優木 夏恋 ゆうき かれん
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「くーちゃん、大丈夫?右肩?痛くない?」
「あぁ、大丈夫だ。これくらいなら休めば治る」
火野にやられた右肩を押さえながら、ヒナタと久東は拠点へと戻ろうとしていた。
「ヒナタ、お前はナンバープレート3の奴に勝ったんだ。もしかしたらこの予選突破できるかもしれないぞ」
「えー!?そんな事考えてもなかったよ!」
今、ヒナタのステータス値は火野と同レベル。そして、火野のスキルも手に入った。これである程度の参加者にならもう勝てる。
「今、お前が持ってるナンバープレートは100と3だ。あと一つある程度低い数値のプレートを見つけることができれば、勝ち上がりが可能かもしれない」
「そうだね!火野っちに勝てるなんて思ってもなかったから!ずっと私なんて眼中にないって感じだったし」
2人は戦闘の後が残る森林地帯を抜けて、スライム生息地帯へと足を運ぶ。
小枝を踏み締める音だけがあたりにこだまする……と思いきや……
「わーん!火野ちゃんがやられちゃった!私どうしたらいいのよぉー!!火野ちゃーん!!」
さっきからずっと後ろの方からカレンがなぜかついてくる。
「おい!お前なんでついてくんだよ!お前は火野の仲間だろ!」
「だって、火野ちゃんはもうリタイアするって……お前は1人でなんとかしろって……でも、私戦えないし、火野ちゃんいないと何も出来ないし……わーん!!!」
カレンが泣きながら久東たちの後をついてくる。彼女自身火野が負けることなど全く持って想定していなかった。そのため、火野がいなくなった今、1人でどのように行動したら良いのか全く分からなくなってしまったのである。火野に依存して生きてきたカレンとして、当然の結果なのかもしれない。
「……俺たちについてきても、何も出来ないぞ?」
「そんなこと言わないで。わたしも少しは役に立つからぁ」
カレンは久東の元に半ベソをかきながら駆け寄り、負傷した肩に触れた。
【第一のスキル リバース】
カレンが触れた途端、久東の肩の怪我がみるみる内に回復……とはいかず何も起きなかった。
「……何してるの?」
「回復魔法です」
「何も変わってないように見えるんだけど」
「学者さんの見解によると治療スピードが1.8倍くらい早くはなってるみたいです」
「……え?それだけ」
てっきり傷が回復するものかと思っていた久東は拍子抜けした。
「やっぱり、私は落ちこぼれなのねぇ。うわあああああん」
「いや、ごめんごめん。そんなつもりは」
せっかく治そうとしてくれてるカレンを傷つけてしまい慌ててなだめる久東。
こうして何故だかカレンは2人と共に行動するようになった。
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