第4章 : 世界の縫い目 (2)
その記憶が、触れられることを望まないガラスの聖遺物であるかのようだった。
しばらくして、アレクサンドラがやって来た。
「こんにちは」と彼女は言った。「私はアレクサンドラ。あなたはどこから来たの?」
彼女は若い少女で、緑色の髪は短く、肩までの長さだった。
青い目の縁には濃い色の線が引かれ、その眼差しを際立たせていた。
みおはテネブリオの欠片を見せた。
二人の間の空気が、一瞬張り詰めたように感じられた。
「私はみお。アルドライムル王国から来ました。魔法のつながりを失ってしまって……もっと力が必要なんです」
アレクサンドラはすぐには答えなかった。
視線は金属から少女へと移った。
そして、ただ身体の向きを変え、一言だけ告げた。
「来て」
二人は、あり得ない光の輝きの下を数分間歩いた。
通りにはほとんど人影がなく、二人の歩みを見つめているかのような構造物から、金属的な反射光がわずかに差しているだけだった。
やがて、二人は不規則な構造の家の前で足を止めた。
みおがこれまで目にしたものとは何もかも違っていた。
時間の層を重ね合わせて組み立てられたかのような家で、扉は音ひとつ立てずにひとりでに形を変えた。
家の壁は磨かれた金属と多孔質の石でできていた。
装飾はなく、あるのは機能性だけだった。
だが、火は暖かく、空気にはみおの知らない何かの香りが漂っていた。
二人は儀式めいた作法もなく食事をした。
みおの舌がこれまで味わったことのない調味料を使った料理だった。
甘くも苦くもない味。
ただ、新しい味だった。
アレクサンドラが皿を片づけていると、みおは落ち着いた声で沈黙を破った。
「私の世界、アルケメトでは」とみおは言った。「トリケトラだけが唯一の橋なの。アーツを起動するのはトリケトラ。これがなければ、マナは流路を持たない川にすぎない」
アレクサンドラは一瞬、手を止めた。
「ここでは、それを共鳴ノードと呼んでいるわ。身体からの信号を解釈して、対応する装置とやり取りできるように変換するの。これは才能ではない。あなたの身体と技術をつなぐインターフェースよ」
みおは彼女を見つめた。
質問はせず、ただ耳を傾けていた。
「ノードは能力を生み出すものでも、どんな意図でも行動に変えてくれるものでもない。つながりを確立し、反応を調整する手助けをするの。適切な装備があれば、マナを導く道具や、すでに持っている能力を高める道具を使えるようになる。以前の力と同じものではないけれど、別の可能性を開けるかもしれない」
アレクサンドラはみおの視線を受け止めた。
「結局のところ、あなたのトリケトラも私たちのノードも、似たようなことを目指しているの。あなたの内側にある残響に形を与えること。ただし、その方法は同じではない」
アレクサンドラは立ち上がった。
そして一瞬ためらった後、手を太腿へと滑らせた。
ぴったりとしたホルスターから、小型の道具を取り出した。
握りやすいグリップと短い銃身を備えていた。
黒い表面には細い金属の線が走り、引き金の近くで合流していた。
まるで、武器の内部へと続く道筋を描いているかのようだった。
「これが私の道具。アルカナ・ピストルよ。私のマナを導き、ノードの共鳴に従って銃身から放つの」
アレクサンドラは、何年もその品を頼りにしてきた者の自然さで、それを手に持っていた。
彼女は特別任務に配属された護衛だった。
武器を扱うその手つきには、確かな力強さと自信が表れていた。
みおは黙って彼女を観察した。
テネブリオの欠片に興味を惹かれ、その中に別の世界の残響を感じていた。
アレクサンドラはみおに背を向けて座り、短い髪をかき上げて、柔らかく無防備なうなじを露わにした。
頭と脊柱が交わるくぼみ。
皮膚が古い秘密を隠しているかのようなその場所に、四つの対称的な穴があった。
小さな穴。
きれいな穴。
傷口にしては、あまりにも正確すぎた。
それらはアンカーのように見えた。
まるで、誰かが身体のその一点を、つながりを確立するために設計したかのようだった。
みおは、それらが偶然そこにあるのではないと理解した。
黒い金属が、皮膚の下からわずかに覗いていた。
「これがノードのアンカーポイントよ」とアレクサンドラは振り返らずに説明した。「ケーブルを使ってほかの道具と接続し、調整するためのもの。テネブリオには、もうひとつの可能性がある。ケーブルなしで共鳴を伝達できるの。ただし、そのために準備された装置同士に限られるわ」
みおは身を乗り出し、接続点にそっと触れた。
その瞬間、指先の下でマナが振動するのを感じた。
異なるリズムで鼓動する心臓のようだった。
アレクサンドラは鋭い真剣さを帯びた眼差しで彼女を見つめた。
その表情のせいで、一つひとつの言葉が警告のように響いた。
「もしノードを望むなら……ノードを埋め込み、あなたの共鳴に合わせて調整する処置を受けなければならない。生まれながらに持っていた力は戻らない。でも、別の手段を使うことは学べる。その後で、あなたの道具を接続する必要があるわ」
彼女は言葉を切り、武器の黒い金属を撫でた。
「引き金はある……でも、引くだけでは足りない。あなたの意図と脈動が一致しなければ、このピストルは動かない。千回試しても……そのつながりを確立できなければ、何も起こらないわ」
「身体とノードが同期することを覚えられるよう、だいたい三週間は試験を重ねることになる。帰れるのは、その後よ」
みおはすぐには答えなかった。
受け入れれば、もう以前と同じ自分ではいられないとわかっていた。
彼女の内側で、ミサオがささやいた。
<ねえ……決めるための時間が必要?>
みおは一瞬、目を閉じた。
答えはすぐには出なかった。
だが、ようやく口にしたとき、その声には揺るぎがなかった。
「やらなきゃ……」みおはかすかにささやいた。「自分が誰だったのか、思い出せない……その空白が、あまりにも大きな音を立てている。でも、あなたが話すと、ミサオ、私の核が残響を奏でるの。それが私に意味を与えてくれる。この奇妙な身体の中で、本物だと感じられるのは、それだけなの」
彼女は目を開いた。
アレクサンドラは黙って彼女を見つめていた。
口を挟むことはなかった。
まるで、自分には触れることのできない次元で何かが起きていると感じ取っている者のようだった。
「声じゃないの」と、みおはようやく低い声で言った。「存在なの。私が使っていない核の片隅に宿っている。幽霊じゃない。一緒に歩む、生きた犠牲なの。目覚めて朝を迎えるたび、目覚める前の自分が誰だったのか思い出そうとすると、血の中にその重みを感じる」
アレクサンドラは何も尋ねなかった。
ただうなずいた。
理解しなくとも、敬意を払うべき真実もある。
彼女はゆっくりと近づき、みおの肩に手を置いた。
それは慰めではなく、そこにいるという意思表示だった。
アレクサンドラの眼差しには驚きと気遣いが浮かんでいた。
彼女は低い声で、休むようにとみおに勧めた。




