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          24 亡命

 ランスはダリア王女を背中に括り着けて、フライで飛んだ。人を背負ってフライした経験などないランスは緊張した。

            24  亡命


 夜8時王女の荷物をしっかりとアイテムボックスに入れて、王女の身体をランスに括り着けてランスは2階の窓から飛び立った。暫く2人は無言だ。かなり高いところ飛んだ。王女から緊張が伝わる。ランス自身も不安だ。何しろ人を背負ってフライする体験は始めてだ。正直自信がなかった。やってみれば出来るものだと判った。フライは物を浮遊させる魔法だから、物の重さは関係ないとは判っていても国の重要人物を背負った気分は重い。失敗出来ないプレシャーが半端ない。

 なんとか商隊が前夜泊まった宿泊施設に到着した時は思わずため息が漏れた。2人を縛る紐から解放された時、ダリア王女は、

「ランス様、色々ありがとうございました。まだ暫くご一緒して頂く必要はあると思いますが取り敢えず一安心ですね。」

ダリア王女は美しい顔をランスに向けて言った。幼い身体に拘らず王族の気品がある。重要な任務を担う緊張を感じる。

 マリエール女王に似た女性がダリア王女とランスを呼んで魔法陣に入った。間もなく冒険者ギルドのギルド長室に着いた。そこにはギルド長の姿があった。ギルド長の案内で、ダリア王女とランスは冒険者ギルドの前止まっていた馬車に乗った。

 ランスが解放されたのはダリア王女の部屋に荷物を出してからだ。その間に王宮に着き、役人から聞き取りや書類作成などがあり、ダリア王女の側近の挨拶があり、ダリア王女の部屋に着いて荷物を出したのはもう明け方に近かった。

 湖の近くで亜空間に入って寝たのは日が開けてからだ。その日ランスが目覚めたのは夕方だった。

 ダリア王女のマリエール王国への亡命の報告が、ダリア王女の祖国ダライ王国に伝わったのは亡命した翌日だ。ダライ王国は北の国の北の諸国の一つで東の海に面しており、マリエール王国と国境を接している。北の諸国は連合を組んでおり、西の強国であるアーリア帝国と北の国との狭間で辛うじて独立を保っていた。その中でダリア王女のマリエール王国への亡命はマリエール王国が諸国連合への干渉の糸口になりかねない。

 ダライ王国は諸国連合の国々への連絡とマリエール王国への接触を図った。国交樹立への交渉の始まりだ。

 ダリア王女はマリエール王国に着いた翌々日にマリエール女王に謁見した。同じ年同士で気安い関係が持てた。マリエール女王はダリア王女に、

「ダリア王女には、10月から魔法学院に行ってもらうわ。それならば、亡命でなく留学の形が取れるでしょう。それまでにこの国とダライ王国の関係を正常化すればいいでしょう。」

マリエール女王の言葉にダリア王女は、

「思ってもないお言葉です。人質同然のこの身に学院に入る栄誉を頂くとはこれ以上なく光栄です。与えられた栄誉に恥ずかしくないように全力で勉学に励んでいきます。」

マリエール女王は魔法学院には入試がある事、明日から教師をつける事、その前にテキストを渡す事など説明した。マリエール女王は

「私も魔法学院に通うつもりよ。」

と言った。 

 マリエールはダリア王女に10月から魔法学院に入学するように伝えた。ダリア王女は光栄だと話した。マリエール女王も魔法学院に通うつもりだという。

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