32 分身
ランスとダリアは分身魔法が使えるようになった。3人は西の国に分身体を送った。反マリエール王国派の粛清である。
32 分身
ランスとダリア王女は分身の魔法が使えるようになった。ランスは分身体を10体作って各地に派遣した。マリエール女王は魔法学院にいたマリエールは分身体だった事を明かした。ランスの分身体の内一体は今西の国にいる。西の国の言葉をランスは知らない筈だという話しは万能言語のあるランスには関係がない。ランスは今ダリアとマリエールと一緒だ。いずれも分身体だ。マリエールの分身体は、
「今回の目的は、西の国の反マリエール王国の立場をとる王族、領主、貴族、商人達の処分とぞの結果西の国がどう動くかの確認よ。西の国はマリエール王国と同盟を組みながら南の国と共にアーリア国と関係を持っているわ。今回の行動により西の国の動き次第では戦争になるかも知れないわ。心して事に臨んで。」
分身体は本人とは年齢も姿も変えられる。本人だとは思われない。3人の分身体同士で念話も可能なので声に出す必要はないのだが3人で確認し合う時にマリエールは声を出すようにしている。
今回の行動は反マリエール王国に敵対する貴族や商人の暗殺だ。マリエール王国の仕業である事を隠す必要もない。何時でも何処でも行なって構わない。ただ200人以上上がったリストの暗殺をほぼ同時に行う必要がある。ランスは70体の分身体を出した。それぞれの配置に着いた。後はマリエールの号令を待つばかりだ。
ランスの分身体の一体は、公爵家の食堂にいた。透明化して空中にいるので誰も存在に気付かない。分身体それ自体の存在感か薄い。じっとしていれば気付かれない。公爵は反マリエール王国派の中心と言われる人物だ。公爵は昼食の席に着いた。神々に祈る声が食堂にいる人々から聞こえた。声が終了するその時マリエールの号令がランスの分身体に届いた。ランスの分身体は公爵の眉間に貫通魔法を放った。魔法は公爵の頭を貫通した。公爵が死んだのは明らかだった。分身体は姿を現す事無く姿を消した。
西の国では同様な事が200件以上起こった。確たる証拠はないが何が起こったかは誰の目にも明らかだ。国王の裁断が迫られる。マリエール王国との戦争か服従か。ランスの分身体はマリエールとダリアの分身体に
「結局、西の国の国王はどちらも選ばなかったな。反マリエール王国派は抗議もしなかったし。調子抜けだよ。戦争の機運が盛り上がる筈だったのに。」
マリエールの分身体は、
「何時でも殺せるというメッセージが効き過ぎたのかも知れないわね。かと言って服従はプライドが許さなかったのでしょうね。」
ダリアの分身体は、
「まあいいわ。何時でも使える手段なのだから。」
その言葉と共に分身体達は姿を消した。
その時西の国の国王は、宰相相手に、
「本当にマリエール王国側に何も言わなくてもいいのか。戦争の切っ掛けと考え無くてもいいのか。」
と喚いている。宰相は、
「何も言わないのがいいのです。マリエール王国相手に戦争になれば国の終わりですし、服従を誓えば反マリエール王国派が反乱を起こします。今回の事を不問にふす事が一番妥当です。」
国王は納得出来ないようだが対案もなかった。
西の国での反マリエール王国派の粛清は一斉に行なわれた。これに対する西の国の対応はノーコメントだ。




