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第五章:異郷の町


 三日後。

 私は、国境を越えた小さな町ミルフェにたどり着いた。

 ここはドゥランシル王国の影響が薄く、出入りも自由。

 商人や冒険者が行き交う、自由な土地だ。


「ようこそ、ミルフェへ。旅人さん」


 酒場の主人が、温かいスープを差し出した。


「ありがとうございます……」


 私は顔を隠すために、髪を茶色に染め、名前も「リル」と名乗った。


「どこから来たの?」

「……東の村です。家族が亡くなり、身寄りがなくて」

「可哀想に。でも、ここなら働けるよ。掃除や調理なら、毎日雇うぜ」

「お願いします」


 こうして私は、酒場の女中として暮らし始める。

 ──平和だった。

 毎日、皿を洗い、客に笑いかけ、夜は小さな部屋で地図を広げた。


「次は……南の海沿いの町か」


 逃げ続けるつもりだ。

 でも、運命はそう簡単には許してくれない。



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