第40話 遺跡の守護者たち
古代遺跡をさらに奥へ進む。
通路の左右には石像が並び、長い年月を感じさせる静寂が続いていた。
「反応。」
グレンが立ち止まる。
「六体。」
「またスケルトン?」
「ああ。」
「でも、一体だけ反応が大きい。」
二人は慎重に角から先を覗いた。
そこにはスケルトンソルジャーが四体。
スケルトンアーチャーが一体。
そして。
一回り大きな鎧をまとったスケルトンが立っていた。
手には大きな盾と片手剣。
「隊長かな。」
アイリが小さく呟く。
「鑑定。」
⸻
【スケルトンキャプテン】
八階層に生息する上位個体。
周囲のスケルトンを統率する指揮官。
⸻
「なるほど。」
「先にアーチャーを倒す。」
「そのあと隊長だ。」
「うん。」
「クイック。」
身体が軽くなる。
その瞬間。
ヒュッ!
アーチャーが矢を放った。
狙いは――アイリ。
「アイリ!」
グレンは迷わず前へ飛び出す。
ガキィン!
左腕のミスリルバックラーへ矢が突き刺さる。
勢いを受け止めながら、そのまま前へ踏み込んだ。
「大丈夫か?」
「うん!」
アイリはすぐにファイアボールを放つ。
火球がソルジャーへ命中した。
その隙にグレンは駆ける。
「スマッシュウェーブ!」
衝撃波がソルジャーたちを吹き飛ばした。
骨が散らばる。
だが、キャプテンだけは盾を構えたまま耐え切った。
「やっぱり強い。」
グレンは止まらない。
まずはアーチャーへ一直線に走る。
連続斬り。
二撃。
胸の魔石を砕き、一体目を討伐した。
その時。
キャプテンが一気に距離を詰める。
鋭い斬撃。
ガンッ!
グレンはバックラーで受け止めた。
重い衝撃が腕へ伝わる。
「重い……!」
しかし受け止めたことで、剣筋がわずかに逸れる。
「今だ!」
グレンは身体をひねりながら剣を振るう。
「パワースラッシュ!」
キャプテンは盾で受ける。
激しい衝突音。
互いに一歩ずつ下がった。
「盾まで使うのか。」
アイリが驚く。
「隊長らしいね。」
「ああ。」
グレンは笑う。
「少し面白くなってきた。」
ソルジャーたちが再び立ち上がる。
「アイリ!」
「分かってる!」
ファイアボール。
魔石を狙い、一体を完全に討伐する。
残るソルジャーは三体。
キャプテンは剣を構え直した。
まるで、
「ここからが本番だ」
とでも言うように。




