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        25 国際問題

 マリエール王国との国交樹立を目指すダライ王国の外交官にマーベル帝国の皇帝は噛み付いた。諸国連合は中立を保つのだと。

           25  国際問題


 ダライ王国とマリエール王国の交渉は続く。諸国連合の足並みは揃わない。諸国連合5ヶ国の代表である中央に位置するマーベル帝国はダライ王国の外交官に、

「諸国連合はどの大国にも組しない事で中立を保ち、国を存続させてきたのにダライ王国はマリエール王国に組するのか。」

という。外交官は、

「組するつもりはありません。境界線を接していますので国交を樹立して通商を行うだけです。」

北の国とは国交を結び、通商はあった。ただ軍事同盟は諸国連合だけと結び北の国とは軍事同盟は結ばなかった。

「しかし、マリエール王国との関係は諸国連合が統一して行うべきではないか。」

北の国とは5国全てが境界を接していた。しかしマリエール王国と国境を接しているのはダライ王国だけだ。

「国境を接している国と接していない国では考え方が違います。ましてマリエール王国は軍事大国です。手をこまねいているうちに攻め込まれたらいちころです。我々が恐れていた北の国さえ簡単に降伏させた国です。我が国も5国の連合は必要だと思います。しかしマリエール王国との関係はそれより大切です。必要ならば諸国連合を抜けてマリエール王国と軍事同盟を結ぶかも知れません。」

マーベル帝国の皇帝は顔を赤くして怒った。

「ダライ王国は諸国連合を抜ける気か。自主独立を守るための連合だぞ。マリエール王国の軍門に下る気か。」

諸国連合が一致団結すれば、北の国に敗けない予想は出来た。マリエール王国には到底敵わない。

「今のところ抜ける気はありません。しかしどちらか一方選ぶしかないならばマリエール王国を選びます。」

国境を接している国と接していない国の考え方が違うのは良く判る。ダライ王国がマーベル帝国と国境を接しているならばこれほど直截な言葉は使わないだろう。言葉一つ間違えればその日にも戦争になりかねない関係ならば躊躇する。しかし、マーベル帝国とは国境を接していない。本音が言える。

 一方マリエール女王はダリア王女と魔法学院の入試に向けての勉強中だ。ダリア王女はマリエール女王に聞いた。

「確か、私をここに連れて来たランスという少年も今度魔法学院に入学を目指しているそうですね。」

マリエール女王は嬉しそうに、

「3人お揃いですわ。入学してから仲良くしましょうね。」

女王、王女、冒険者が仲良くする絵面がダリア王女には奇妙に思われたが、マリエール王国ではある事なのだろうと思考を停止した。

「楽しみですわ。」

とダリア王女は返した。

 マリエール王国とダライ王国との国交の話し合いは終わった。後は調印式だけである。調印式はダライ王国で行なわれる。諸国連合の後4ヶ国の外交官も呼ばれる。4ヶ国は旗手を鮮明にしなければならない。

 マリエール女王は調印式を行った後高らかに宣誓した。

「我がマリエール王国とダライ王国はここに国交を成立した事を宣誓する。両国は今後良好な関係を築いていく。」

聴衆の反応は様々だ。

 ダライ王国でマリエール王国との国交樹立の調印式が行なわれた。マリエールは高々と両国の友好関係を築いく事を宣言した。

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