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ショ…?

「中々やるなこいつ」


短剣を持った彼と剣を交えながらルイさんが言う。ルイさんが言うなら結構なものだね?!


「ロン様!?」


お兄様の姿を見て驚く彼。


「もらった!」


隙を見てすかさず剣をはじきまるでジャンケンに勝った子供のように笑った。ガキか…。


「ロン様、何故ここに?」

「ルイさんとジンさんを迎えに来たんだ」

「左様でございましたか。申し訳ありません勝手なマネを…」

「大丈夫だ。むしろ相手をしてくれていて助かった」

「母さんまで!」

「迷惑かけてないでしょうねミジュア」

「かけてないよ。うるさいなぁ」


あら?反抗期なの?思春期なのね。


「と、母さん、そちらの方ももしかしてカイドウモンの方?」

「そうよ。ミリア様よ」

「こんにちは、ミジュア君」

「名乗らなくて申し訳ありません、ミジュア・ドバルです」

「よろしくね。私はミリア。それよりミジュア君、剣が使えるのね。ルイが褒めるくらいだから結構上手いみたい」

「ミジュアは中々いい腕をしてるよ。僕が仕込んでやりたいくらいだ」

「良かったねミジュア、ルーヴェルトン家に引き取られて」

「どういう意味かな?ミリア」


ルイは練習でも本気で向かってくるからね。


「母さんが、教えてくれたんです」


褒められて嬉しいのか少しはにかみながら教えてくれた。て、母さん?!エルミーさん?!そんな剣を使うほど強い人にはとても見えないよ?!華奢で儚い系美人なのに…。


「エルミーさん、剣が使えるんですか?」

「ええ、少しだけですけど…護身程度に身に付けていたものを、ミジュアにも教えていたんです。私たちの境遇は優しいものではありませんでしたから、いつでもどこで生きることになってもいいように強くなることを教えていたんです」


女なのに武術が使えることが少し恥ずかしいのか、ミジュア君と同じように少しはにかみながら話してくれた。え、かわいい。


「そうだったんですか。でも、戦える女性、良いと思います!これから増えていきますよ!時代的に!」

「そ、そうですか?ありがとうございます」


む、信じてないなー!


「ね、ミジュア君、私と手合わせしてみない?」

「ええ?!ミリア様も剣を使うんですか?」

「剣はあまり使わないけど…ちゃんと戦えるわ!ね、ジン!ルイ!」

「まあ、こいつも強くなったよな」

「うん、修行の甲斐あってね。ドバル家の作戦でもちゃんと何人か倒してくれたんだよ」

「ええ?!ミリア様も戦うんですか?!」

「え?そうだよ?!」


だってこんなサロンペット履いてる女子だよ?カイドウモン家として来てるんだし戦ってても不思議じゃないよね?


「こんな可愛らしいのに…?」


目を真ん丸にしてこちらを見つめるミジュア君。君は本物の天使か?


「こら、失礼でしょうミジュア。なんでも口に出していいものじゃないのよ」

「あ!い、いえ、侮辱とかそういうものをしたつもりは全く…!申し訳ありません!」


今度は逆に顔を青くして謝ってくるミジュア君。全然いいんだ。そうよね、私って可愛らしい乙女に見えるわよね?!まさか戦うなんて思わないよね?!嗚呼、女の子扱いされる気持ちよさってこれよ…!見習ってジン!ルイ!


「ミジュア、謝らなくていいぞ。こいつ多分褒められたと思ってるからな」

「うん、顔がニマニマしてるのがその証拠」


ごめんね、ごめんね、いきなりこんなことするのキモいと思うけど今はミリアの綺麗な姿だからいいよね?!抱きつきます。


「んぎゅ?!」

「あ?!」


抱きしめたミジュア君は変な声するのはまだわかるけどなんでジンさんまだ変な声あげるの?


「は、恥ずかしいですミリア様!」

「いいじゃ〜ん!ミジュア君嬉しいこと言ってくれたんだもん〜それにかわいい!」

「かわいいと言われても…!」


ひとしきり抱きしめたら解放してあげた。「た、助かった」って呟いてるけどそんなに嫌だった?


「あ!まずい!時間だ。ジン、ミリア、帰らないと」

「ええ?!まだミジュア君と親睦を深め切れてないよ?!」

「ごめんねミリア。僕が呼ばれてるんだ。ここに残っていてもいいけど、馬車代がもったいないだろ?とりあえず帰ろう、申し訳ないロン・ルーヴェルトン様」

「いえ、また是非。あと…ミリア」

「なんですか、ロン様」

「いつでも、来なさい」

「…!はい!エルミーさんもミジュア君もありがとうございました!また遊びにきます!」

「僕も仕事に戻ろう。エルミー、ミジュア、お見送りをしてきなさい」

「承知しました」



馬車に乗る前にミジュア君に話しかける。


「ミジュア君。私ね、貴方のお姉さんみたいになりたいなって思ってるの」

「お姉、さん?」

「そう。さっきは怖がらせてしまったけど、兄弟も居なかったでしょう?この屋敷ではせめて、私をお姉さんだと思って、『ミリア姉さん』って呼んで欲しいの!」

「ええ?!そんなことできません!僕なんて慈悲で使用人にしてもらっただけの…ロクでもない子供です」

「だれが言ったかはわからないけどね、私はそうは思わないな。だってこんなに強くて優しいお母さんが育ててくれた子だよ?」


そう言ってエルミーさんを見る。少しだけ、泣きそうになっていた。


「まあいきなりお姉さんは無理だとしても、私は偉くもなんともないんだから、せめてミリアって呼んで欲しい。お友達として!」

「お友達…」

「そう。敬語もなし!遠慮もなし!対等な友達」

「でも…」

「私がいいって言うんだからいいの!それに次来た時にミリア様って言ったらもう一回抱きしめちゃうからね」

「呼びます!」


おいコラ。そこは抱きしめられたいけどミリアって呼びたいどうしようの葛藤が始まるところだろうが!


「ま、まあいいわ。じゃあまたね、ミジュア」

「…!また、ね。ミリア」



「えらく気に入ってたねミリア」

「え?ミジュア?そうね、だって私弟か妹ほしかったのよ」

「…そういうことか。だってよ、ジン」

「な!なんで俺にふるんだよ!俺はなんも言ってねえぞ!」

「お前が言ったんだろ。『ミリアってショタコンなのか…?』って」

「ジンひどい!私のことそんな犯罪者みたいに見てたの?!だからあんなに静かだったの?!」

「べっ、別に!俺はどんな性癖があろうが差別はいけねえって思ってるから…受け入れようと必死だったんだよ!」

「ひどい!ジンの方がまだロリコンそうな顔してるのに!」

「はあ?!顔ってなんだ顔って!」

「そのまんまの意味ですぅ〜!」





恋愛フラグだと思いましたか?

安心してください、ショタフラグです。

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