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恋愛ゲームのシナリオはログアウトしました。  作者: 月嶋のん
恋愛ゲームの主人公と暗殺者の日常。

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306/310

恋愛ゲームの主人公、お菓子なドタバタイベント。7


あれからすぐにタリクさんが食料をどっさり持ってきてくれて、早めの夕飯となった。モグモグとパンを頬張るタリクさんが、


「腹が減っては良い考えも元気がなくなりますからね!食べるのは大事です!」


そう笑いながら話す姿を見ると私まで元気になる。

そうだよね‥、深刻な顔をしたところで問題は解決しないなら笑っておいた方がいい。横でルルクさんが「呑気だな」と、突っ込むもそれ以上言わない辺り同じ考えなんだろう。


お腹いっぱいになるとタリクさんが鍵を取り出した。


「職員用の仮眠室の鍵を借りてきました!二部屋ある大部屋なので全員寝られます。食事は食堂でもらえるし、寝場所も確保したのでこれでしばらくはなんとかなりそうです」

「先生すごい!!」

「ふふっ、結構堂々としているとバレないものですねぇ。ちょっとくせになりそうです」


ウキウキした顔ですごい発言しちゃった‥。

と、先生が突然どこからか紙袋を取り出した。


「ちなみに制服も持ってきました!‥‥と、いっても男女どちらともサイズが分からず適当になってしまいましたが」

「え!?制服を?」

「万が一見つかるとまずいので。ルルクさんはどうあっても目立ってしまうので、とりあえずユキさんとアレスさんのを確保してきました」

「‥安心しろ。見つかる気はない」


流石元暗殺者。言う事が違う‥。

しかしまさか過去に戻って、制服を着る事になるなんて‥人生って不思議だ!早速カーテンを仕切ってくれた場所で制服を着させてもらうと、ピッタリ!‥‥タリクさん、適当に持ってきたって言ってたけど、ウエストサイズをどうか忘れてくれますように。そんなことを考えつつ、カーテンから顔を出すと、アレスさんとタリクさんはパッと顔を輝かせ、


「わぁ、本物の生徒さんのようですねぇ!」

「とっても似合ってます」


と、口々に褒めてくれてちょっと照れ臭い。

ルルクさんはどうかなぁとチラリと視線を移すと、少し驚いた顔をしている。



「‥‥‥スカート、短くないか?」

「っへ?」

「膝はギリギリ隠れているが‥」

「ああ、そっか。普段はもう少し長めですしね。でももっと短い子もいますよ?」

「もっと!??」

「はぁ‥」



さっきのセリアさんのスカート丈は見えてなかったのか?

あれ、完全に膝の上でしたよ?しかし言われてみれば、私が素足を出した時に真っ赤になっていたルルクさん。膝下ギリギリでも恥ずかしいのなら、私が膝上スカートを履いたらまっかっかな顔になるのでは?


タリクさんは小さく笑って、


「長めのスカートを持ってきて正解でしたね。では、もし誰かに見つかってもユキさんは転入してきたばかりで何も分からないていでいきましょう。アレスは適当に誤魔化して下さいね」

「私だけ雑では?」

「それだけ信頼しているんですよ。さて、そろそろ夕方になってきましたし生徒も家に戻っている頃合いでしょう。もう少し暗くなったら職員用の仮眠室に移動しましょう」

「はい!先生」


元気よく返事をすると、タリクさんが「良い返事です」とニコニコ笑ってくれて、生徒と先生だったらこんな感じだったんだろうな〜と楽しくなってしまう。少しだけ部屋を片付けていれば、あっという間に外は暗くなった。


そうしてルルクさんは怪しまれるとまずいので、私とアレスさんとタリクさんで、素早く仮眠室へ移動してから、窓を大きく開ければルルクさんがどこからか軽々と部屋へ入ってきた。



「本当に今更だけどルルクさんがルルクさんで良かった」

「‥なんだそれは」

「色々できるってすごいなって素直に思ったんです。私も木登りとかできるようになろうかな‥」



もしくは鍵を開けられる女になる?

考え込む私にルルクさんは小さく吹き出した。


「お前はそのまんまでいい」

「ええ〜〜?でも何かできた方が、」

「できない事はできる奴に任せればいい。できることを精一杯やれば、それだけで十分だ」


そう、なの?

まじまじとルルクさんを見上げれば、ぽんぽんと私の優しく頭を叩くと、


「お菓子はアレスに、魔石はタリクに、紋様はお前が得意だろ」

「‥‥確かに」

「ルルクさん良いことを言いますね!適材適所という言葉もありますからね。その通りだと思いますよ。あ、そうそうベッドのシーツを手渡しておきますね」


テキパキとシーツを手渡された私とルルクさん。

確かにこんな風に私はできないな‥。職員用の仮眠室といってもお客さんが泊まれるようにリビングもあればキッチンもお風呂もある。あまりの充実ぶりに驚いた‥。


タリクさんに教えられた右手の部屋へ入ると、小さな部屋にベッドが二つこじんまりと置いてあってなんだかようやくホッとした。ベッドに腰掛ると体から力が抜けてしまう‥。



「‥なんだかすごい事になっちゃいましたね」

「なんだ今更」

「まぁルルクさんがいてくれて安心感はすごいですけどね」



そう言って笑いかけるとルルクさんは一瞬目を丸くして、それから私の横に座ると、


「‥‥‥わかったが、足にはくれぐれも気をつけろ」


と、言うと少し赤い顔で膝が見えないようにとそっとスカートの上に枕を置いた。‥ルルクさんのそういうとこ、すごく可愛いな。





スカート短くてなんぼ!!時代を生きましたが、私は膝下でしたね‥。

(大きめに作って全然身長が伸びないパターン)

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