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第19話
久しぶりの休日。
特に遊ぶ友達もいない俺は、町中をブラブラしていた。
特段、目新しいものはなかった。
まぁ、たまには普段行かない所に行くかと、町の中心部にあるショッピングモールへ向かった。
おしゃれな服装で歩くカップル、仲のいい親子連れ、女子会的な集まり…。
どれも自分には縁のないように思われた。
余計に気分が滅入った。
(やっぱり、来るんじゃなかった……。)
湿っぽい家に帰るか、と出口へ向かった時、あるお店に目を奪われた。
『本皮レザーの店◯◯』
なんとなく、落ち着いた皮の雰囲気と色合いがかっこよさげだったので、入ってみた。
財布、小銭入れ、バッグ、ポーチ…
店主によると、様々なこれらの商品は、全てハンドメイドだそうだ。
土木や建築も、ある意味ハンドメイドだ。妙に親近感が沸いた。
特に何か買いたい訳ではないけれど、わざわざ、普段来ないショッピングモールまで来たのだ。
何か戦利品がほしい気もする。
真面目に働いて、別に趣味もなく、使うこともそんなにないから、金の心配はなかった。
と、レジ前を通り過ぎた時、「あるもの」が目に入った。
(これなら…。)
ノブはレジ前の「それ」を2つ選び、買った。




