第5章 : 薄闇の中の糸
王国は警戒態勢にあった。
どんな轟音よりも重くのしかかる、濃密な静寂に包まれていた。
別れてからというもの、時間はもはや時間単位では測られなくなっていた。
それは、交代する衛兵と、壁の隙間から忍び込む冷気だけが刻む、刺すような待機へと変わっていた。
今、エイナルとみおを繋いでいるのは、断片化された網だった。
ギルドの通信モノリス。
石とマナによって造られたそれらは、離れた二人の行き先を繋ぐ唯一の橋だった。
トリケタを失った今、かつて二人が共有していた直接的な繋がりは、ただの残響にすぎない。
みおは、ギルドの受付嬢たちを介するしかなかった。
彼女の言葉は正式な伝言へと変換され、そのたびに、切迫した温度を少しずつ失っていった。
それでも、二人を結ぶ糸は震えていた。
それは、みお自身のものではない緊張を孕んでいた。
まるでエイナルが、口にすることを選ばなかった重荷を背負っているかのように。
その一方で、みお、ライラ、リェル、ヤルンは、ゆっくりとスニョルンドゥルへ向かっていた。
通過するすべての村で、彼らは地元のダンジョンを調査し、ギルドや住民たちに、力を吸い取られたという報告や、原因不明の死者が出ていないかを尋ねた。
そして、答えが曖昧だったとき。
あるいは、沈黙があまりにも重くのしかかってきたとき。
ヤルンは杭を打ち込まなかった。
現実を固定した。
彼が地面へ沈めるレゾナンス・ピラーの一本一本は、必要な傷跡だった。
黒い鉄は魔法によって震えていたのではない。
引き裂かれようとする世界の重みに押され、呻いていた。
その表面では、刻み込まれたトリケタが輝き、自らの共鳴によって脈打っていた。
世界はその印を座標として認識し、境界はその地点に固定された。
「ここの空気は腐っている」
柱の静電気によって指を痺れさせながら、ヤルンが言った。
「世界が息を止めている……そして、その沈黙の中ですべてが張り詰めている。まるで、何かが溺れ始めているみたいだ」
最初、リェルはエイナルから離れていることを受け入れられなかった。
だが、みおは穏やかな笑みと、何も裁かない眼差しによって、少しずつ彼女の信頼を得ていった。
言葉ではなかった。
仕草だった。
食事を分け合うこと。
口を挟まずに話を聞くこと。
許可を求めずに守ること。
リェルは、みおの隣を歩くようになった。
次第に、彼女へ返事をするようになった。
そして最後には、その名を呼ぶようになった。
ライラとヤルンも、それに気づいていた。
何も言わなかった。
ただ、四人が並んで歩けるように歩調を合わせた。
だが、ライラは疲労を感じ始めていた。
まるで遠くから届く脈動が、致命的な脅威を告げているかのようだった。
彼女は黙って再生の霊薬を飲んだ。
多くを説明することはなかった。
ただ、何かが失われたことを知っている者の、疲れた眼差しだけがあった。
みおもそれを感じ取っていた。
モモと繋がる糸が、奇妙な緊張を帯びて震えていた。
その意味は分からなかった。
ただ、みおは小さく呟いた。
«すべてがうまく収まるといいけど……»
その後、異常は何も起こらなかった。
ただ、あまりにも重い沈黙だけがあった。
それは平穏ではなかった。
あまりにも静止したまま、保たれている何かだった。
まるで世界が……息を止めているかのように。
翌夜。
ライラ、リェル、みお、ヤルンは共に夕食を取っていた。
会話は穏やかだった。
だが、リェルの視線がみおの上で止まった。
何も言わない。
ただ、見つめていた。
食事を終え、それぞれが休むために離れる前に、リェルは黒い革の日記帳を閉じ、みおへ近づいた。
「あなたが何を感じているのか、私には分からない」
低い声だった。
「でも、それを一人で向き合ってほしくはない」
みおは唇を結んだ。
まるで押し寄せる潮を堰き止めるように。
そして尋ねた。
「リェル……もし私が、エイナルのことをほとんど覚えていないのに、彼は私にとても深い想いを抱いていたら、どうなるの?」
「二人を繋ぐ糸は、まるで避けられないもののように共鳴している」
「記憶が届かなくても……私は彼に応えるべきなの?」
リェルはみおの目を見つめた。
すぐには答えなかった。
やがて、静かに言った。
「糸が震えているのなら、みお。それは、まだあなたの中に重みが残っているからよ」
「記憶は残響かもしれない。でも、その繋がりは現実にある。足元の大地と同じように。忘却では消せない緊張として」
「その力がどこから来たのか、覚えていなくても構わない」
「大切なのは、今、それを感じていること」
「未知のものが怖いからといって、それを切れば、すべてが崩れてしまう」
「記憶に応える必要はない」
「今この瞬間、あなたを支えているものに応えて」
