第8章 : リョーセングの息吹 (2)
始める前に、彼女は本物の好奇心を抱いて制御用の半円へ身を乗り出した。
トネリコの板は、油と無数の手の摩擦によって黒ずみ、磨き上げられていた。
「どれだけ速く踊れるか、見せてもらおうか、おじいちゃん……」
口元を片側だけ上げて呟く。
一つずつ試していく。
押すたびに、張り詰めた弦が微かに伸びる音と、斜面の内部に隠された棒が動く音が聞こえた。
戻る力は確かで、生きているようだった。
いつでも応えられる。
「見てよ、これ……」
目を輝かせながら言う。
「いい脈だ。巨大な弦楽器みたい」
彼女はしっかりと立った。
「もう分かった」
息を吸う。
静寂が張り詰めた。
彼女の両手が、迷いなく下りる。
E、D、C、D。
縦軸が低い軋みとともに目を覚ました。
まるで歯車そのものが息を止めていたかのようだった。
間を置かず、彼女は鍵盤の中央へ続ける。
E、G、E、D。
水車が荷を解き、金属が位置を整え、振動が制御台を伝って上がっていく。
ライラは上昇する音階を描いた。
C、D、E、F。
そして、水が螺旋を上り始めた。
螺旋が一回転するたび、流れは上方の水路へ押し上げられ、規則正しい呟きを響かせながら石壁を打った。
彼女は長いEを保った。
構造全体が均衡の中で呼吸した。
段々畑は少しずつ満たされ、踊る水滴に太陽の光を映した。
流れは、さらに多くを求めた。
彼女は高音へ手を伸ばす。
G、A、C、B。
高いC。
鍵盤の限界にある最後の板が、奔流を最も高い段へと弾き飛ばした。
Bが警告のように甲高く鳴り、管の中で震えた。
彼女は一瞬後ろへ下がり、圧力を測る。
そして下降する。
A、G、E、D。
溢れさせることなく、二次水路を満たしていく流れを制御する。
機械は重く、頑固に耐えていた。
彼女は二つの一定した音で終止を整える。
F、G。
螺旋と、音楽に合わせて回る水車を安定させる。
二十四番目の音。
完全なC。
自由になった手がレバーを下げた。
固定部が乾いた音を立てて閉じる。
上では、乾いた水路が澄んだ水流の噴出によって破られた。
水は段々畑を勢いよく跳ねながら流れ、その輝きを広げていく。
ライラは息を吐き、笑った。
そして、両手を振った。
ついに仕組み全体が彼女のリズムで呼吸していた。
彼女自身が奏でた、一つの完全な楽器のように。
「感じる? もう息をしてる」
髪を払いながら言う。
「笛とは違う。あれでは空気を導くの。ため息みたいに」
制御台へ手のひらを当て、振動を感じる。
「でも、これは……木でできた巨人と握手するみたい。粗くて、重くて、震えて……でも、流れがリズムに入ると、美しい音がする」
ライラは、古い秘密を宿した笑みを浮かべながら、トネリコの木を撫でた。
「彼なら、こう言うかな……“スプランタスティック”って」
ほとんど独り言のように呟く。
そのとき、制御台の下の地面が、歯車には属さない周波数で震えた。
そして、誰もこれほど早く起こるとは思っていなかったことが起きた。
低い段々畑から、叫び声が上がった。
続いて、さらに上からもう一つ。
最初、水は石の間に迷うような光として現れた。
やがて、それは進むにつれて太くなる澄んだ一本の流れとなった。
乾いた水路を走り、固く乾いた土の小さな水門を満たしていく。
そして、段から段へと溢れ始めた。
従順に。
正確に。
時間どおりに。
農民たちは桶を取り落とした。
震える手もあった。
口元を覆う手もあった。
拍手は起こらなかった。
代わりに、押し殺した笑い声があり、膝から力が抜ける者がいて、誰かは、どの神に感謝すればいいのかもよく分からないまま、胸元で十字を切った。
最初に口を開いたのは、仲間たちの中でリエルだった。
「……美しい」
そう言った。
「古い音がする」
エイナルは、螺旋が最初に軋んだ瞬間から止めていた息を吐き出した。
みおは両手を合わせた。
二度、拍手する。
そして三度目。
