけど、凌空を巻き込みたくないから隠し通さないと。
「ううん。なんでも無いけど……
何があるかわからないから、急に不安になって……
もし、そんなことが起きたら、幼馴染みの誼で、学校生活とか、困った時とか助けてくれない?」
「そんなこと起きないで欲しくないけど、当たり前、助ける。一緒に育ってきたじゃないか。」
「ありがとう。」
これを機に今までの感謝も込めておこう。
「いつも一緒で本当に楽しかった。
いつもありがとね。
あと、凌空ママにも色々ありがとうって伝えておいて!」
凌空は少し訝しげな顔をした。
確かに、急にこんな事を伝えるのはおかしいかも……
でも、もう一度この世界に戻れるかは確証がないから、伝えたいことは伝えておきたい。
よし、これ以上ここにいたら探られそうだから、退散、退散〜
「じゃあ、失礼しました。」
「お、おい、えみり。ちょっと待てって。」
「ごめん。この後、やらないといけないことがあるんだ。本当に凌空よろしくね。」
なんかこれ以上、凌空の部屋にいたら、いつも一緒にいたからか寂しくなりそうだし、全てを凌空に悟られそうな気がした。
だから、わたし史上、最高の笑顔でそれを打ち消して凌空の部屋を出た。
☆☆☆
そんなこんなで、わたしは、急いで自分の部屋に戻った。
そして、改めて、転移のために準備したものを確認した。
「薬も貴重品も持っているから大丈夫。
あ。アリスの日記はあっちでの生活のためにも借りていこう。あとは一番大切な体力をつけておくだけ。」
わたしは、いつでも異世界転移できるように、靴をビニール袋に入れてベッドのそばに置いた。
そして、凌空が心配して、部屋に来る予感がしたので、部屋のドアの前に
〈開けるな、危険。睡眠中。〉
と書いて眠った。
どれくらい寝たのかわからないけど、また急に脳内にあの声が響いた。
「えみり、迎えに来たぞ。」
「ふわぁー…
あ、わかりました。ゴット。」
うっかり、ゴットと呼んでしまった。
「ゴットとは、私か?」
「はい。それっぽいなと思って。」
「まあ…そう呼びたいなら、呼んで良い。」
(ゴット公認の呼び名になったし、きっとこの呼び方が気に入ったんだろうな。)
「ありがとうございます。」
(あ、危ない。この前の二の舞になるところだった。)
ゴットと話していると、なんだか昔からの仲みたいに、気軽にどうでも良い会話ばかり繰り広げてしまう。
でも、多分自分の脳内で会話してるから、フランクな気持ちになるんだろうな。
では、本題に入ろう。
「それで、アリスはどこですか?」
「ああ、彼女はもうじき来る。友達にあいさつをしてくるそうだ。」
やっぱり、アリスは礼儀正しくて性格も良い人なんだろうな。
わたしの中のアリスのイメージと一致していて、改めてアリスに会うのがワクワクした。
「今から来るぞ。」
と言われた瞬間に、私の部屋が謎の強い光に包まれた。
目を開けるのが大変なほど強くて驚いた。
「激しい光が来たぞ。目を閉じていたか。」
もちろん、知らなかったから目は閉じていなくて、目が痛いけど、ゴットの忠告になっていない遅い忠告が面白くなった。
大爆笑しているうちに、少し涙が出た。
「涙が出るほど、目が痛かったのか?!それとも笑いすぎてなのか?!」
「ゴットの忠告が面白くて、笑いすぎての涙です。
忠告ありがとうございます。」
ずっと、ゴットとは脳内で話しているから容姿はわからないが、すごい心配してくる過保護な感じが、わたしの幼馴染みと重なってしまう。
そして、やっぱり一度ツボに入ってしまったゴットの忠告でなかなか笑いが止まらない。
だから、目の前にフードを被った見知らぬ女のひとが立っていることに気づけていなかったのだ。
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