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銀の糸  作者: Sato Tekawana
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第2章 : 堕ちた砂丘の要塞 (1)

翌日、一行は街の中心部に集まった。

普段ならキャラバンが出発する、黒石のオベリスクの傍ら。

演説も儀式もなかった。

交わされる短い視線と、足並みを揃える足音だけ。

そこから彼らは城壁へ向かって進んだ。

城壁を越えると、ハヴスカルドのざわめきは消え失せた。

代わりに聞こえてきたのは、砂の鳴く音。

沿岸の空気は濃厚なヨウ素と乾燥した海藻の臭いを運んできたが、それもすぐにソルブラン砂丘の黄金の塵との戦いに敗れた。

そこは熱摩擦の地域。

風が旅人の意志そのものを削り落とす場所。

彼らは砂丘に守られた自然の窪地に、キャンプを設営した。

エイナルは、痩せた低木と、何世紀も前に海が吐き出した流木で火を熾した。

じゅうじゅうと音を立てる肉の香りは、脂とスパイスがもたらした奇跡。

砂漠の不毛に対する、香り高き反逆。

煙が立ち上るにつれ、旅の緊張は空気の金属質な味と、崖から盗んできた我が家のような夕食の心地よさの中へと溶けていった。

薄笑いを浮かべ、エイナルはシチューをかき混ぜながら呟いた。


「いい匂いがしてきたな」


ニジは胡坐をかいて座り、その中に兆候を読み取ろうとするかのように湯気を見つめていた。


「あんな風に料理するなら、もっとたくさん作ってもらわないとな」


彼は声を荒らげることなく言った。

アオイはブーツから砂を払い落としながら、片方の眉を上げた。


「悪くないわ。でも、玉ねぎが入っているなら、ちゃんとその味が分かるようにしてほしいものね」


彼女は、まるでシチューが明確さを求める会話であるかのように言った。

みおは言葉もなく近づき、火の傍らに膝をついて、その香りを捉えた。

熾火の反射が彼女の瞳の中で踊る中、彼女は審判を下した。


「よく出来ている」


彼女は炎に視線を固定したまま呟いた。

まるでシチューとエイナルのことを、同時に話しているかのように。

モモが目を細め、尻尾を高く掲げて現れた。


「これが罠じゃないなら、私の昼食としていただくわ」


彼女は、誰も与えていないスプーンをすでに握り締めながら喉を鳴らした。

火が爆ぜた。

その向こう、砂と海の目に見えない境界線での食事は短かった。

砦の偵察は避けられなかった。

太陽が沈み始め、砂の上に長い影を落とした。

エイナルとみおは沈黙の中で前進した。

数歩の距離を空けながらも、同じ抑制された緊張感で結ばれていた。

前方に、占拠された砦がそびえ立っていた。

門もなく、旗もない。

あるのは黒ずんだ白石と、新しい亀裂、そして急ごしらえで再建された城壁だけだった。

夕暮れの光が残骸を照らし出し、戦闘の痕跡を際立たせる。

勝者の焦りと、彼らが残していった破壊の跡を暴き出していた。

エイナルは岩の陰に身を潜めた。

みおは闇の中に己の居場所を見つける影のように、物音ひとつ立てずに彼の隣へと滑り込んだ。

彼女は眼差しを鋭くし、城壁のあらゆる角度を解剖していく。


「外に5人。見えていない内部の交代があるわ」


彼女は絶対的な集中力で呟いた。


「時計仕掛けのような正確さで動き、互いの視界を重ね合わせている。行き当たりばったりじゃない。包囲プロトコルを実行しているわ」


エイナルは頷き、塔に目を凝らした。

二人の射手が両翼を飾り、その輪郭は石の番人のように空に刻まれていた。

だが、彼を不安にさせたのはその間にいる人影だった。

連絡通路を非対称なリズムで横断し、その位置を予測しようとするあらゆる試みを意図的に打ち砕いている影。


「塔の奴らがメトロノームだ」


エイナルは囁いた。


「だが、真ん中の奴が死角を見張っている。動くなら、あいつのターンが一番長い瞬間だ」


火もなければ、合図もない。

あるのは警戒だけ。


「これは耐えるために建てられたものじゃない。奴らは占拠したんだ。建てたわけじゃない」


エイナルは、幾多の旅の塵に晒されて古びた羊皮紙を広げながら断言した。

風が窪地の上で吹き荒れ、足跡が生まれる前に消し去ろうとするかのように、シューシューと音を立てて砂を螺旋状に動かした。

天候を無視し、エイナルは炭筆を使って重要な座標を力強く描き出した。

パトロールの位置、塔のケイデンス、そしてみおがその陰のある眼差しで解剖した死角。

みおは絶対的な沈黙の中でその一画一画を追い、まるで地図の中に単なる地理以上の何かを読み取るように線を分析した。

彼女の目は砦へと戻った。

その黒ずんだ白石は、僅かに残った光さえも吸収しているかのようだった。

「中に、もっといるわ。全員が姿を現しているわけじゃない」

彼女は警告した。

その口調には疑いの余地がなかった。

エイナルは羊皮紙を巻き終え、計画をそこに定めた。

風は鳴り響き続けていたが、窪地の中の決意は絶対的なものだった。


「二段階で突入する」


エイナルの声はかすかな囁きだった。


「まず外的な混乱だ。アオイとモモが中距離から牽制する。ニジと君が囮になって、塔のメトロノームを狂わせてくれ。開かれた側面へ奴らの注意を引きつけてほしい。俺はその空白を利用して潜入し、影から内部の抵抗度を見極める」


みおは黒ずんだ白石に視線を固定したまま頷いた。


「奴らが外を見なくなった時ね」


彼女はその作戦を理解し、付け加えた。

エイナルは薄い笑みを浮かべた。

夕暮れの光の下で、その表情は冷たかった。


「その通りだ。一度中に入れば、俺の優先事項はあらゆる支援や中央指揮の無力化だ。魔力の気配や部隊のリーダーを感知したら、防衛を再編成される前に排除する。君は側面での流れを維持し、砦の臓腑から溢れ出る増援を阻止してくれ」


