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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第四章 元勇者パーティーの新たな道
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第125話 全滅の危機を救え

新たな騒動が起こりますが、果たしてどうなるのか?

 零夜達はベヒーモスを仲間にしてクエストを終了したので、バッテリ鉱山を後にして帰っていた。

 今回のクエストは簡単に手早く終わらせる事ができただけでなく、ベヒーモスとカーバンクル達も仲間になる事が出来た。因みにカーバンクル達のパートナーは倫子じゃなく、精霊と声を通わせる事ができるトワとなっているのだ。


「今回の任務は楽勝だったし、大型モンスターも無事に仲間に成功する事ができたからね!」

「倫子は流石としか言えないわね。私も負けない様にしっかりしないと!」

「だが、今回は運が良かっただけだ。今後はそう簡単にはいかない事を覚えておけ」

「分かってるって」


 倫子は満面の笑みを見せながら、ベヒーモスを仲間にした事を喜んでいた。ハユンも彼女の事を流石だと実感しているので、追いつく為にも努力あるのみと心から決意しているのだ。

 その様子を見たヤツフサは倫子達に対して真剣に忠告し、それに彼女達は頷きながら応えていた。


「ねえ、アイリン。あのベヒーモスを仲間にするなんて聞いた事無いわよ。いくら何でも、あり得ないとしか思えないわ!」


 するとベティがアイリンに対し、先ほどの戦いの事にツッコミを入れ始める。

 今回の戦いは無傷で済む事ができたが、まさかベヒーモスを仲間にしてしまうとは前代未聞。当然ツッコミを入れるのも無理なく、メディもコクコクと頷きながら同意していた。


「そうですよ! 普通の召喚士でさえ、モンスターを仲間にできるのは中級ぐらいです! オールラウンダーでさえもそのぐらいなのに、倫子さんは異常すぎるにも程があります!」


 メディも叫びながら、倫子の行動にツッコミを入れていた。

 大型モンスターは普通の召喚士やオールラウンダーでも仲間にできず、戦うしか方法はない。しかし倫子は見事ベヒーモスを仲間にした実績を持つので、これに関しては流石にツッコむのも無理はないだろう。


「私としても想定外と言えるけど、私達も八犬士として選ばれた存在だからね。ベティ達にはない能力を持っているからこそ、今の様な結果になったのだと思うわ」

「じゃあ、アイリンも私達と違う能力があるという事なの?」


 アイリンから説明を聞いたベティは、驚きの表情をしながら彼女に質問をする。それにアイリンは苦笑いしながら、コクリと頷くしかなかった。


「そうだ。ブレイブエイトは普通の人達とは違い、様々な能力が解放されていく。しかし多くの経験を積まなければ、その能力は解放できない仕組みとなっているが」

「なるほど……って、いくら何でも差別過ぎるわよ! ズルいとしか思えないわ!」

「むーっ!」


 ヤツフサの説明にベティが納得するが、ツッコミノリでズルいと感じてしまう。それにメディも不満な表情をしながら、プクーっと頬を膨らましていた。

 アイリン達にはあって、自分達にはない。まさに不公平としか言えないのも無理はない。


「なんかごめんね……ん?」

「爆発の音ね……何かあったのかしら……?」


 アイリンが苦笑いしながらベティとメディに謝罪したその時、何処からか爆発の音が聞こえてきた。恐らくこの近くで戦闘が起こっているのは確かであり、トワは千里眼を駆使しながら戦いの状況を確認する。


「何か分かりましたか?」

「数km先にある別の場所で、トロールがラッセル達を追い詰めているわ! パーティーが全滅するのも時間の問題よ!」

「何!?」


 トワの真剣な報告を聞いた零夜達は、まさかの展開をに驚きを隠せずにいた。

 ラッセル、ケイト、レントに関してはクズであり、助ける必要はないと感じている。しかし良心的存在であるバクトラがいるとなると、そのまま放っておけないのは当然と言えるだろう。


