第2章 : 堕ちた砂丘の要塞 (3)
エイナル、ニジ、そしてみおは、瓦礫の広がる戦場の中央で即席の盾となっている崩れた壁の後ろに集まった。
ひび割れてはいたが、その壁はまだ堅固だった。
彼らが作戦を練るあいだ、十分な遮蔽物となっていた。
その反対側では、敵のボスが障壁を発動させることなく待ち構えていた。
その身体を包むアーケインの鎧は、力の鼓動に合わせて明滅していた。
「アーケインの軌跡がなければ、隙間は見えないわ」
みおが言った。
「奴に障壁を展開させる必要がある」
「なら、俺が反応させる」
バイデントを調整しながら、ニジが答えた。
「奴のゲームには乗らない」
「それから、あなた」
みおはエイナルを見て付け加えた。
「あなたの刀を渡して」
エイナルは一瞬だけ躊躇した。
だが、その後で彼女に刀を渡した。
なぜなのか、自分でも分からなかった。
ただ、彼は彼女を完全に信頼していた。
刀を受け取ると、みおはそれを背中で交差させた。
金属が、すでにそこに収まっていたジアンの剣と擦れ合う。
もう一本のジアンは左手の中で輝いていた。
まるで、解き放たれる瞬間を待っているかのように。
それから、さらに声を落として、彼女は付け加えた。
「あの殻の亀裂……あそこだけが、奴の魔法が届かない唯一の場所よ。まず私の剣を投げる。その後で、あなたの刀を投げる」
彼女は一度、息を止めた。
「私は虚空へ落ちるわ」
そして、囁いた。
「もし受け止めてくれなければ、エイナル……『次』はない」
自分の命を完全に彼へ委ねながら。
彼女は微笑み、ニジを見た。
時は来ていた。
「ニジ。私が合図を出したら、レジストを発動して」
遮蔽物の位置から、武器を持たないエイナルは、ボスのあらゆる動きのパターンを観察していた。
防御範囲の角度。
エネルギーの脈動。
まるで戦闘そのものが、普段ではあり得ないほどの明瞭さで彼の目の前に展開されているかのようだった。
最初に動いたのはニジだった。
距離を保ちながら前へ出る。
側面から二度、バイデントによるフェイントを繰り出した。
敵の懐へ入り込まないよう、間合いを維持していた。
貫くためではない。
ただ、刺激するためだった。
敵の大剣による斬撃を回避する。
そして最後に放った突きが、障壁を発動させた。
アーケインの脈動とともに障壁が拡大し、あらゆる角度を覆っていく。
……ただし、上部に残された小さな空間を除いて。
その時だった。
みおは、ニジが最初の攻撃を放つより前に、爆発的な速度で陣形から離脱していた。
中庭を見下ろすように立つ、崩れた塔の基部へ向かって走る。
崩壊した石塊を登る彼女の足が瓦礫を掠めた。
わずか数秒で、高さを稼いでいく。
不安定な足場の端に到達すると、彼女はそこから虚空へと跳躍した。
重力が彼女を抱きしめるままに。
空中で、彼女は一本目のジアンを斜めの弧を描くように投げ放った。
鋼の閃光が、鋭い風切り音とともに風を切り裂く。
ほんの一瞬。
すべてがゆっくりになったように思えた。
空気。
彼女の身体を走る振動。
武器が最高点へ達する前に、彼女は瞬き一つの間に姿を消した。
その輪郭は、エーテルの霧に飲み込まれる。
彼女はさらに上空に現れた。
霧がその周囲で渦を巻いている。
再びジアンを手にし、重力と戯れながら。
彼女は暗い布と影の疾風のように回転した。
そして、翡翠の柄頭を持つ二本のジアンを、凄まじい遠心力で投げ放つ。
破砕。
断裂。
最後に、エイナルの刀を投げた。
荒々しい青いマナを纏わせながら。
それが最後の仕事を終えた。
兜を打ったのではない。
叩き割った。
