第7章 : 時間も運命も約束しなかった一本の糸 (1)
エルリックは、その最後の日が、二度と戻らないため息のように滑り去っていくのを感じていた。
今、彼らを前にして、肋骨のすぐ下に落ち着かない結び目を感じていた。それは、先取りしたような感謝の入り混じった感情だった。
ライラは、許しを得ることなく自然に生まれる、あの眩い笑顔を彼に向けた。
ヤルンは、戦士同士の敬意だけが与えられる強さで、彼を抱きしめた。
エイナルは、戦友に向ける眼差しを送った。
リエルは……その微笑みはごく僅かで、ほとんど気づかないほどだった。けれど、それは内側から震えていた。暗い部屋で灯された一本の蝋燭のように。
そして、みおの番が来た。
彼女はいつもの静けさを保っていた。深さを誇ることのない水のような、あの静けさを。
エルリックは、胸の内で声がほどけていくのを感じた。それが自分自身のものなのか、それともこの瞬間のものなのか分からない、不思議な温もりだった。
彼は慎重に近づいた。触れる一つ一つ、過ぎていく一秒一秒を確かめるように。
みおのもとへ、謙虚な、ほとんど畏敬に近い敬意を抱いて歩み寄る。
彼女を抱きしめるときも、壊したくない何かを支えるように、優しく、急がずにそうした。きつく抱くのではなかった。それは橋だった。温かな触れ合い……そして、みおは二人の間に赤い糸を編んだ。細く、それでも確かな糸を。
時間も、運命も約束しない糸。
ただ、繋がりだけを。
「ありがとう」
エルリックは囁いた。
「これを……そして、俺を信じてくれて」
みおは視線を落とさなかった。
ただ、その瞬間が二人の間に静かに落ち着いていくのを、そのままにしていた。
ミサはその光景を、すべてを理解しているわけではないまま見つめていた。けれど、傍らにある新しい剣――重く、美しい剣――の何かが、彼女をこれからの自分へと呼び寄せているようだった。
彼女は本能的に、エルリックへ半歩近づいた。自分に守護者がいたことすら知らなかった者が、その守護者を認めるかのように。
一行は歩き始めた。金色の羽根のような砂の跡を、後方へと残しながら。
並んで進むエイナルとみおは、一度だけ振り返った。
エルリックとミサの視線を捉えるには、それで十分だった。
ミサはエルリックの後ろを歩いていた。両手で新しい鞘を握り締めている。その重みが、まだ自分がここにいるのだと彼女に思い出させるかのようだった。
ライラも振り返り、手を振った。ヤルンは無言で頷いた。
数歩後ろから、リエルが最後の穏やかな眼差しを彼らへ贈った。
そしてついに、彼らの姿が砂丘の曲がり角の向こうへ消えると、砂漠は果てしない起伏となって広がった。まるで世界がようやく息を吐き、力を抜くことを決めたかのように。
砂丘は琥珀と黄金の波となって果てしなく連なり、眠れる熾火のように揺らめいていた。その熾火は、原初の炎の熱をなおも秘めていた。
穏やかで、それでも絶え間なく吹く風が、砂の上に儚い線を描いていた。ひと息のうちに生まれては消えていく幾何学模様。そこを誰かが歩いたという痕跡を、すべて消し去っていく。
その先、地平線の滑らかな流れを断ち切るように、赤い砂岩の岩塊が古代の柱のようにそびえていた。
幾千年もの風に削られながらも、そこには鉱物の威厳があった。広大さの中を影が通り過ぎるのを見つめる、永遠の見張り台。
ここでの静寂は、無音ではなかった。
砂粒同士が滑り落ちていく囁き。砂漠では、時間さえも自らのリズムを持っているのだと思い出させる音だった。
そこには見張り台があった。岩に巧妙に偽装されている……そして、最後の見張りが何時間も微動だにせず立っていた場所には、まだ黒い跡が残っていた。
岩塊の頂上では、二つの監視地点が、互いに反対方向を見つめる双子の目のように向かい合っていた。
一つは、開けた砂丘から伸びてくる道を監視している。
もう一つは背後を受け持ち、岩の海から近づいてくるあらゆる動きを警戒していた。
二つを合わせれば、ほぼ完全な視界が生まれる……二つの足場の真下にある、狭い死角を除いて。
それだけで十分だった。
