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銀の糸  作者: Sato Tekawana
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第4章 : 偶然ではなかった出会い (2)

ライラの部屋の中では、空気がオゾン、湿った土、そして名前のつけられない何か古いものの匂いを帯びていた。

棚に並ぶ瓶は、単なるポーションではなかった。

それらは存在の標本だった。

分解というものに抗う液体の中へ、組織の断片が浮かんでいた。

まるで、時間そのものが息を止めることを覚えたかのように。

ライラはみおの手を取った。

その優しさの奥には、外科医の確かな強さが隠されていた。

「肉体には記憶があるの、みお。そして、あなたの肉体は、もう存在しない何かに飢えている」

そう言いながら、彼女は黒曜石の針で少女の人差し指を刺した。

一滴の血。

それをガラス瓶の上へ落とした。

トロール:

血が激しく音を立てて沸騰した。

完全な拒絶。

マンティコア:

灰色へ変わった。

冷たい灰のように。

不活性。

バジリスク:

瓶のガラスが苦い蒸気で曇った。

毒同士。

そして、その一滴が、クリスタルの根に保存されていたワイバーンの肉に触れた。

煙は出なかった。

音も立たなかった。

みおの血は、乾いた大地が雨を飲むかのように、鱗に覆われた組織へ吸収されていった。

生きた塩と月草によって封じられたワイバーンの肉が、規則正しい鼓動を発し始めた。

胃の奥で感じるような振動だった。

「適合している……」

ライラが囁いた。

そして一瞬、すでに知っていたことを確かめる者のように目を閉じた。

「あなたの身体は、それを異物として認識していない……自分自身の一部として認識している」

クリスタルの中の肉が脈打った。

すると、部屋の隅に置かれていたライラの木製の笛が、ケースの中から音を合わせ始めた。

まるで、もう一度聞くことを待ち続けていた旋律を認識したかのように。

ライラは混合物を作らなかった。

調律を始めた。

まず、生きた塩を撒いた。

円としてではない。

空気中の湿気を食らう障壁として。

空間を浄化し、みおの息が水晶のように澄むまで。

次に、クリスタルの根がワイバーンの肉と絡み合った。

それは木ではなかった。

導管だった。

失われた腕の記憶が、再び書き直される場所の地図だった。

マンドラゴラは注ぎ込まれなかった。

目覚めさせられた。

その濃い樹液が、あまりにも生々しい生命力を注ぎ込んだため、瓶がテーブルの上で震えた。

それは、それを必要とする身体へ貸し与えられた鼓動だった。

混沌を封じるため、月草がその全体を銀色の冷気で包み込んだ。

それは均衡だった。

ワイバーンの炎が、少女を癒やす前に焼き尽くしてしまわないために必要な、抑制だった。


「今」


ライラが囁いた。


「思い出さない者の一滴。忘れない者の一滴」


二人の血がクリスタルの核で混ざり合ったとき、ケースの中の笛の音は、一つの音ではなかった。

低い咆哮だった。

繋がりが閉じた。

空中ではない。

骨髄の中で。

みおの内側に棲む一つ一つの暗い場所を感じながら、ミサオは、みお自身がまだ言葉にできない問いを投げかけた。


<大丈夫?>


みおはすぐには答えなかった。


「感じる……火で縫われているみたい」


エルフの皮膚の下をワイバーンの骨が押し開けていくのを見ながら、みおは息を切らした。


「これは私のものじゃない、ライラ。この腕は生きている……飢えている」


空気が張り詰めた。

円が灯った。

再生はゆっくりではなかった。

一瞬で炸裂した。

乾いた亀裂音が部屋を貫いた。

腕が内側から組み上がっていく。

骨の断片が、儀式のような音を立てながら噛み合っていった。

まるで誰かが、暴力的な力で骨格を編んでいるかのように。

肉がその上から、見えない糸によって縫い合わされた。

その糸は荒々しく張り詰めていた。

一本一本の繊維が、痛みを伴う混沌の中で結びついていく。

神経を電撃のような痛みが貫き、手を震わせるほどの熱が走った。

空白が、乾いた熱の爆発とともに封じられた。

傷ついた肉が、もはや完全には人間ではない意志と融合していく。

みおは息を切らし、震えながら、残留したエネルギーが腕を伝って身体の最後の一本の繊維まで走るのを感じていた。

フリアンたちは恐怖に駆られて集まった。

これほど生々しい儀式を見たことがなかった。

再生は完成していた。

だが、それは無料ではない。

共有された一つ一つの鼓動が、その代償を思い出させることになる。

過程は待たなければならなかった。

拒絶することはできなかった。

そして、腕が生まれた。

みおは瞼を落とし、腕を曲げた。

新しい存在の重みを確かめるように。

もう一方の手で触れると、その表面は以前のような柔らかさで沈み込むことはなかった。

皮膚は、わずかに暗く、密度の高い色合いを帯びていた。

その新しい境界の下で、震える熱が絶え間ない鼓動となって神経を走っていた。

それが、もう単なる肉ではなく、生きた錬金術なのだと思い出させるように。

指先では、爪が今や黒く、石英のように硬くなっていた。

それが、冷酷な輝きを放っていた。


「みお、大丈夫?」


ライラが尋ねた。

みおは答えるまでに時間がかかった。


「動く。でも、トリケトラを感じない。まるで、この腕は……目覚めているのに、声がないみたい」


ルンヒルドが慎重に近づいた。

その守ろうとする本能が、むき出しになっていた。

「痛い?」


みおは首を横に振った。

「ううん」


ライラが、そこへ近づいた。

その声は柔らかかった。

だが、確かだった。


「その腕では……術を使えない」


みおは視線を落とし、その空白を受け入れた。


「パスは戻らない」


ライラは続けた。


「この世界でも、あなたが知っていた形でもない。でも、この世界には、この限界を越えて歩く者がいる。かつてトリケトラが存在しない場所を知り……それでも、別の力が応える者が」


みおは眉を寄せ、その言葉の中に希望の痕跡を探した。


「その人の名前は、ヤルン。ディープヘラル山脈のミルヘルに住んでいる」


ライラは続ける前に、一瞬ためらった。

恐怖ではなかった。

敬意だった。


「彼は世界の間を跳ぶことができる。でも、ヤルンが感じ取ったものは……刻印から生まれるものではない、もっと深い何かとの繋がり。行くと決めたのなら、手ぶらでは行かないで。ヤルンは空虚な約束を求めないし、言葉を信用もしない。人が背負っているものを見抜く」


みおは話さなかった。

その目は新しい腕に固定されていた。

自分の空白が、もしかすると終わりではないという考えを受け入れながら。


「そこで、あなたが失ったものを取り戻せるかどうかは分からない」


ライラは認めた。


「でも、あなたの空白が罪になる場所ではない場所があるとすれば、それはそこ。ヤルンを探して。彼は言葉を信用しないし、空虚な約束も求めない……人が背負うものの重さを見抜く」

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