第6章 : 奪われた影 (4)
約束もなかった。
慰めもなかった。
衝撃の瞬間、ミサオの魂は消滅しなかった。
純粋な本質の爆発となって弾け、みおの核を外側から封じた。
虚無から、彼女を守るために。
みおは必死に、自分の内側にその痕跡を探した。
だが、そこにあったのは、凍てつくように冷たく、果てのない沈黙だけだった。
もう、ミサオはいなかった。
その周波数は世界の織り目へ溶け込み、死んだ大地の無限の残響の一部となっていた。
その瞬間、ヤルンが側面から現れた。
ウルフベルフトは、過ぎ去ったすべての戦いの光を宿して輝いていた。
彼は大地へ足を深く踏み込み、脚と胴を弓弦のように張り詰めさせる。
そして、すべての筋肉を、すべての息を、すべての鼓動を、一つの衝動へ注ぎ込んだ。
剣が唸りを上げて空気を切り裂く。
その音は戦場に轟き渡り、ガンドミルの心臓を貫いた。
その軌跡には純粋なエネルギーが残され、まるで世界全体が息を止めたかのようだった。
最後の息とともに、ガンドミルが呟いた。
「少なくとも、退屈しながら死ぬわけじゃない……」
咆哮が消えていく。
そして、沈黙の中で途切れた。
ヤルンは剣を引き抜き、横へ退いた。
ガンドミルは倒れていた。
もう、声はなかった。
みおも倒れた。
疲れ果て、皮膚は血に染まり、唇の端には暗い糸のようなものが残っていた。
一撃によって肺から奪われた空気の名残だった。
呼吸は細い。
それでも、意識はあった。
ライラが彼女のもとへ駆け寄った。
その声は、癒やしの薬のようだった。
任務は果たされた。
だが、虚無はすでに彼女を侵食し始めていた。
仲間たちは残されたものを拾い集めた。
牙。
鱗。
骨の欠片。
そして、肉。
大量の肉。
みおは空腹だった。
ただの飢えではない、空洞のようなものだった。
ドラゴンの肉を、粗く硬いまま干した。
これからの日々を生き延びるために、彼女が支えとして食べられるように。
それでも、足りないだろう。
誰も、彼女から言葉を引き出そうとはしなかった。
ライラは歌い、ヤルンは沈黙し、リエルは残骸を拾い集めていた。
彼らは彼女の悲しみを尊重した。
喪失という深淵には、慰めなど届かないことを知っていたからだ。
そして、一行はエルドリヴィクへの帰路についた。
村へ到着したときも、焚き火はまだ燃えていた。
空気には鉄と恐怖の匂いが漂っていた。
旅には二日を要した。
二日間の沈黙。
消えた熾火。
そして、道中を覆う荒涼。
みおは、食べられるだけ食べた。
肉。
パン。
根菜。
差し出されるものは何でも。
その食欲は暴食ではなかった。
生存だった。
だが、彼女を見る者たちの目には、その違いが理解できなかった。
女たちは角で囁いた。
子供たちは扉の後ろへ隠れた。
男たちは、彼女が通り過ぎると声を落とした。
彼らを不安にさせていたのは、飢えではなかった。
恐怖は道徳的なものではない。
肉体的なものだった。
みおは光の障壁を生み出していなかった。
最初は、囁きだった。
やがて、それは噂になった。
虚無のエルフ……。
人々は彼女をそう呼んだ。
本人の前では決して。
決して、本人の前では。
だが、その言葉は灰のように漂い、その呼び名は残響となった。
誰も、みおに影がないことについては口にしなかった。
その沈黙は、どんな言葉よりも重かった。
ライラは旋律で彼女を支えた。
その歌は癒やしだった。
虚無の感覚を、かろうじて抑え込む残響だった。
一行はイヴァルディの平面へ向かった。
ヤルン、みお、ライラはともに出発した。
ライラの歌が、みおの生命力と均衡を保っていた。
一方、リエルはその場に残り、彼らの帰還を待った。
鍛冶場は、永遠の輝きを放って燃えていた。
牙。
鱗。
そしてドラゴンの肉。
それらは、伝説の鍛冶師が歓喜とともに受け取る宝だった。
イヴァルディは、ウルフベルフトを修復し、その力と弦の歌を取り戻すと約束した。
だが、彼の目がみおへ向いたとき、その喜びは砕けた。
彼女は脇に座り、干したドラゴンの肉をむさぼるように食べていた。
金属のような味が、かろうじて彼女を支えている。
そして、噛みしめながら皮肉を込めて呟いた。
「少なくとも、太りはしない……」
「少し支えてくれるだけ」
イヴァルディは、すぐには答えなかった。
永遠だと思っていたものに、つい最近生じた亀裂を見つけた者のように、彼女を見つめた。
そして、低い声で言った。
「ガンドミルに呪われたな」
「お前を殺したわけではない……もっと悪いものを奪ったんだ」
一歩、近づく。
「影を奪われた」
「そして、印を残された」
イヴァルディは手を伸ばした。
触れはしない。
「見せてみろ」
傷は単純で、苛烈な一本の線だった。
決して癒えることのない鉄のように。
イヴァルディは黙ってそれを調べた。
眉がほんのわずかに寄る。
疑っているのではない。
見覚えがあるのだ。
呪いを消すことはできない。
だが、抗うことならできるかもしれない。
