第8章 : リョーセングの息吹 (1)
リョーセングの谷は、壮大さをもってその存在を告げることはなかった。
それは、高地に守られた秘密のように姿を現した。
淡い色の石で築かれた段々畑が連なり、巨大なテラスが完璧な幾何学を描きながら斜面を這い上がっている。まるで山そのものが、肥沃な大地の階段を通して呼吸することを覚えたかのようだった。
乾いた石積みの壁の間を、人々が鉱物のような同調で動いていた。
立ち止まることはない。
だが、首都にあるような神経質な焦りもない。
上へ運ばれていく桶と、畝へ沈み込む手。
そこにあるのは、人の鎖だった。
そのリズムを叫び声で指図する者はいない。
それは、骨の記憶に刻み込まれていた。
誰も調和を乱さない。
下方、峡谷の底では、川が閉じ込められた残響のように呟いていた。
その音は静寂ではない。
高みまで築き上げてきた場所が、どれほど高いのかを思い出させる、液体のような距離だった。
農民たちは、彼らが到着しても作業を止めなかった。
何人かは顔を上げ、武器と衣服を測るように見て、それから再び作業へ戻った。
ここでは、旅人を疑うのではない。
時間を疑っていた。
「いつから、こうしているんですか?」
森と収穫を知る者らしい自然な口調で、リエルが尋ねた。
袖をまくり上げ、縄を扱って鍛えられた前腕を持つ年配の男が、桶を手放さずに答えた。
「水はいつでもある。足りないのは高さだ」
彼らはまず上へと案内された。
斜面の縁を、狭い石の道に沿って進んでいく。
そのとき、ライラは、この谷が一様ではないことに気づいた。
山そのものに刻まれた、巨人の階段だった。
一つひとつの段が、異なる大地を支えている。
下段には、渇きを好む果樹と野菜。
中段には、根菜と豆類。
そして、最も高い段には、乾燥に強い穀物があり、その葉は水分不足によって曲がり始めていた。
「それぞれの段には、それぞれに必要なものがある」
登りながら、老人が説明した。
「多すぎてもいけない。少なすぎてもいけない」
その後、彼らは再び下へ案内された。
峡谷の底そのものへと下りていく。
そこでは川のせせらぎが、存在そのものへと変わっていた。
川は生きた岩の間に挟まれた水路を進み、低い二つの水車を回している。
空気には、挽いた穀物と古い湿気の匂いが漂っていた。
「下では、川は決して休まない」
若い女が言った。
「挽くには十分。でも、川はこの切り立った谷の底に留まってしまう」
彼らは斜面の基部そのもの、巨大な螺旋が始まる場所で足を止めた。
増水に耐えられるよう岩へ埋め込まれた場所に、制御台がそびえていた。
トネリコ材の頑丈な七枚の板からなる機構が、いくつもの水門と巨大な歯車を前にして待ち構えている。
高いレバーが、その溝に収まっていた。
一連の動きを完成させる最後の仕草だった。
木は使い込まれ、ほとんど消えかけた刻印が残っていた。
もう誰にも読めない。
それは単なる水流の切り替え装置ではなかった。
古い振り付けを始動させる、引き金だった。
「正しく押せば」
女は鍵盤のように並んだ板を指した。
「水の流れは水車の石臼を動かすのをやめて、谷の内部を上へ昇り始める。水門が順番に開き、水路が分かれ、螺旋がそれを一段ずつ持ち上げる」
肩をすくめる。
「川は流れ続ける。水車も回り続ける……そして、誰もその責任を負わない」
一つ、また一つと重なる耕作段を見上げる。
待ち続ける大地。
「見えていないのは、それぞれの植物が、最後に川の息吹が間に合ったときのことを覚えているってこと」
ライラは機構の前で立ち止まった。
迷っているのではない。
聴いているのだ。
高い谷から風が下りてくる。
下からは川の呟きが上がってくる。
その二つの間に、張り詰めた間があった。
一音が鳴る前の静寂のように。
彼女の指が、空中でわずかに動いた。
手のひらを最初のトネリコの板へ置く前に、何もない空間へ順序を描く。
「これは、ただの水利技術じゃない……」
ライラが呟いた。
「調律されている」
顔を上げる。
「誰がこんなふうに設計したの?」
老人は答える前に、深く息を吸った。
「最初の管理者だ」
「変わった男だった……水車と水路に取り憑かれたような男でな。川に勾配を乗り越えさせる方法を考えていると言う者もいた。生涯をすべて、それに捧げた」
老人は言葉を探すように、一度間を置いた。
「だが、音楽家でもあった。舞台や宮廷で演奏するような者じゃない。谷の人々のために演奏した。小さな祭りでな。まだ、声を張り上げなくても川の音が聞こえた頃の話だ」
ライラは興味深そうに首を傾けた。
「じゃあ、両方を理解していた……」
「本人は、そう言っていた」
老人は頷いた。
「水は重力に従う。だが、リズムで呼べば、もっとよく応える、と。だから彼は、機構を力任せに動かすのではなく、順序で動かすことにした。水門を一斉に開くのではなく、拍子に合わせて開くようにな」
一瞬、黙る。
「もっとも、一人ではなかった。見せている以上のことを知っていたエルフの助けを借りていた」
ライラは微笑んだ。
今度のそれは、はっきりとした、ほとんど幸福そうな笑みだった。
「やっぱりね」
呟く。
「聴かなければ、上がらない」
彼女は古い楽器の内側にある理屈を理解した者のように、もう少しだけ水利装置へ身を寄せた。
「ここでは、管理者がその順序を知っていた」
老人が言った。
「息子も一緒に覚えていた」
風が制御台を横切り、板の間へ古い埃を舞い上げた。
老人は、それ以上続けなかった。
誰もが、その話の結末を知っていた。
「少年は道から戻らなかった」
後ろから誰かが言った。
「盗賊に出くわしたんだ」
誰も話を飾らなかった。
飾るものなど、何もなかった。
父親は、できる限り長く、その仕組みを守り続けた。
自分にできることをした。
複雑な動きを捨て、自分も水車も疲弊させない、簡単な仕草だけを残した。
「やがて、年齢が彼を連れていったとき」
女が言葉を空気へ沈めるように、話を締めくくった。
「螺旋は、それを聴く者を失った。高い音を忘れてしまったんだ。金属を唸らせる音を。それがなくなって、流れは上がらなくなった」
ライラは、許しを求める前に挨拶するように、ほんの少しだけ機構へ身を傾けた。
それから谷の人々へ振り返る。
「誰か、楽譜を持っていますか?」
穏やかに尋ねる。
「原本を。もしまだ残っているなら。昔と同じようにやってみたい」
短い視線の交差があった。
一人の女が作業を離れ、水路の石の間へ姿を消した。
そして、何度も折り畳まれた黄ばんだ羊皮紙を手に戻ってきた。
「残ったのは、これだけです」
渡しながら言う。
「それ以来、誰も触れていません」
ライラは、壊れやすいからではなく、敬意から慎重にそれを受け取った。
馴染みのある手紙を読み返すように、目を走らせる。
二十四の位置。
一度だけ頷いた。




