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【夏デートストーリー】真夏の波に飲み込まれて「中編」その4

 お嬢様達が作る料理はとても美味しく殆どの女の子は胃袋を掴まれていた。


「ごちそうさま」


 かくいう私もがっちり掴まれてる気がするけど私だけ特別にジャストフィットしてるのは偶然なのかな。


 毎日の点呼が済み、サナエちゃんがカードをシャッフルする。


 今日は誰と誰が同室になるのかワクワクが止まらない。


 お嬢様は皆に麦茶を出しながら私と視線が合うと頰を赤らめ愛おしそうな眼差しを送られる。


 こっちも少し熱くなるとディーラーが私にカードを差しだす。


「今回はディーラーとしてアンタ達を指定するわ、苦情は受け付けてないから」


 私は恐る恐る配られたカードを見るとそこには名前が記されていた。


 “早苗緑”・・・?


「ヤラセ?」


 私は疑問だらけの頭でサナエちゃんに質問する。


「あのさ」


「苦情は受け付けてないわよ、文句も禁止ね?」


 私はカード内容を見せるとお嬢様は少し落ち込む。


 見せた本人は一番驚いていた。サナエちゃんの視線の方向にはカイト君が舌を出して笑った。


 頭に血が上ったサナエちゃんは鉄拳制裁をしようとした時に私は前に出て説得を試みる。


「ちょっと待った!」


「邪魔すんじゃないわよ!?」


「だから待ってって!」


「パンチラバカは下がりなさい!」


「誰が下着丸みさ見えおバカだ!このムチムチツンデレが!」


「はぁ〜!?校則違反してるパンチラに言われたくないわよ!」


「それ言うな〜!!体重八十超えてたクセに!」


 やんのかこらー!と二人してお熱になってるとお嬢様から脳天チョップされて正気に戻る。


「サナエちゃん、さっき自分が言ってた事思い出して!」


 お嬢様が隣に立つと私も何だか冷静でいられる気がする。


「わ、私の発言?」


 キレやすいサナエちゃんの怒りが少しだけ下がった気がする。


「そう、えっと・・・ほら・・・アレだよ!」


 だが正直な所私も覚えていない!


「ゆかりんもしかして忘れてる?」


「ユカリちゃんだよ?言葉を覚えて二歩で忘れる娘だよ?」


「ニワトリじゃん、ウケる☆」


 小言を言われながらも負けずにビシッと決めた人さし指でぐるぐる。


 思い出せない私にお嬢様はひっそりと教えてくれた。


「文句は一切受け付けてない!だよ!」


 ルールに厳しい甘党ツンデレはこれを聞いて顔面真っ青になる。


「うぐっ!!」


「サナエちゃんだけ約束を破るの?そんなことしないよね?サナエちゃんはルールに厳しいもんね!?」


 ずい!と顔を近付けると唸りながら拳を収めてくれた。


「さあ皆!これからお待ちかねの海の時間だよ!夏の思い出を作るぞ〜!!」


「「お〜!!」」


 屈服したサナエちゃん以外皆で一致団結する。食い下がろうしたらお嬢様に丸め込まれてサナエちゃんは心底悔しそうにお嬢様に愚痴を漏らしていたことは言うまでもなかった。

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