パラレルワールド
「ミリア、ミリア」
…ん、だれ…?
「僕だよ」
僕?
「神様だよ」
ああ、神様か。久しぶりね。
「久しぶり。ミリア、気づいてる?丸一日目を覚ましてないんだ」
え?!嘘、一日も経ってるの?
「ミリアの友達もとっても心配してる。ミリア、君が目を覚ましたくない理由は、ここがゲームの世界だから?」
っ、ゲームの世界って。本当なの?私、私って操られてるの?ゲームの中の一人に過ぎないの…?みんなと会ってるのも話してるのも、私の意志じゃないの…?
「落ち着いてミリア。自分がわからなくなっちゃったんだね。ただでさえミリアとして生きている君に、辛いことをした、ごめんね」
………。
「でも、よく聞いて。確かにここは向こうで言うゲームの世界。だけどね、この世界は実際ある世界なんだ」
実際、ある世界?
「パラレルワールドって聞いたことあるだろう?同じ時間軸にある、いくつもの世界」
うん、ある。もしかしてそれなの?
「そうさ。ここはその一つの世界に過ぎない。あるゲームが作られる前から、ミリアの元いた世界と並行してこの世界は存在しているんだ」
じゃあ私とリリーはそこに転生したってこと?
「転生とは違う。ミリアの魂をこの世界の人間に入れただけ。それは彼女も同じだ。彼女はこのゲームを向こうの世界でやったことがあった。だから全てがわかっていたのさ。誰に何が起きていて、どの言葉が欲しいのか。いいかいミリア、この世界からしたらそのゲームはノンフィクションなんだ。この世界の、実在する人の実際の話ってこと」
でも、ミリアは精神系の魔法を使ってるかもって…。
「……そう、精神系の魔法は普通使えない。僕がミリアに魔法を与えこの世界に連れてきたように、彼女にも魔法を与えリリー・カインロスという主人公にしてあげた奴がいる。リリーはその魔法と知っている”言葉”を使って次々とイケメンを落としていった」
なるほど…やっぱりリリーも同じだったのね。でもそれなら、神様、あんたがリリーを連れてきたんじゃないの?あんた以外にもこんなことできるのがいるの?まさか神様っていうのが嘘だったり…。
「そ、それはないよぅ!僕はれっきとした神様だよ!酷いよミリア…。」
ごめんごめん。
「全く!…僕以外でこんなことができる奴はいなかった、今まではね。だけど本来いるべきではないある奴が力を蓄えて、出てこようとしている。そいつがリリーを使ってるんだ」
リリーを…?何をしようとしているの?っていうかそいつは誰?
「………まだ確信はないから言えない。ミリア、前にも言った通り僕はなんでも君に教えてあげられるわけじゃないんだ。ゲームである、という結論はあくまでもミリアが自分で出した答えだ。それに対する助言はできる。だけど神様はそれこそバランスを崩すようなことを教えられない。ただでさえこの世界には異分子が二つも入ってしまった。今とても歪んでいる状況なんだ」
役立たず!教えてくれてもいいじゃない!わかったのはリリーが私と同じっていうことぐらいよ。世界を救えって言ったのはあんたでしょ?!なにか教えなさいよ!
「……ごめん。それ以上はダメだ。だけど、ミリア、君はもうヒントもいくつも持ってるよ」
ヒント…?
「そう、黒い本って、関係あると思わない?僕にしかできないことを、やってしまえる奴がいるんだ」
黒い本。確か色々な禁じられた黒魔法が書いてある本よね?それをリリーが探してたってところがポイントなのね?
「………ミリア、僕が君に特別な魔法をあげた意味をよく考えて。僕は君に、世界を救ってほしいんだ」
魔法。私の魔法は、未来予知…。視ろってこと…?
「少し喋りすぎちゃった、怒られちゃう………あとは任せたよ!あと最後に。君は、自分の意思で動いている。間違いないよ」
その言葉が最後に、突然目の前が真っ白になった。
「ありがとう…」
「ミリア?!」
「おいミリア!大丈夫か!」
「あ、あれ…?神様は…?」
「はあ?!お前まだ具合悪いのか?」
「丸一日全く起きないからさすがに心配したよ…揺すっても起きないし」
「ごめん!もう元気だから」
「キルアの家で考え込んでたことと、何か関係があるんだよね?」
「…うん」
「話してもらえる?」
「いいよ、ゴンゾーさんにも聞いておいてほしいから、カイドウモン家に行こう」
「ゴンゾーにぃ?!そりゃまたなんでだよ」
「ゴンゾーさんにも調べてもらうのよ」
神様と同等のことができる奴が敵ってことは、相当厳しい戦いになる。味方はたくさんつけておかないと。それにゴンゾーさんは、王家のことを心配してた。少しでも助けになるなら、言っておかなくちゃ。
リリーの裏には、黒幕がいる!!
流暢なことは言ってられない。私の未来予知で、この世界を救うんだ。
パラレルワールドって分かりますかね?これはただゲームの中に転生した話ではなく、二つの並行した世界のお話です。
分かりにくくてすいません!