彼は言葉を切り、羊皮紙を収めながら、任務の重みを両肩に沈み込ませた。


「ボスは……」


彼は暗い入り口を見つめながら、言葉を測った。


「もしあの中にいるなら、全員で立ち向かうぞ」


みおはすぐには答えなかった。

やがて、彼女は口を開いた。


「もし何かがうまくいかなくなっても、即興の行動はしないで。即興がどう終わるか、あなたはもう知っているはずよ」


エイナルはかすかに微笑んだ。


「だから君に付いてきてもらったんだ」


彼らは重苦しい沈黙の中でグループの元へと戻った。

焚き火の揺らめく光の下、エイナルは仕草だけで羊皮紙の上の死角と射撃位置をただ確認した。

不必要な言葉は交わされなかった。

任務の重みは、すでに彼らの上にのしかかっていた。

誰も反論しなかった。

その時が来た。

一行は的確に展開した。

アオイは自然の隆起に身を置き、塔への見通しを確保した。

彼女はゆっくりと息を吸い込んだ。

弓を引く。

アダマンタイトの矢が気流を切り裂いて風切り音を立て、左の塔にいた射手の兜を貫いた。

射手は物言わぬ肉の塊のように崩れ落ちた。

右の塔の射手は瞬時に身を硬くし、放たれた矢の出どころを探した。

後方にいたモモが、その着弾を見届けていた。

彼女は焦らなかった。

岩の隙間を滑るように進み、遮蔽物を探す。

クロスボウはすでに装填されていたが、彼女は攻撃を控えた。

中距離という、己のボルトが必殺となる適切な瞬間を待つ。

外では、斧を持った二人のドラコニドの反応が遅れていた。

門に配置されていた三人目は、他の者たちよりも早く状況を理解した。

彼は戦おうとはしなかった。

身を翻し、全速力で砦の内部へと撤退していく。

ニジが最初に突撃した。

バイデントが連続した打撃で空間を切り開き、一人を後退させる。

一拍遅れてみおが侵入した。

それは鋼の攪乱だった。

ドラコニドの胸当ての継ぎ目をとらえた、低く的確な突き。

肉体は一声の呻きすら上げずに崩れ落ちた。

死は、その神経系よりも速かった。

もう一人は抵抗した……辛うじて。

モモは岩の間を進んだ。

常に身を隠し、死角を探しながら。

彼女は動きを見つめ、距離を測り、完璧な瞬間を待っていた。

上空では、生き残った射手が角度を求めて塔の間を移動していた。

右の塔の射手がニジに狙いを定めた。

彼は躊躇わなかった。

放つ。

矢が降り注ぐ。

他のどれよりも黒い矢。

ニジは間一髪で身をよじったが、矢は彼を捉えた。

生地が裂ける。

着弾点の周囲の皮膚が黒ずみ始めた。

まるで何かが内側からそれを腐敗させているかのように。

胴体の装甲は耐えていたが、腕が露出していた。

躊躇うことなく、モモはボルトに浄化の魔力を込めた。

それをニジの傍らの地面に向けて放つ。

魔法が接触と同時に発動し、腐敗を霧散させた。

ニジは猛攻を続けた。

みおはすでに二人目の斧使いに肉薄していた。

踏み込んだ腕への的確な一撃が、瞬時に相手の武装を解除する。

切断された四肢よりも早く武器が落ちた。

悲鳴を上げる時間さえ与えず、彼女は半歩踏み込んでその喉を突き刺した。

沈黙。

彼女は派手な立ち回りを求めていなかった。

求めていたのは、道を切り開くこと。

エイナルは数分前にグループから離れ、影の中を的確に滑るように進んでいた。

彼は城壁の死角を特定していた。

急ごしらえで再建された区画のちょうど真後ろ。

石はまだ固まりきっていなかった。

緊張感のある静寂が彼を包み込む。

