第5章 : 原初の英雄の残響 (1)
ギルド本部は、生きた石の要塞のようにそびえ立っていた。世界の均衡を守ることを誓った幾世代もの者たちによって刻まれた場所……そして、常に疑いの目を向けられてきた、別の者たちの手も加わっていた。
エイナルが先頭を歩き、その後ろを一行が続いていた。全員が中へ入れるわけではない。入るべきでもない者もいる。
英雄の間は、ただの広間ではなかった。そこは記憶の節点であり、そこで下された決断は、時を越えて響き続ける。
申請内容は明白だった。エイナルは、自らの血に受け継がれた遺産を取り戻さなければならない。
彼らの前には、度を越した脅威が立ちはだかっている。持てる力のすべてをもって、それに立ち向かわなければならない。
憲章のウルフベルフトは、先祖の魂の重みを宿し、エイナルの手の中で響かなければならなかった。
敷居を越える前、エイナルはためらった。
待ち受けている審判は、ただの制度上のものではない。
それは、個人的なものでもあった。
一行が彼を励ました。
これは、負けるわけにはいかない戦いだった。
みおが近づいた。
厳かな様子ではない。それでも、彼を支える確かな強さがあった。
何を言うべきか、その重みを測るように、みおは一瞬立ち止まった。
そして、澄んだ声で言った。
「私たちの身体はここにあっても、あなたが私たちの希望を背負っている」
「あなたは一人じゃない」
「私たちは傍聴者として、その場にいる」
「口を挟まない……発言を許された場合を除いて」
「でも、ここから先はあなた自身が歩かなければならない」
みおはもう一度だけ、エイナルの目を見つめた。
その確信を、彼の中に刻みつけるように。
エイナルはみおの目を見て、頷いた。
答えなかった。
答える必要はなかった。
エイナルは臨時の審問を要請した。
短い待機の後、英雄の間は彼の入室を許可した。
扉をくぐった瞬間、ざわめきが消えた。
その場所が、彼を待ち受けていた。
階段は石造りの中庭へと下り、その周囲を傍聴者たちの席が取り囲んでいた。
英雄の間は、白い石の観客席のように広がっていた。
半円を描くように刻まれた段差は中央へ向かって下り、その中心でエイナルが立ち止まった。
彼の正面、主壇の上段には三人の第一席――ヴァルドリン、ソリュネ、ヴィーダル――がいた。
その最上段に立つ三人の姿だけで、酸素が奪われたかのように感じられた。
そこにいる者たちは、水の中にいるような息苦しさを覚えた。
言葉の断頭台とも呼ぶべきその場の両側には、五人の名を刻まれた英雄たちが、肉と骨でできたガーゴイルのように立っていた。
全員が口を開くわけではない。
だが、その沈黙だけですでに判決を下しているようだった。
彼らの核は、抑え込まれた強度で共鳴していた。
胸の奥で響く深い脈動。
それだけが、この場の均衡を保っているかのようだった。
エイナルの背後、観客席の上段には、付き添いの者たちが座っていた。
その中には下位の英雄や冒険者、ギルドの構成員もいた。
そして、みお、ヤルン、アミナ、リェル、モモのように、階級ではなく縁によってそこにいる者たちもいた。
彼らには正式な発言権はない。
それでも、その存在そのものが意思表示だった。
一人ひとりが、中央階層に近い席を占めていた。
規則を破らない範囲で、許される限り近い場所に。
沈黙は、ほとんど儀式のようだった。
中央に立つエイナルは一人だった。
だが、孤独ではない。
この場の配置そのものが、すべてを語っていた。
誰が裁き、誰が見届け、そして誰がこの瞬間の重みを背負っているのか。
ヴァルドリンが主壇の縁へわずかに身を乗り出した。
その声は厳かなものではなく、親しげで、ほとんど共犯者に語りかけるようだった。
「エイナル……また別の場でお前を見ることになったな。今回の審問は何のためだ?」
沈黙は期待を孕んだまま続いた。
エイナルが一歩前へ出た。
「報告をしに来たわけではありません。今回は違います」
「イスカヴィークで遭遇したものは、単独の事件ではありませんでした。一見すれば唯一無二のものでも、もっと大きな何かの一部です」
「仲間たちの力を吸い取った仮面の者……そいつを、スニョルンドゥルで再び見つけました」
