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ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜  作者: 蒼月丸
第四章 元勇者パーティーの新たな道
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第123話 新たなクエストの挑戦

今回は新たなクエストの始まりです。

 零夜達はギルドへと戻ると、そこには多くの皆が笑顔で出迎えていた。彼等がこのクローバールに戻ってくる事を事前に知らされているので、冒険に出ている一部を除いて集まっているのだ。


「おお! ブレイブエイトの戦士達が帰ってきたぞ!」

「一ヶ月ぶりだな! 元気にしていたか?」

(メリアさんからいきなり呼ばれていたけどね……)


 仲間達は零夜達が帰ってきた事を喜んでいるが、彼は心から思いながら内心苦笑いしていた。

 トレーニングの最中にメリアからいきなり呼ばれてしまった事は、正直複雑と言えるだろう。折角本格的になってきたのに、いきなりの展開になると慌てるのも当然と言えるだろう。


「さて、あなた方を呼んだのはベティさん達とアイリンさん達の再会だけではありません。あなた達がいない間に新たな敵も出現したそうです!」

「なんだって⁉」


 メリアは真剣な表情をしながら、現在の状況を説明。聞いた零夜達は驚きを隠せずにいた。

 零夜達が地球にいる間、ハルヴァスでは新種の様々なモンスター達が多く出現する事態に。更には大型モンスター達も出現しまくりで、各ギルドは討伐に追われて忙しい状況となっているのだ。

 おまけにS級のモンスターの数が多いので、そのランクを持つ冒険者も不足している事態が明らかに。しかしこのまま放っておけば、ハルヴァス全体が大変な事になるだろう。


「モンスターの数はかなり多く、何処も厳しい状況となっています。そこで、あなた方にも手伝わせて貰えないかと思いまして」

「それなら早く言ってもらわないと。私達はいつでも戦える状態となっているわ」

「プロレスの試合とアイドルの仕事がある時は別だけどね……」


 メリアの話を聞いた倫子達は、断る理由もなくモンスター討伐に協力する事を決断。しかし倫子と日和はプロレスの試合とアイドルの仕事があるので、参加できる事に限りがある。更に零夜達もプロレスに参加する可能性もあるので、そちらも同様となっているのだ。


「分かりました。クエストに関してはボードに貼られていますので、確認したら受けてください!」

「では、確認させて貰います!」


 メリアの説明を受けた零夜達は、すぐにクエストボードに移動して確認してみる。そこにはモンスター討伐のクエストが多く貼られていて、どれも強敵ばかりでそう簡単に倒す事は不可能と言えるだろう。

 ドラゴンのサラマンドラ、ベヒーモス、リヴァイアサン、トロール、ヘカトンケイル、ティアマト、牛鬼などのモンスター討伐クエストが多く、どれも倒すのには一苦労。しかも奴等はS級レベルであるので、集中して挑まなければやられてしまうので要注意である。


「どれにしようか迷うな……ん?」


 エヴァがクエストを見ながら考えようとしたその時、とあるクエストに目を移す。その内容はベヒーモスの討伐であるが、道中にカーバンクルが出現しているとの情報が。しかしカーバンクルは探してもなかなか見つからないので、レアなモンスターの噂とされているのだ。


「カーバンクルだって! 可愛いし仲間にしたら心強いと思うわ」

「それならこのクエストにしましょう! ベヒーモスの討伐も兼ねているし、まさに一石二鳥となるわね」

「そうと決まれば早速!」


 トワがすぐにそのクエストを取ろうとしたその時、先客がこのクエスト用紙を奪い取ってしまう。それは三人の男と一人の女性であり、彼等はあくどい笑みを浮かべながらクエスト用紙を奪い取っていたのだ。

 3人の男性は剣士の服装、バイキングの服装、格闘道着を着用していて、女性は紫色のマジカルローブを着用しているのだ。


「悪いな。このクエストは俺達が受けるぜ」

「何者だ? しかもいきなり横取りするなんていい度胸じゃないか」


 零夜達は真剣な表情で男達に視線を移し、警戒しながら鋭い視線で睨み合っていた。人が折角取ろうとしたクエストを横取りされるのは我慢できず、怒りが湧いてしまうのも無理がないだろう。