最初に動いたのはヤルンだった。
彼が手を上げると、目の前の空気が液体のガラスのように折り畳まれた。
音もなく平面が開く。光を伴わない閃光。
砂の高さから姿を消したかと思うと、すぐに岩の細い突端へ現れた。両足を置くのがやっとの狭さだった。
重力が即座に彼を引き寄せた。だがヤルンはすでに一歩を踏み出し、体勢を整えていた。
数メートル先には最初の見張りがいる。
高所から、ヤルンは二つ目の平面を開いた。先ほどよりも薄く、空気に走った縫い目のようだった。
それを斜めに抜ける。
現れた場所は、見張りの真後ろだった。
正確で、乾いた、意識が痛みなく途切れる場所への一撃。
見張りは倒れた。
だが、音を立てる前にヤルンが支えた。
数秒のうちに、密輸業者が腰に巻いていた縄で身体を拘束する。
二人目の見張りは、自分が仲間を失ったことすら知らなかった。
すでに、みおが動いていたからだ。
彼女はウルフベルフトを手に取り、一瞬だけ胸元に添える。そして投げた。
だが、攻撃するためではない。
地点を刻むためだった。
剣は、もう一つの見張り台から数メートル離れた場所に漂っていた砂を切り裂いた。岩の基部近く、宙に浮かんだ粉塵を薄いヴェールのように断ち切る。
その瞬間、みおの姿は灰色の霧の編み目へと溶けた。
転位が彼女を刃のもとへ運ぶ。
だが、止まらない。
右目が本能的な計算によって輝いた。彼女にしか見えない、軌道の地図。
ウルフベルフトを掴み、手の中で回転させる。
そして再び投げた。
今度は完璧な弧を描き、二つ目の見張り台の番兵の背後を通過する。
剣が軌道を描き終えるよりも早く、みおは再び転位していた。
見張りの背後に、凝縮した霧のような姿で現れる。
その姿が実体を持ったのは、まさにその瞬間だった。
一つの動作。
滑らかで、静かで、効率的。
手下は、一言も発することなく静寂の中へ沈んだ。
二つの見張り台。
二つの、綺麗な墜落。
要塞への入口は、何年ぶりかで無防備になった。
ライラ、リエル、エイナルは一言も発さずに敷居を越えた。
一度の軋みが、その夜を失わせることを知っている者たちの慎重さで、内部の階段を下りていく。
粗い石壁が囁きのように反響を返す。あらゆる亀裂に積もった埃が、空間を満たしていた。
空気には古い砂の味がした。
彼らは従順な影のように進んだ……やがて、沈んだ通路を守る二人の手下が見えた。
「ヤルン、私から始める。地面が息をしたら入って」
みおが囁いた。
彼にだけ許している、あの軽やかな声だった。
彼女はウルフベルフトを投げた。
剣は回転しながら降下し、薄暗がりに銀色の軌跡を残し、捕らわれた者たちの間に乾いた音を立てて突き刺さった。
まるで、静寂そのものが二つに裂けたかのようだった。
男たちが困惑して振り返る。
ヤルンはすでに重心を移していた。
足元の脈動に意識を向けながら。
そして、霧が訪れた。
誰かが空気を引き裂いたかのように、淡い渦が何もない場所から生まれる。
その霧の中から、みおが現れた。
一瞬だけ宙に浮かび、次の瞬間には落下する。
最初の見張りから半メートルほど離れた場所に着地すると、打撃を丸めるようにして受け流し、男が驚きの声を上げるより先に意識を奪った。
大地が息を吐いた。
ヤルンは二人目の見張りの横に折り目を開いていた。
空気が無音の閃光とともに折れ、彼は男の背後へ現れる。男が振り返る際に踏み出した不器用な一歩を利用して。
手が首の付け根へと深く入り込む。
正確で、決定的な動作。
身体が、消された松明のように崩れた。
静けさが再び完全に封じられる。
みおは軽やかな動作で剣を回収した。
「ちゃんと真ん中に刺さってたでしょ?」
彼女は剣が残した跡を指差して冗談めかして言った。
ヤルンは、誇らしさと諦めが混じった、あの表情で彼女を見た。
少女が嵐へと成長するのを見てきた者だけが浮かべられる表情だった。
彼は髭を掻き、他の誰かなら笑みになっていたはずのものを隠した。
「真ん中すぎる。いつか本当に、俺の仕事を奪われそうだ」
彼女は小さく笑った。
「心配しないで。いつだって旋律の中に一拍、残してあげる」