「その力について確かな測定結果はありません。しかし、残した痕跡は禁じられた周波数で震えている。Sクラスに相当する脅威です」
「そして今回は……ダンジョンに隠れてはいません」
Sクラスは、軍勢を打ち砕くことのできる者たちに与えられる。
だが、天変地異を引き起こす者たちには、なお届かない。
何人かの顔が強張った。
別の者たちは身を乗り出した。
エイナルは続けた。
「私は使者としてここにいるだけではありません。継承者として、ここにいます」
「私の血は、原初の英雄から受け継がれています。推測ではありません。今、この場で証明できます」
観客席にざわめきが走った。
「憲章のウルフベルフトを求めます。栄光のためではありません。必要だからです」
「それに、私には普通ではない仲間がいます。この世界が普段目にするものを越えた力を持ち、さらに二振りの古代ウルフベルフトを携えています」
沈黙が破れた。
側面の席から、許可を得ていない声が上がった。
「成り上がり者だ。何様のつもりだ?」
「あの遺物を要求するとは、どういうつもりだ?」
ヴァルドリンは止めなかった。
ソリュネは目を細めた。
ヴィーダルは動かなかった。
審判は始まった。
そしてエイナルは、すでにその炎の中心に立っていた。
ギルドの長は数秒間、黙っていた。
そして、敵意を込めず、しかし毅然とした声で言った。
「申請を検討する前に、エイナル……他の遺物を見せてもらおう」
空気がさらに張り詰めた。
それは単なる要求ではなかった。
審判が始まったことを決定的に示す試練だった。
エイナルは頷いた。
誰かを呼ぶ必要すらなかった。
みおとヤルンが階段を下りてきた。
二人とも武器を鞘に収めている。
下段に到着すると、同時に抜刀した。
知性のウルフベルフトの刀身は、まるで生まれながらにそれを握ることを定められていたかのように、みおの手の中で静かに横たわっていた。
そして、黒に青を溶かしたような輝きを放ち、光を反射するのではなく、吸い込んでいるようだった。
ヤルンの手にある意志のウルフベルフトは、ほとんど地殻のような、低く重い共鳴を発していた。
二振りの武器は、周囲の空気そのものを変えているようだった。
傍聴者たちは変化を感じ取った。
二人の核から、圧倒的な力が放たれていた。
だが、視線を集めたのはみおだった。
再生された左腕には異質な色合いが残っている。
トリケタはない。
そして後頭部には、淡い光を放つ四つの穿孔があった。
接続点。
観客席から、いくつかの囁きが上がった。
「首に穴があるのか?」
「ハイブリッドなのか?」
「トリケタもないのに、どうして遺物を持てる?」
みおは動じなかった。
一歩前へ出た。
「発言を求めます」
ヴァルドリンは注意深く彼女を見た。
「聞こう」
みおはウルフベルフトをしっかりと握った。
「私はかつて志願者でした。でも、今は追放者です。私の唯一の階級は、私自身の意志が定めるものです」
「私たちは、意志によってここにいます」
「理由があって」
「エイナルが示した目的のために、私の力を提供します」
ヤルンが言った。
「俺も、その結成を支持する」
ヴァルドリンは目を細めた。
その視線が、再びみおへ向けられた。
「その力をどうやって得た? お前のような者は、何人いる?」
みおはためらわなかった。
「私一人です」
「私の左腕は、ワイバーンの肉で再生されました」
ヴァルドリンが身を乗り出した。
「誰がお前の腕を再生した?」
みおはわずかに頭を上げ、上段の観客席へ目を向けた。
名前より先に、微笑みが現れた。
「彼女……」
その瞬間、まるで壁そのものが彼女の存在を認めたかのように、場全体を振動が走った。
上段から、一人の人物が立ち上がった。
「私よ」
ライラだった。
髪を束ね、その瞳には火が宿り……そして、みおにだけ分かる笑みを浮かべていた。
彼女はゆっくりと下りてきた。
一歩一歩が、沈黙の中に響いた。
呼ばれたわけではない。
それでも、呼び声を感じ取っていた。
ヴァルドリンは、エイナルの後ろにいる三人を見た。
それ以上の証明を求めなかった。
ただ手を上げ、その声で瞬間を封じた。
「遺物を持ってこい」




