第3章 : 絶望の中で結ばれた契約 (1)
迷宮へ足を踏み入れる前に、彼らは温度耐性のトニックを飲んだ。液体が身体を温めるわけではない。血液を強制的に巡らせ、指先を生かし、意識を目覚めたままにするのだ。それでも、寒さはそこに残っていた。関節を噛み、氷の下で過ごす一分一分ごとに、その代償を要求してくる。
下降は静寂の中で始まった。最初の若い氷の層を抜け、上層の湖の重みを支える石造りの構造へと到達する。
階を下りるごとに空気は濃密になった。地表から遠ざかるにつれ、周囲でマナそのものが濃くなっているかのようだった。
そこは単なる洞窟ではなかった。
氷の古さによって区切られた区域だった。通路は次第に狭まり、暗いガラスの天井は、何千年もの重みを抱えたまま震えていた。
彼らの足音は、奇妙なざらつきを伴って反響した。黒い氷が、衣服の擦れる音や金属の音から、高い音だけを拾い返しているかのようだった。
まるで、次の階層の暗闇から誰かが彼らと同じ歩調で歩いているようだった。
一歩一歩が乾いた小さな音の連なりとなって増幅され、深みの中へ消えていく。
エイナルが先頭を進み、わずかに一歩前に出た位置で、あらゆる影に注意を払っていた。
カルドロスがその隣を歩く。肩には抑え込まれた緊張が宿っていた。
ゾルベルは中央を進み、指先で杖に触れていた。まるで、いつでもそれを振り上げられるように。
ミサオは最後尾を務め、穏やかな表情のまま、あらゆる細部を観察していた。
進むにつれて、トニックの効果が現れてきた。
指先は確かな感覚を保ち、吐息は凍らず、頭も澄んでいる。
それでも、一歩進むたびに思い知らされる。
この死を招く寒さに挑むため、彼らが支払っている代償を。
最初の階層は、広い部屋へと開けた。氷の柱が床から伸び、薄暗がりの中へ消えていくように見える。
そこには、二つの影が待ち構えていた。
ライカンスロープ。
銀色の毛皮に覆われた二足歩行の獣たち。目は霜の亀裂のようで、爪はまるでガラスから削り出されたかのようだった。
一体が横蹴りを放った。
脚から凍った刃のようなものが一斉に放たれ、空気を切り裂いて甲高い音を立てる。
エイナルは辛うじて身をかわした。刃が外套をかすめる。
もう一体が踏み込み、爪を振るった。長く半透明な爪は薄い氷柱のようで、肉を裂くことだけを目的としているかのようだった。
咆哮の反響が部屋を満たした。
単なる叫びではない。
胸の奥を震わせ、平衡感覚を崩す。まるで空気そのものが砕けたかのようだった。
ゾルベルがマナの障壁を掲げる。
音は歪んだ。
それでも、その衝撃に彼らの身体はよろめいた。
カルドロスが鋭い動きで踏み込み、一体の獣を後退させる。
若き剣士は身体を回転させ、その間合いで、もう一体を近づけさせない。
その一方で、ミサオは身を低くして待っていた。
獲物の喉を狙う狼のように。
そして、その瞬間が訪れた。
エイナルが前へ踏み込む。
武器が綺麗な弧を描いた。
刃が空気を切り裂き、ライカンスロープの胴体へ深く沈み込む。
深く、決定的な一撃だった。
獣は白い吐息を漏らし、よろめきながら一歩を踏み出した後、膝から崩れ落ちた。
傷口から黒い血が噴き出す。
だが、寒さがそれを瞬時に捕らえた。
血は濃く、鈍い色へと変わり、地面に触れるより先に空中で固まっていった。
身体は霜の上へ鈍い音を立てて倒れた。
すでに息はなかった。
カルドロスは待たなかった。
二体目へ飛びかかる。
その爪が潜在するマナによって輝き、凶悪な回転とともに獣の胸を引き裂いた。
ライカンスロープは声を発することなく倒れた。
まるで、抵抗することさえ許される前に、死がそれを奪い去ったかのように。
その後に訪れた静寂は、それまでよりも濃密だった。
彼らはさらに下降した。
二層目は、より狭く、より暗かった。
壁が呼吸しているように見えた。
まるで氷が記憶を持っているかのようだった。
そこには三体のライカンスロープが待っていた。
より大きく、より輪郭のはっきりした獣たち。
その目は輝いていなかった。
燃えていた。
言葉を交わすことなく、彼らは再び隊形を整えた。
今回は、許される失敗の余地がさらに少ないことを理解していた。
「ゾルベル、一体を捕らえて。エイナル、閉じ込めたら、二人で仕留めて」
ミサオが命じた。
氷霜のエルフは頷いた。
マナが掌に凝縮する。
円を描くように手を動かすと、中央にいたライカンスロープを取り囲むように霜の障壁が立ち上がった。
獣がその境界を叩く。
だが音は、絶対的な寒気に喰われたかのように吸収された。
エイナルが動く。
ゾルベルも続いた。
捕らえられたライカンスロープは、マナの牢獄の中で唸り声を上げながら回転し、逃げ道を探していた。
「今」
紅髪の師が言った。
エルフが一振りで障壁を解除する。
空気が再び重さを取り戻した。
ライカンスロープが咆哮とともに跳びかかる。
だが、少年の方が速かった。
爪が届く空間を奪い取り、胸に一本の裂傷を刻む。
杖を持つ仲間が放った一撃が獣の骨を軋ませ、地面へ叩き落とした。
弟子は躊躇しない。
乾いた一閃が頸動脈を断ち、仕留めた。
鋭い銀色の稲妻が爪の守護者へと突進した。
守護者は鋼鉄の轟音とともに、その衝撃を受け止める。
最後の一体が隊列の背後を狙った。
だが、彼女はすでにそこにはいなかった。
盲点となる隅々を、戦場の亡霊のように滑るように移動していた。
衝突は避けられない。
一瞬、誰も息をしなかった。
獣の腕が捕らえられ、人間離れした力で捻り上げられる。
乾いた音が響いた。
均衡が崩れる。
獣の動きが鈍った。
その瞬間、金属の上向きの斬撃が敵の脇腹を切り裂いた。
怒りは苦痛へと変わる。
獣はぴたりと動きを止めた。
まるで、その身体の内部で時間そのものが砕けたかのように。
膝から崩れ落ちる。
まだ生きている。
だが、混乱していた。
怪物は絶望的な咆哮を上げようとした。
しかし、刀を持つ少年はすでにそこにいた。
正確な一閃がその息を断ち、声を沈黙させた。
ライカンスロープたちが倒れた後、彼らはさらに下降した。
通路は氷の迷宮へと開けていった。
壁は触れたマナに応じて形を変える。
宿場の記録のおかげで、彼らは脇道も、罠も、閉じかけた記憶のように繰り返される通路も、どうにか避けることができた。