みおは黙っていた。
それは、彼女をどこかへ押し出す答えではなかった。
彼女を包み込む答えだった。
そして、その静かな支えの中で、エイナルの残響が再び彼女の内側で震えた。
無視することのできない鼓動のように。
ライラとヤルンは黙って顔を見合わせた。
言葉は必要なかった。
二人は自然にみおへ近づいた。
消えないように、壊れやすい炎を守る者のように。
大げさな仕草ではなかった。
厳かな慰めでもなかった。
ただ、共にいるということ。
一人ではないのだと伝える、単純な証だった。
その瞬間、四人は同じ脈動を呼吸した。
目には見えない。
それでも、確かに存在する脈動を。
やがて、それぞれが休むために離れた。
ようやく静寂がみおを包んだとき、彼女は目を閉じた。
<みお……>
それは驚きではなかった。
認識だった。
<私は、あるべき私でいた。最後まで……やり遂げた>
わずかな間。
ほとんど気づかないほどの沈黙。
<でも、自分のために何かを選んだことは、一度もなかった>
その言葉の重みは、罪悪感ではなかった。
空白だった。
<愛さなかった。立ち止まらなかった。飛ばなかった……飛べたときでさえ>
みおは、その残響が胸の中へ沈んでいくのを感じた。
<もし、何かの縁に立っているのなら……見つめたままではいけない>
最後の囁きは、かすかな一本の糸だった。
<飛んで。なぜなのか覚えていなくても>
«……ありがとう»
みおは毛布の中で身を整えた。
ほどなくして、眠りが彼女を見つけた。
それは彼女を暗い残響へと引きずり込んだ。
エイナルが遠ざかっていく。
みおは彼に追いつくことができない。
走る。
それでも世界は、その足元で譲ろうとしなかった。
やがて、仮面の者の姿が現れた。
薄闇の中で、鎖付きの大鎌が輝いていた。
その刃は光を飲み込んでいた。
みおは、エイナルと繋がる糸が張り詰めていくのを感じた。
まるで、自分を支えていたすべてが、一瞬にして崩れ落ちるかのように。
みおは、人間のものとは思えない叫び声を上げて目を覚ました。
それは、氷河が裂けるときの軋みのようだった。
暗い色に染まった左腕は硬直していた。
生きた錬金術によって変質した肉は、なおも消えることを拒む残留した脈動を震わせていた。
オニキスのように濃く、ガラス質の爪が、彼女の下にある木材へ食い込んでいた。
最も深い眠りさえ屈服させることのできなかった意志の力で、木を深く抉っていた。
彼女が夢に見たのは、喪失ではなかった。
引き剥がされることの暴力だった。
最初に駆けつけたのはリェルだった。
部屋から叫び声を聞いていた。
何も尋ねなかった。
ただ、みおを抱きしめた。
その仕草の中で、孤独が再び戻ってくることはなかった。
リェルはみおから離れなかった。
数分後、低い声で話し始めた。
「エイナルの血を受け取ったのは、私自身の意思よ」
「シグルズの継承者を見つけて、その運命を試したかった」
「希望ではなく、証明が必要だった」
「彼が私に抱いていた関心を受け取って……それを儀式に変えた」
彼女の声は、ほとんど囁きへ変わった。
「デートではなかった」
「古い誓いだった」
「彼の血統が、私たちの救済への鍵なのか……それとも、また一つの空虚な約束にすぎないのかを知る必要があった」
「彼の命が、ウルフベルフトと共鳴するのか確かめたかった」
「そして、私は彼に何も伝えなかった」
みおは笑わなかった。
涙の塩気。
肌の温もり。
そして、そこに残った濡れた輝き。
それだけが、二人の間に残された光だった。
裁くためではない。
認めるためのものだった。
そして今度は、その抱擁は二人のものだった。
「謝ることなんて何もない」
「あなたは、自分の大義のために必要なことをした」
「あなたの抱擁は本物だよ……それだけで十分」
「ただ……本当に糸が張り詰めたとき、あなたの矢が外れないようにして」
そのとき、みおは顔を上げた。
リェルと赤い糸を結んだ。
温かく、強い糸だった。
まるで、信頼が薄闇の中で自らの形を見つけたかのように。
みおは深く息を吸った。
そして、その仕草の中で、なお静かに燃え続ける約束を結んだ。
別の場所では。
その温かな沈黙から遠く離れた場所で、エイナルが王都へ入っていた。
英雄を迎える音楽はなかった。
あるのは、冷たい大理石の上で響く彼の靴音と、評議員たちの視線だけだった。
彼らはエイナルを、鎖につなぐか、もう一度溶かし直さなければならない、屈服しない鋼のように見ていた。
糸の中で震えていた残響は、嘘をついていなかった。
旅立つ前、王の評議会が彼を召集していた。
こうして、彼女が薄闇の中で繋がりを紡いでいる間に。
彼は、王都の容赦ない光と向き合おうとしていた。