「すぐに急ぎましょう! これ以上犠牲者を出す理由にはいかないからね」

「何れにしても困っている人は放っておけないし、全滅だけは防がないと!」


 エヴァとマツリの意見を聞いた零夜達は、一斉に頷きながら応える。そのまま彼等はスピードを上げたと同時に、バクトラ達のいる戦闘エリアへ向かい出した。


「私達も急ぎましょう! 困っている人達を放っておく理由にはいきません!」

「そうね。私達も援護しておかないと!」

「私も参ります!」


 プラム、ベティ、メディの3人も助けに向かう事を決断し、零夜達の後を追いかけ始める。自身の役目を果たす事を心から決意しながら。


 ※


「ぐはっ!」

「レント!」


 バッテリ鉱山のとある場所では、レントが黒いトロールに思いっきり殴り飛ばされていた。彼は回転しながら吹っ飛んでしまい、地面に背中を打ち付けて不時着してしまった。

 トロールのパンチはとても強烈であり、下手をしたら死んでしまう恐れもある。其の為、クエストではAとS級の対象として決められているのだ。


「あが……」

「ケイト、すぐに回復を!」

「ええ! ホーリーキュア!」


 ケイトは杖を持ちながら、その先をレントに向ける。その先から緑色の回復の光線が発射されたと同時に、レントに当たって彼の傷を回復させる。

 しかしトロールが彼女に気付いたと同時に、右手で彼女を掴んで強く握り潰し始めた。


「きゃああああああ!!」

「ケイト! クソッ!」


 ラッセルは剣を構えながら、素早い斬撃をトロールに繰り出そうとする。しかしトロールは強烈なパンチで彼を殴り飛ばし、絶大なダメージを与えた。


「ガハッ!」


 殴り飛ばされたラッセルは宙を舞いながら飛んでしまい、自ら持っていた剣まで手放してしまった。

 剣はそのまま地面を転がりながら横たわってしまい、ラッセルは地面に頭を打ち付けてしまう。同時に彼の身体は光の粒となって消滅してしまい、この光景にバクトラは俯くしか無かった。


(まさかラッセルがやられるとは……トロールを甘く見ていたのも原因があるが、このままではまずいな……)


 バクトラはトロールの姿を見ながら、険しい表情で心から思っている。

 ケイトはトロールに捕まって握りつぶされそうになっていて、レントに至っては大ダメージを受けて体力は僅かとなっている。バクトラもダメージを受けていて、体力は三分の一に減らされているのだ。


「くっそー……ここで俺がやられてたまるかよ!」

「レント、無茶をするな!」


 レントは根性で起き上がったと同時に、全力でダッシュしながらトロールに立ち向かう。バクトラが制止しようとしても、彼の耳には届いてなかった。

 するとトロールが左手でレントを掴んだと同時に、そのまま両手でケイトとレントの二人を強く握り潰してしまった。


「「ぐはっ!」」

「ケイト! レント!」


 ケイトとレントの身体が握り潰されたと同時に、二人は吐血をしてしまう。そのまま彼等は光の粒となって消滅してしまい、残るはバクトラのみとなってしまった。


(残るは俺一人か……このままでは……)


 バクトラは冷や汗を流しながら、トロールの方に視線を移す。彼は余裕そうな表情をしていて、最後の一人である彼を倒そうと歩き始めた。

 バクトラは反撃して逃げようとしても、体力の減少で力が出ない。まさに絶体絶命と言えるだろう。

 そのままトロールは無情にも拳を振り上げ、バクトラを叩き潰そうとしたその時だった。


 

「グオオオオオ!」

「!?」



 なんと横にある茂みの中からベヒーモスが姿を現し、トロールに突撃して弾き飛ばす事に成功。トロールは地面を引きずりながら倒れてしまい、予想外の展開にバクトラは驚きを隠せずにいた。


「バクトラ、大丈夫か!?」

「その声……もしや!」


 バクトラは声のした方を見ると、ベヒーモスの上に零夜達が乗っているのが見えた。驚きを隠せないバクトラに対し、零夜達は笑顔を見せながら応えていたのだった。

ピンチの時にはヒーローが必ず来る。

次回、トロールとの戦いが始まります!

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