学園傀儡作戦に変更だ
もう少しだけ、周りの人を信じてみてもいいのかもしれない。そう思った私はエヴァンに相談することにした。
……詰所で大泣きしたことは伏せておいてもいいかな。
温室のバナナの木の下、きっとここも見つかるのは時間の問題だ。
「お前!まず説明することがあんだろ!!」
「あっ前回すっぽかして本当ごめんなさい」
「お陰で俺は苦手な甘いものを散々食うハメになったんだよ!!……あー、思い出して気持ち悪…」
「えっ初耳なんだけど!早く言ってよ」
「うるせえ!あいつが、リリアが甘いモノ好きって言うから仕方なく…」
「そりゃ仕方ないねぇ…」
「笑ってんじゃねぇ!!!」
苦手なものをたらふく食べてみせるなんて、愛だねぇ。鼻で笑っちゃ失礼だねぇ。
「あのね、私、ふっきれた!」
「お前は元からぶっとんでるぞ」
「違うの!隠すんじゃなくて、皆に話してみない?私たちのこと」
「は、はぁ!??何いってんだ、『異世界から転生してきました』なんて言うのか!?」
「そう」
「バカか!いつにも増してバカ…いや頭おかしい」
エヴァンがぶつぶつ呟いている。分かるよ、この人きっと理系で、すんごく細かくリスク計算して先のこと考えてる。
「元々二人じゃ無理だと思ってたんだよね、だから味方を沢山作ろう!リリア傀儡作戦じゃなくて、学園傀儡作戦に変更だ!」
「おいクレイジー野郎ちょっと落ち着け、何があったらそうなるんだよ」
「……私、闇魔法の使い手なの。結界石に魔法をかけられるのは、おそらく学園では私だけ」
「……それはッ」
「知ってたんだよね、知ってて黙ってたんだよね。エヴァンは優しいなぁ」
エヴァンの顔が真っ青だ。面白い。
「言うな!それは絶対言うな!それを知ってるのはお前とアガーテのババアだけだ!約束してるんだよ、隠し通そうって」
「でももう結界石の話、いっちゃってるでしょ?」
「アガーテのババアが何とかする、うまく誤魔化してくれてるはずだ。だから」
エヴァンが私の両肩を掴んで揺さぶる。めちゃくちゃ痛いんだが。