刀はボスの頭蓋を貫いた。
金属と骨が砕ける凄まじい音が、中庭全体に響き渡った。
鎧のエネルギーは、溺れさせられた熾火のように消えていった。
肉体が崩れる。
重々しく。
生命を失ったまま。
みおは自由落下を始めた。
回転によって身体の軸は狂い、その勢いが彼女を石の床へと引きずり込んでいく。
マナの消費によって疲弊しきったその身体は、今やただの重りだった。
エイナルは彼女を見た。
そこに優雅さなどなかった。
あったのは、切迫した焦りだけだった。
彼は脚が動く限りの力で走った。
肺を焼くような痛みを無視して。
そして彼女の軌道上に立った。
地面へ激突する前に、彼女を受け止めるために。
みおは笑っていた。
安堵からではない。
満足していた。
計画を完璧に遂行したのだ。
そしてその瞬間。
肺は空っぽで、力も限界に達していた。
彼女は両腕を広げたまま落ちていった。
エイナルは、すでにそこにいた。
彼女の落下は事故ではなかった。
それは、彼女にとって最後の信頼の跳躍だった。
衝撃は凄まじかった。
エイナルは空中で彼女を受け止めた。
しかし、その勢いは二人を地面へと引きずり込んだ。
荒い石。
塵。
ルーンの鎧の破片。
そのすべての間を転がりながら、鈍い呻き声が彼の肺から漏れた。
二人は地面に横たわっていた。
身体を絡ませ、灰に覆われながら。
数秒間、どちらも動かなかった。
聞こえていたのは、エイナルの重い息遣いと、廃墟の間を吹き抜ける風の音だけだった。
みおは、彼の顔から数センチの距離にいた。
汗で濡れた赤い髪が額に張り付いている。
彼女は掠れた、ほとんど聞き取れないほどの笑い声を漏らした。
「また落下を止めてくれたのね……」
どうにか囁きながら、彼女の手が無意識にエイナルの革の胸当てを掠める。
「でも、石の硬さは相変わらずだわ」
エイナルは眉をひそめた。
その言葉の意味が分からなかった。
だが、問いただすにはあまりにも疲れ果てていた。
衝撃で腕はまだ痺れていた。
少年は痛みに顔を歪めながら、ゆっくりと彼女を起き上がらせた。
「次は」
頬の擦り傷から血を拭いながら、彼は答えた。
「虚空へ飛び込む前に、先に教えてくれ。俺の肋骨が感謝する」
最初、誰も何も言わなかった。
まるで空気そのものまで静止し、全員がたった今起きたことを理解するのを待っているかのようだった。
そして。
一つ、また一つと。
トリケタが輝き始めた。
アオイのものは、確かな輝きを放っていた。
モモのものは、温かく、一定の光を宿していた。
ニジのものは、長い間抑え込まれていた脈動のように震えていた。
そして、みおのものは。
勝利の証のように燃え上がっていた。
全員が、自らのコアの咆哮を感じた。
新たな力に満たされながら。
エイナルは、絶対的な決意を持って皆を見た。
説明など必要なかった。
次に進むべき場所は、ここではない。
共に。
見張り手たちの聖域へ。
最初に口を開いたのはモモだった。
「砦は私たちのものよ」
アオイは、疲れ切った身体で微笑んだ。
ニジは石の上へと倒れ込み、息を切らしながら笑った。
「しかも死者はゼロだ。一人もいない」
エイナルが立ち上がった。
みおは彼を見ていた。
冷たさを持ってではない。
もっと深い何かを、その瞳に宿して。
「お前は手だけで戦っているんじゃない。頭でも戦っている」
彼から視線を逸らさず、みおはそう呟いた。
「いつ支えるべきかを知っている。そして、もっと珍しいことに……いつ手放すべきかも知っている」
エイナルは答えなかった。
ただ、彼女を見つめた。
みおは視線を落とした。