その仕草が存在することを許されているのか確かめるように。
音が段々畑へ広がった。
澄んだ、孤独な音だった。
「ライラ……」
声をあまり上げずに言う。
「“スプランタスティック”な演奏だった」
一瞬ためらい、新しい言葉の重みを味わうようにする。
「何世紀もの重みを持つものを、壊さずに奏でられる人は、そう多くない」
ヤルンは身を屈め、太い二本の指で濡れた石に触れ、一度だけ頷いた。
「お前のリズムは正直だった」
呟く。
「石にも分かったんだ」
ライラは全員を見た。
そして、再び谷へ目を向ける。
「これを、もう一度失わせるわけにはいかない」
今度は笑っていなかった。
だが、確かな喜びがあった。
「私次第じゃない。あなたたちが覚えているかどうかにかかっている」
一瞬、段々畑の上に広がる空を見上げる。
ほんの少し微笑む。
借りていた音を返す者のように。
その瞬間、一つの人影が彼女の脇を高速で駆け抜けた。
危うく、彼女のバランスを崩させるところだった。
ほんの一瞬の閃きだった。
傾いた帽子の下から覗く茶色の髪。
そして、奇妙な刻み目で覆われた磨かれた木の杖が光る。
少女はそれを、自分にとって最も大切な所有物であるかのように胸へ抱き締めていた。
重いブーツが石板の上で強く音を響かせ、少女は石の道から跳ぶように離れていく。
驚くほどの身軽さで、野菜の畝の間を走り始めた。
軽い足取りで芽を避けながら、水が水路へ流れ込み始める中を駆けていく。
「今すぐ戻ってきなさい! いつもいつも、灌漑が始まるとこれなんだから! どれだけ走ったっていいけど、仕事は待ってくれないんだよ! 水位が上がりすぎる前に、野菜の面倒を見なきゃならないんだから!」
土で汚れたエプロンを身につけた年配の女が現れた。
だが、返事を待つことさえしなかった。
一気に不満を吐き出すと、諦めのため息をついて振り返り、解放されたばかりの水流を利用するため、野菜畑へ急いで戻っていった。
みおは一人、機構の前に残った。
結局、これはピアノではない。
歩くことを覚えた歌なのだ。
そう考えていた。
人々の間にざわめきが広がった。
ライラが一歩前へ出る。
「羊皮紙を持ってきて」
そう頼んだ。
「それから炭。あるものを全部」
彼女は制御台の上に座り、描き始めた。
円。
矢印。
テンポを示す印。
押すタイミングと、押したまま保つタイミングを示す小さな手。
論文のように音符を書いたのではない。
リズムを描いたのだ。
音楽を読むことを知らない者へ、歌を教えるように。
「力じゃない」
描きながら説明する。
「聴くこと。川が最初に話す。あなたたちは、それに答えるだけ」
何人かは不器用に写し取った。
別の者たちは、忘れないように脈を口ずさみながら頷いた。
一人の子供は、二つの石を打ち鳴らしてリズムを刻んでいた。
太陽が沈み始める頃には、谷はもう疲れているようには見えなかった。
呼吸していた。
そして、その新しい鼓動の中で、ライラは篠笛を掲げ、ごく柔らかな音を一つだけ奏でた。
何かを起動するためではない。
ただ、祝うために。
その音は、誓う必要のない約束のように、段々畑の間へ消えていった。
このときばかりは、その旋律が最後のものになる必要はなかった。
正式な別れはなかった。
ただ、持ち上げられる手。
必要以上に長く交わされる視線。
そして、一つの共有された確信。
水は、また間に合う。
光が傾き始めた頃、彼らは出発した。
背後にはリョーセング。
開かれた水路と、目を覚ました記憶を残して。
前方には、スコーガルフェルへ続く道。
暗い松と冷たい岩の間へ入り込んでいくその道は、休息を約束しない。
だが、答えは約束していた。
みおは最後に振り返った。
水を確かめるためでも、完成した仕事を見るためでもない。
聴くためだった。
谷は、まだ呼吸していた。
それから彼女は向き直り、歩調を整え……世界がその流れを続けるのに任せた。




