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銀の糸  作者: Sato Tekawana
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第4章 : 偶然ではなかった出会い (3)

ライラは自分の机へ歩いた。

ゆっくりと正確な動きで、陶器の瓶を手に取り、蜂蜜酒を満たした。

それから、それを開いたまま、唇の近くへ持ち上げた。

短い音を歌った。

木の壁が震えたように感じる音だった。

そして囁いた。


[道の記憶から、旋律は残る。新しい音を消えさせないで。――ライラ]


液体が震えた。

蓋が閉じた。

封印が蝋とともに溶け、煙の吐息を漏らした。

そして、その声は時間の中で吊るされた一音のように、瓶の中へ閉じ込められた。

ライラはみおへ近づいた。

手には何も持っていなかった。

それでも、その存在が空間を満たしていた。

片手をみおの胸へ伸ばし、その指の下で不規則に打つ鼓動を感じ取る。

もう一方の手で、自分の肌の上にある護符に触れた。

それは、捕らえられた月の欠片のように、かすかに眠っていた。


「これは、{ラスト・ハートビート}の祝福」


空気が静かになった。

まるで世界全体が息を止めたかのように。


「致命的な一撃から、あなたを守る。一度だけ。そのあと……消える」


「この月石の欠片は、この大地のものじゃない」


ライラが言った。

そして一瞬、彼女の外科医のような確かさが揺らいだ。

そこから、古く、痛ましい優しさが垣間見えた。


「これをくれた人は、天空がただの天井じゃなく、時間が止まったときに血を流す炎の織物だと理解していた」


彼女は親指の腹で鉱物を撫でた。

まだ鼓動する傷痕に触れる者のように。


「これは、鉱物に閉じ込められた光の傷を表している。私の声だけが目覚めさせられる、日蝕の残響。大地には属さない鼓動。だからこそ、命がその時を迎える前に消えることを拒む」


短い間を置いた。

まるで、自分自身の言葉を測るように。


「でも、この血のドンは寄生者。与える者を蝕む」


彼女はテーブルの上の素材を指し示した。

儀式の要素を整列させる者のように。


「私の役割なら、三人まで守ることができる。でも、その代償は、私を脆くする毒性。だから、それに対抗するために、この生命の継ぎ当てを作る。銀の削り粉と白マンドラゴラを混ぜる――前者が浄化し、後者が強化する――それから、ドレイクの酒と冷蛇の髄を加えて、封印が壊れないようにする」


彼女は瓶の一つをわずかに持ち上げ、疲れた笑みを浮かべた。


「苦い覆いよ、みお」


ライラはため息をつき、額についた煤の跡を拭った。


「そして、役目が終わったら、私自身という祭壇を浄化しなければならない。黒根炭と蒸留した月の水を使って、内側の炎を消す。トネリコの樹皮が私の均衡を取り戻し、海のクリスタルが毒を外へ運び出す。この過程がなければ、あなたに与える祝福は、私自身の心臓の最後の鼓動になってしまう」


みおは完全には理解できないまま彼女を見つめた。

ライラは、疑いを許さない真剣さでその視線を受け止めていた。


「祝福は日々が過ぎる間も残る。でも、使われたとき、それは解放される。そのときになって初めて、私はもう一人の人に再び触れることができる」


みおは、その贈り物の重みが肩へ降り積もるのを感じた。

その瞬間へ自分を繋ぎ止める、責任という一本の糸だった。

ミサオの声が、みおの心の中に響いた。

明瞭で、切迫していた。


<エイナルに、あなたが無事だと知らせなければならない。彼はブルーナサンドゥル、ソルブランの砂丘にいる。ライラを頼って。彼女はもう彼を知っている。ギルドに伝言を残してほしいと頼めば、エイナルに届く>


みおは視線を落とし、まだ完全には理解していない呪文を唱えるように呟いた。


「ライラ、エイナルに伝言を残してほしい……彼はブルーナサンドゥルにいる。覚えてはいないけど、私と彼を繋いでいた何かを感じる……そして今、それは壊れている」


«ミサオ……あなたが私よりよく分かっていると、信じている»

そう思った。

«私から直接送ることはできない……トリケトラを失ったから»

再生した腕を見つめた。

みおは決意を込めて、ライラへ顔を上げた。

ライラは頷き、羊皮紙を用意した。

みおは、別の時代から届いたかのような低い声で、言葉を伝えた。


「エイナル、私、みお。ミサオをそばに置いて、ミルヘルへ向かっている。私を探しに来ようとしないで。私があなたを見つける。あなたに告白しなければならないことがある……それでも、まだ私の話を聞きたいと思ってくれることを願っている」


ライラは一言一言を書き留めた。

インクにみおの意志を封じ込めるように。

そのメッセージは、単なる情報ではなかった。

彼女の記憶の空白へ投げかけられた橋だった。

みおを見つめたまま、まるでまだ起きていない何かを予見しているかのように、彼女は言った。


「首都へ向かう前に、ギルドの本部へ伝言を残す。私はエイナルを知っている……そして、あそこで何かが動く気がする。まだ起きていない何かが。私たちはまた会う……」


みおは静かに頷いた。

もう自分のものではない。

それでも自分自身のものとして受け入れた確信に、しがみつこうとしながら。

そのとき、猫系フリアンたちは互いに顔を見合わせた。

家族だけが知る、あの無言の言葉で意思を伝え合っていた。

ビビョルンが決意を込めて一歩前へ出た。


「あなたが行くなら……俺たちも行く」


チョップガンは両手で箱を持ち上げた。

旅の準備ができていることを示すように。

「商売は続ける」


シンヴァルは微笑んだ。

ようやく追跡者としての緊張を解きながら。

「それから、俺たちに作り方を教えてくれ。お前が覚えたように」

ライラは彼らを見つめた。

胸の奥に誇らしさの塊を感じながら。

もう子供たちではない。

仲間だった。


「それなら、私は一人じゃない」


ライラが言った。


「旅のための道具を準備する。必要なものなしでは出発できないから」


バロムンドは頷いた。

大きくたくましい腕を組み、最後の守りを示すように。

ルンヒルドがみおへ近づいた。

その目は、ほとんどみおの目の高さまで届いていた。

若い戦士の中にある真実を探していた。


「あなたは?」


みおはその視線を受け止めた。

もう失うものは何もない者の決意を宿して。


「私は別の道を進む。でも、あなたたちに何かを残したい。あなたたち全員に」


彼女の指の銀の指輪から、深紅の輝きが生まれた。

そこから、濃い赤色の糸が細く、光を放ちながら溢れ出した。

まるで自分自身の鼓動に従うかのように、空中で震えていた。

みおは、以前に自分が編んだ糸のことを覚えていなかった。

記憶の空白は開いた傷だった。

それでも、本能は失われていなかった。

今、彼女は新しいものを描くことができた。

みおは意志を伸ばした。

犠牲と指輪から生まれた糸が部屋を移動し、一人一人に触れていく。

シンヴァル。

バロムンド。

チョップガン。

ビビョルン。

ルンヒルド。

そして最後に、ライラ。

糸は彼らの間で、複雑で、脈動する模様へと織り上げられた。

それは誰にでも見えるものではなかった。

それでも、空気の中で電流のように感じられた。

記憶の忘却に抗う約束の流れ。

そのとき、空気がすでに予告していた瞬間が訪れた。

彼らは長い抱擁と、二度言う必要のない約束を交わして別れた。

フリアンたちの温もりが、みおの服に染み込んで残っていた。

雪へ立ち向かう前の、最後の故郷の痕跡だった。

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