彼にはライラの助けが必要だった。
一つの印の上へ、さらにもう一つの封印を編み込む。
運命を強制するための印。
歪められた、押し付けられた契約。
ライラの声によって伝えられる、共鳴する残響を通した魔法の器。
イヴァルディは焼けた鉄を押し当てたのではない。
流れの焼灼を施した。
「ᚷ――ゲボは、贈り物を与えるものではない」
巨人は言った。
「ただ、等しく、不足なく、互いに返すことを求める。お前に生じた欠損はマナを求める。だから、この印が、お前自身の臓器を喰らい始める前に、周囲からマナを引き出す」
それは洗練されたグリフでも、祭壇に飾るにふさわしい紋章でもない。
粗く、焼け焦げた封印。
別の傷を目覚めさせる傷跡だった。
あの深淵を砕くのは形ではない。
犠牲だ。
ライラが近づいた。
低い音の間で、彼女の声が震える。
流れの残響は封印を通して伝えられ、誓約のように皮膚へ刻み込まれなければならなかった。
ルーンが空中に描かれた。
避けることのできない契約のように、浮かんでいる。
みおは腕を差し出した。
鉄が焼けた。
傷跡が再び開いた。
喉から高周波の音が漏れた。
それは叫びではなかった。
ルーンの侵入によって肺の中の空気が崩壊した音だった。
痛みが身体を貫く。
ライラが歌った。
封印が刻まれた。
そして、みおは顔を上げた。
行ってはならなかった場所から帰ってきた者のように。
皮膚の下の震えが、少しずつ消えていく。
感謝の言葉が、影のない皮膚のように乾いて滑り落ちた。
「ありがとう……」
それから、低い声で仲間たちに告げた。
「マーナスコーグルへ行かなくては」
「ニレイアには、ミサオの髪束を受け取ってもらわなければならない」
印を刻んでから初めて、飢えという虚無が静まった。
封印は燃えるように熱かった。
それでも、食べ物だけで身体を支えられるようになった。
しかし、彼女の内側には、さらに深い空洞が残っていた。
ミサオの錨となる周波数が失われたこと。
自らの核を整合させていた、マナの鼓動がなくなったこと。
その内なる砂漠は、鉄でも歌でも消すことができなかった。
それは、永遠に彼女とともにある沈黙だった。
イヴァルディは約束を果たすだろう。
ドラゴンの牙と鱗があれば、武器や鎧、魔法を帯びた品々を鍛えることができる。
彼の声は、焼き入れされた金属のように響いた。
「お前たちはヤルンのように平面を渡ることはできない」
「だから、道を残してやろう」
三本の鍵が、彼の手の中に現れた。
くすんだ色をしており、古い脈動を宿している。
「これでスヴァルタールファヘイムへの入口を開ける。俺の工房がお前たちを待っている」
彼の視線が、一瞬だけ弓へ止まった。
「三日だ」
一行は故郷の世界へ戻った。
そしてヤルンは、イヴァルディの扉の脇へ共鳴の柱を突き立て、帰還地点を固定した。
黒鉄の杭が、彼だけの固有の封印に刻まれたトリケタとともに震える。
平面が、その座標を認識した。
一行は、三日間を待つため、ミルホルのヤルンの家へ向かうことにした。
ヤルンは庭に固定された共鳴の柱へ向けて境界を開いた。
まずライラとリエルを連れて渡り、それからみおを迎えに戻った。
全員が揃うと、進むべき道は無言の契約として受け入れられた。
リエルは鍵の一つを手に取り、ヤルンの家に残った。
ライラも残ることを決めた。
なぜなのか、誰にも完全には分からなかった。
彼女自身にも、まだ明確な答えはなかった。
出発する前に、ライラは篠笛を取り出した。
習慣ではなかった。
魔法でもない。
あまりにも壊れやすい秘密を守るかのような、隠された仕草だった。
穏やかな旋律。
ほとんど囁きのような音色。
そのリズムは、眠りの呼吸を真似ていた。
それは別れではなかった。
前へ進ませるものだった。
疲労のほつれた糸を拾い集め、耐えられるものへと編み直していく。
苦難のあとに奏でる曲だった。
祝うためではない。
支えるための曲。
その支えの中で、遠い記憶が目を覚ます。
別の時代に生きた旅の残響のように。
完全にはこの世界に属していない、郷愁とともに。
ライラは目を閉じた。
旋律がため息のように消えていく。
一行に短い静けさを残した。
避けられない動きに先立つ、あの種の静けさだった。
笛をしまったとき、沈黙が彼女へ冷たい確信を返した。
もう、自分の居場所はそこにはない。
糸は、別の地平へ向かって張り詰めていた。
短い道があった。
一人で歩かなければならない道が。
こうして、ヤルンとみおだけが、マーナスコーグルでエイナルを探し、その後フャルヘイムルへ向かう旅に出た。
首都では、噂が風よりも速く駆け巡っていた。
聖域から出て任務を果たすことのできる、下位の見張りたちは、エイナルに起きたことを聞いていた。
大司教の耳にもすぐに入り、彼女は何人かにエイナルを呼び止めるよう命じた。
それは神からの召喚ではなかった。
必要な面会だった。
改善のための指針を与えるための、謁見だった。