「俺達はここのギルドに所属している「バトロイド」というチームだ。俺は剣士のラッセル、戦士のバクトラ、ビショップのケイト、格闘家のレントで構成されているが、全員S級クラスだぜ」

「バトロイドか……俺達はブレイブエイト。8つの珠を持つ戦士達で構成されているし、こちらもS級クラスだ」

「8つの珠……ブレイブエイトだと⁉」


 零夜の自己紹介を聞いた戦士のバクトラは、彼等の姿に冷や汗を流しながら驚いてしまう。まさかこの世界を救う救世主と遭遇してしまうのは予想外であり、ラッセルがクエスト用紙を奪い取った行為に危機感を感じているのだ。

 ラッセルがクエスト用紙を強奪した状態で受注しようとすれば、零夜達によるとんでもない仕返しが来るだろう。それをバクトラは心から独断で予測した後、すぐにラッセルからクエスト用紙を取り上げたのだ。


「おい、バクトラ!」

「ラッセル。今の行為は流石に良くないだろ! 他にもクエストは多くあるんだし、人から奪わずに探せば良いじゃないか!」

「しゃあねえな……チッ……」


 バクトラの注意を受けたラッセルは、舌打ちをした後にクエストを選び始める。ケイトとレントもラッセルの後に続いて行動する中、バクトラは零夜達に対してクエスト用紙を返却した。


「ありがとな。でも、なんでラッセルはこの様な事を?」

「奴は金儲けの目的の為なら、どんな手を使っても手段を選ばない性格だ。今回の件においてもカーバンクルが絡んでいると聞いた以上、絶対に捕まえようと企んでいるだろう」

「そうですか……だからクエスト用紙を返してくれたのですね」


 バクトラは真剣な表情をしながら、ラッセルの事について簡単に説明する。

 ラッセルの本当の性格を知った零夜達は、バクトラがクエスト用紙を返してくれた事に納得の表情をしていた。もしバクトラみたいな親切な人がパーティーにいなかったら、クエスト用紙は返さないまま騒動が起こる可能性もあっただろう。


「その通りだ。お前達はラッセルの様にはならず、自身の役目を果たしてくれ。それが俺の願いだ」


 バクトラは零夜達に対してお願いとなる忠告を伝えた後、クエストを選び終えたラッセル達の元に移動する。その後姿を見た零夜達は、バクトラの苦労を心から感じているのだ。


「彼、苦労しているみたいね。私達も注意しておかないと」

「その通りだ。ラッセルと言い、ああいう性格の輩は必ず酷い目に遭うのが殆どと言える。お前達もあの男の様にはならない様に」


 ヤツフサは真剣な表情をしながら忠告し、それに零夜達も真剣に頷きながら応える。

 それぞれのギルドではラッセルみたいな悪い性格のメンバーもいるので、彼等についての問題が出てくる事もあるのだ。しかし殆どはギリギリ問題を起こさない様に工夫しているので、ある意味ずる賢いと言えるだろう。


「取り敢えずはクエストを受けましょう。私達も早くモンスター達を倒して数を減らさないと」

「そうね。私達も急がないと!」


 アイリンの合図と同時に、彼女達は受付に移動してクエスト用紙をメリアに渡す。彼女はクエスト用紙をアイリンから受け取ったと同時に、すぐに申請の処理を高速で行う。その時間は僅か数秒で終わり、正式に申請が受理されたのだ。


「はい! クエスト受理完了しました! ベヒーモスはバッテリ鉱山にいますので」

「分かりました。では、行ってきます!」


 零夜達はメリアからのアドバイスを受け取ったと同時に、ベヒーモスのいるバッテリ鉱山へと向かい出す。同時に久々のクエストも始まりを告げられたのだった。

零夜達はベヒーモス討伐へ!果たしてどうなるのか!?

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