彼は物音ひとつ立てずに亀裂へと侵入した。

内部は予想よりも広かった。

見張りの姿がない、開かれた通路。

重い足音の残響が、墓場のような静けさを破った。

エイナルは壊れた柱の傍らで足を止めた。

彼の左側の通路から、二つの影が進んできた。

湾曲した刃の斧を携え、黒いプレートアーマーを纏っている。

彼らは話さなかった。

まるで侵入者が存在することを、すでに知っているかのように歩んでいた。

アオイはすでにニジを撃った射手を狙っていた。

高い足場から、彼女は彼が影の中を移動し、次の矢を準備しているのを見た。

彼女は躊躇なく放った。

飛び道具が彼の首を貫き、物言わぬ巨体が音もなく塔から転がり落ちた。

彼女はすぐに下降し、唯一開いていた扉へと走り、内壁に身を寄せた。

石を遮蔽物として利用しながら。

彼女はその隙を無駄にしなかった。

塔の基部へと進み、敵が反応する前に仮設の木製ハシゴを登った。

あの塔は、今や彼女のものだった。

もう一人の射手は、アオイが登ったのとは反対側の側面にあるハシゴを降り、残骸の中に身の安全を求めていた。

彼はみおを選んでいた。

モモは彼が位置につくのを見た。

彼女は躊躇わなかった。

クロスボウを構え、放つ。

硬化核のボルトが彼の胸を貫いた。

衝撃が彼を石壁に叩きつけ、瞬時にその息の根を止める。

その姿は一言の叫びもなく崩れ落ちた。

それから彼女は前進した。

開かれた門を通り抜け、姿勢を低くして壁に寄り添いながら中庭へと入る。

石の残骸と焦げた布切れの間を、常に身を隠しながら、常に舞台の中心から離れて滑り進んだ。

砦の内部で、エイナルは影のように動いていた。

斧を持つドラコニドの一人が、直前の警戒網から外れ、通路の陣形を乱した。

エイナルは背後から彼に達した。

首への鋭い一閃。

残りの肉体が倒れる前に、頭部が石畳の上を転がった。

中庭の内部では、みおとニジが慎重に前進していた。

彼らのブーツの下にある石には、最近引きずられたような跡が残っていた。

砦は眠っていない。

ニジはバイデントの握りを調整した。

彼はまだ戦闘を求めていなかった。

みおはすでに空間を読み取っていた。

角度、影、予想される軌道。

その時、足音が響き渡った。

三人のドラコニドの槍兵が側面の通路から現れ、エイナルの位置とは反対側から、強固な陣形で前進してきた。

彼らは一斉に槍を下げ、間合いを固定する。

先頭の者が、突撃を予期して僅かに穂先を上げた。

みおはそれを見た。

彼女は速度を落とさずに前進した。

ジアンを垂直の斬撃で振り下ろす。

同じ拍子で彼女の左腕が伸びた。

刃がドラコニドの顎の下へと沈み込み、叫び声を上げる前にその動きを打ち砕く。

衝撃は鈍く、決定的だった。

返り血が彼女の顔にしぶきを上げた。

みおは一瞬目を閉じ、前腕の裏でそれを拭った。

決して足を止めることなく。

二人目が瞬時に反応し、みおの胸を真っ直ぐに突き刺そうとした。

ニジがバイデントの柄でその突きを阻む。

振動が彼の骨に響き渡り、彼から押し殺した呻き声を絞り出させた。

彼はその衝突を利用して鋼をずらし、槍兵の露出した脇腹に刃を沈めた。

巨体が鈍い音を立てて崩れ落ちた。

衝突の勢いを利用し、彼は鋼を押し退け、槍兵の無防備な脇腹へと刃を突き立てた。

巨体が乾いた音を立てて崩れ落ちた。

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