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11話 元龍

目を覚ますと辺りが明るさが少し変わっていることに気付いた。


「やべぇ、寝ちまった。まぁ無事だったから良かったものの次からは気を付けないとな」


周りの安全を確認しないで寝てしまったことを悔やみながら、自身の体のメンテナンスをすると先ほど負った傷を見ると痣が少しだけ小さくなっていた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――

Name: フィリウス

Lv : 150

HP  :2500/2500

MP :2000/2000

――――――――――――――――――――――――――――――――――


「寝るとはHPとMPは回復するのか。というか全快ってどんだけ寝てたんだ俺?」


壁の窪みから顔を出し上を見ると太陽が少しだけ顔を覗かせていた。


「朝なのか?とりあえず体力も回復したし明るいうちに出口を探すか」


と考え窪みから出ると休んでいた窪みの左の壁が崩れ、人が優に通れるほどの大きな穴が出来上がっていた。


「こんな大穴が開いていたのに気づかずに横で寝てるとか・・・俺ダメすぎるだろ」


ポカーンと口を開け、そう呟く。


辺りを見回しても他に道がない事から、新しくできた穴へ入る。

 穴に入ると暗く1m先もよく見えない。カバンに入っていたジッポを取り出し火を点けた。


「こういう時に、タバコを吸っててよかったと思うよ」


ジッポの火をライト代わりに使い穴の中を進む。そこは軽く上り坂になっており、凡そ30分ほど恐る恐る進んでいると出口が見えてきた。

 やっとの事で穴から出るとそこは先ほどよりも大分広い空間が広がっていた。


「また広場かよ・・・」


などと呟きながら、ふと右側を見ると白くて光沢のある大きな物体があるのに気が付き触れてみた。


「なんだこれ、すべすべして冷たいな」


この白いのは鱗かと思いながら触ってみると目の前の白い物体が動き出した。


《誰ダ我ノ尾ヲ触ッテオルヤツハ》


低い地鳴りのような声に身を固くしていると、触っていた白い物体の奥の方から龍の顔が出てきた。・・・俺ついに死んだな。


《珍シイナ人族カ、何故裏口カラデテキタ?》


「・・・裏口?俺はただ地上を目指してきただけなんだが」


《オカシイナ、確カ裏口ニモ人族デハ到底倒セナイデアロウ門番ヲ配シテイタハズダガ》


「あー・・申し訳ないがあのガーディアン倒しちゃった」


《ナント!?ヨク倒セタナ、今ノ世ニモオヌシノ様ナ強者ガオルトハ知ラナンダ》


「いやまぁ、偶然たまたま運良く穴に嵌ったから倒せたんですけどね」


《過程ナドドウデモヨイワ、デハ戦ウトシヨウカ》


すると、龍は飛び上がり俺と対峙した。


「いやいやいやいや嫌!!ちょっと待って俺は別に戦いに来た訳じゃない!ここから出たいだけなんだ!というか助けて!!!」


《ン?オヌシは我ノ宝目当テデ来ノデハナイノカ?》


「いや、俺は気付いたらここにいただけの一般人ですよ。ってかこんなところに人なんて来るの?」


《コンナ所トハ失礼ダナ、コレデモ始祖龍デアル我ノ住処ナノダガ。

シカシ人族二会ウノハ彼是500年ブリダナ》


「500年って、何世代前の話だよ・・」


《我カラシタラ500年ナドアット言ウ間ダカラナ。ソレナラ少シノ間我ノ話相手ニデモナッテクレ、ソレデオヌシノ命ハ助ケテヤロウ》


「そんなことでいいのか?それなら俺も聞きたい事があるから喜んで話し相手になるよ」


《我モ暇ダッタカラナ、久々二言葉ヲ交ワスノモイイ暇ツブシニナル》


と言い目の前に降りてきた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――

Name: 元龍

Lv : 999

HP  :※※※※※※※※

MP :※※※※※※※※


筋力 :※※※※※※※※

耐久 :※※※※※※※※

素早さ:※※※※※※※※

器用 :※※※※※※※※

賢さ :※※※※※※※※

運  :※※※※※※※※



加護

【神の寵愛】


スキル

※※※※※※※※


称号

【神の子】【始まりの龍】

――――――――――――――――――――――――――――――――――


ステータスが殆ど視れねぇってか強すぎ、逆立ちしても勝てんわ・・・


《オヌシノレベルデハ我ノステータスハ視レヌゾ》


あ、バレてましたか


ん?というより【神眼 】のスキルはレベルに依存するのか?

神って付いてるのに融通が利かねえな・・


目の前に降り立った元龍は寝転がり首を持ち上げながら聞いてきた。

《ソレデオヌシハ ドウヤッテ コノヨウナ世界ノ果テノ島に来タノジャ?》


俺は龍の目の前に座り話し始めた。

「その前に、自己紹介でもしないか?お互い名前が分からないと不便だろ」


《オーソウダナ 我は元龍 神ガ創ラレタ原初ノ龍ダ》


「元龍って名前なのか?」


《ムゥ、我ハ生マレテカラ ズットソウ呼バレテイタカラ ソウイウ名前ダト思ッテタンダガ》


まぁ、あの生臭神の事だから名前なんていちいち考えないか

「そうだな、じゃ元龍だからゲンって呼ぶよ。俺はフィリウスだ、よろしく!」


《ゲンカ、マァ呼ビヤスイヨウニ呼ンデクレ フィリウス》


それから、俺とゲンはこの世界に来た理由やこの世界の事とかを色々話し仲良くなった。

俺が今いる島はレース大陸と言い世界の果てと呼ばれる島だとわかり、そして大変な事を知った。


「えっ!!この島には人間いないの!?」

 

《ウム、更二人族が住ンデイル【ペルトゥバーティオ大陸】トコノ【レース大陸】ハ魔物ガ住ンデイル大陸ト海二阻マレテイテ、今ノフィリウス一人デ渡ルノハ無理ダゾ》


脱出不可能なこの現状に絶望しているとゲンが慰めてきた。。


《落チ込ムナ、【今ノ】ト言ッタロ。幸イコノ島ノ魔物ハ強イカラココデ修行スレバアット言ウ間ニコノ島ヲ出ルクライ強クナレルゾ》


「でも俺、魔物と戦ったこと無いし武器もナイフしかないからすぐ死んじゃうよ」


《何言ッテルンダ、フィリウスハガーディアンヲ倒シテルジャナイカ。トイウヨリ、ヨクナイフダケデ倒セタナ》


「運が良かったんだよ・・」


いじけているとゲンがしょうがないと話し出した。


《ショウガナイ。我ガフィリウスヲ鍛エテヤロウ!我ガツイテルンダソウソウ簡単ニハ死ナンダロ》


その言葉に一抹の希望と膨大な不安を覚えたが、一人で如何にかするよりは希望が持てるかと思いその提案をありがたく受けた。


気付くと辺りが暗くなっており空腹感を覚えたため、食事の準備と寝床の準備を始める。


《デハ我ハ晩飯ヲ狩ッテクルカラフィリウスハ寝床ノ準備デモシテオケ》

といいゲンは飛び立って行った。



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