第3話〜それぞれの帰宅
遅くなりました 申し訳ございません。第3話をお届けいたします。いよいよ 二人はそれぞれの体に合った実家に帰り着きます。そこからが演技の始まりです。それぞれ その家のことして限りなく ばれないように演技をします。こよ先どうなるのでしょうかお楽しみに
それじゃあ……とりあえず、お互いの家に帰るしかないわね」
「ただいま……」
恐る恐る玄関のドアを開けると、リビングから母親の鋭い声が飛んできた。
「ちょっと結衣、遅いじゃない!女の子がこんな時間まで何してたの? スマホのメッセージも見てたでしょう」
「あ、いや……ごめん。友達と、その、進路の話とかで盛り上がっちゃって……」
慣れない高めの声を意識しながら、航は必死に言い訳をひねり出す。母親は怪訝そうな顔をしたが、「早くお風呂に入りなさい」とそれ以上は追及してこなかった。
自室に入り、パタンとドアを閉めた瞬間に大きなため息が出る。
ベッドに倒れ込み、天井を見上げながら航は呟いた。
「危ねぇ……。っていうか、女子の部屋ってなんか落ち着かねえな。……あ、クローゼットは開けるなって言われてたっけ」
約束を思い出し、視線を背ける。スマホを見ると、航(中身:結衣)からのメッセージはまだ届いていなかった。
【航(中身:結衣)の帰宅】
一方その頃、結衣(中身:航)もまた、人生最大の緊張感を持って「自分の(航の)家」の門をくぐっていた。
「……ただいま戻りました」
極力低い声を意識してリビングに入ると、ソファでテレビを見ていた父親が気だるげに振り返る。
「おう航、遅かったな。飯、冷めてるぞ」
「あ、うん。ちょっと友達のところで……。先に部屋に行くわ」
「そうか? 風呂、次入れよ」
「……了解」
なんとか父親の目を盗んで航の部屋へと駆け込み、鍵を閉める。自分の体ではない男の足取り、男の部屋の匂いに、結衣は心臓がバクバクと高鳴るのを感じていた。
「はぁ……心臓に悪い。とりあえず荷物を置いて……」
ふと学習机の脇に目をやると、ベッドとの隙間に不自然に隠された、いかにも「怪しい雑誌」の端がはみ出しているのが見えてしまった。
「……見ない、見ない。スルーするって約束だもんね……!」
結衣は引きつった笑顔で、そっと目を逸らした。
ここ
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